精密かつ低侵襲な検査に努める
時代に応じた先進の大腸内視鏡検査
蓮尾胃腸内視鏡クリニック
(池田市/池田駅)
最終更新日:2023/02/06


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ここ数年、がんの罹患数でも死亡数でも、男女を問わず常にトップクラスにその名を連ねる大腸がん。特に初期の大腸がんは自覚症状がないまま静かに進行するため、検査による早期発見が何より重要なポイントとなっている。内視鏡検査の専門家として、精密かつ低侵襲な検査の提供に努めている一人が「蓮尾胃腸内視鏡クリニック」の蓮尾直輝(はすお・ただてる)院長。かつては「痛い」「苦しい」といわれていた内視鏡のイメージを払拭するために、誰もが楽に受けられるよう配慮し、見落としの少ない検査に努めながら、全力で取り組んでいる。そんな蓮尾院長の詳しい解説とともに、先進的な内視鏡検査のメリットや実際の検査の流れを追ってみた。
(取材日2023年1月18日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査で、どのような病気がわかりますか?
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A
まず筆頭は大腸がんで、そのもととなるポリープを含めて早期発見につなげることが大腸内視鏡検査の最大の目的です。ほかにも特に若い方に、潰瘍性の大腸炎やクローン病といった特殊な治療を必要とする疾患が見つかることがあります。当然のことですが、そうやって見つけた病気を治療やケアにつなげていかねば意味がありません。大腸がんが見つかった場合は早急に手術が必要となりますので、それを得意とする専門の医療機関をご紹介させていただきます。またポリープに関しては、多少大きなものでも当院にてその場で切除が可能です。がん対策のポイントは、やはり早期発見・早期治療。一定の間隔でしっかりと定期検査を受けることをお勧めします。
- Qこちらの大腸内視鏡検査の特徴を教えてください。
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A
かつては苦しいイメージがあった内視鏡検査ですが、現在は医療技術が進化し、楽に検査を受けていただけるようになったと思います。当院ではご希望に合わせて鎮静剤を用いるほか、超細径の内視鏡を使用し苦痛軽減を図っています。また、ポリープの切除には電気ではなく先進のコールドポリペクトミーという低侵襲な手法を用い、出血や穿孔のリスク抑制に努めています。もう一つ重要なのは見落としのないことですが、大腸内に特殊な色素を散布し、これまで発見が難しかった小さな病変の発見につなげています。1人でも多くの命を救うことをめざし、今後も患者さんの負担軽減と精度の向上に努めていきたいと思います。
- Q上部内視鏡検査(胃カメラ)も実施していますね。
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A
胃カメラは喉・食道・胃・十二指腸のがんや、その前段階の病気を発見するために用いられ、バリウム検査のような影絵ではなく、実像で本質に迫れるのがメリット。当院では直径5.5mmという細い経鼻内視鏡を用い、こちらも苦痛の少ない検査の提供に努めています。ポリープに関しては小さなものならその場で切除が可能ですが、大腸とは異なり、大きな場合は入院での除去手術が必要です。ほかにも逆流性食道炎やピロリ菌、それに伴う胃炎の診断にも胃カメラを用い、ピロリ菌がいる場合は続けて除菌を行います。検査自体の所要時間は5〜10分程度。場合によっては胃と大腸の同日検査も可能ですので、どうしてもという方はお問い合わせください。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診と事前説明
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まずは問診から。直近の健診での血液検査のデータや、過去に受けた内視鏡検査の画像データなどがあれば持参するのがベター。また、その際の状況と結果、さらには血縁者に大腸がんを患った人がいないかなどが問診でチェックされる。この時点で、ポリープの有無に関して半分程度は見当がつくそうだ。ちなみに問診は検査当日に行われるため、予約さえしていれば事前にわざわざ来院する必要はない。
- 2検査の前処置として腸管洗浄を行う
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大腸内をきれいにするため、1.5〜2リットルの洗浄剤を内服して腸管内を洗浄。排泄を10回近く繰り返す必要があるため、開始から3時間ほどかかるという。同院の処置室には3箇所のトイレが用意されているが、医院から1時間圏内に在住していれば、事前に洗浄剤を受け取った上で自宅での腸管洗浄も可能。前日は野菜などの繊維質を控え、当日は検査終了まで食事は禁止。水分摂取の際は、乳飲料や色の濃い飲み物は避けること。
- 3大腸内視鏡検査を受ける
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検査に先立ち、希望者は鎮静剤の投与を受ける。薬の量は患者の体格や希望する鎮静の度合いによって調整される。同院では、極細径の内視鏡を肛門から挿入しながら大腸内を慎重に検査していくが、うとうとした状態で検査を終えられるよう痛みや不快感に配慮しているという。検査自体の所要時間は10〜20分程度。ちなみに検査当日は車の運転は厳禁なので、うっかり乗ってこないよう注意が必要だ。
- 4処置室へ戻り、ストレッチャーやソファーで休憩
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検査が終われば処置室へ戻って30分間ほど休憩。絶食と洗浄剤で体が脱水状態にあるため点滴を受け、看護師から検査後の説明を受ける。万一の際に発見が遅れるのを避けるため、あえて仕切りは設けられていないが、カーテンによるプライバシーの確保は可能。内視鏡検査を受けると腸内に空気がたまり、腹部の張りや腹痛を伴うことがあるが、同院では送気に炭酸ガスを用いているので比較的すぐに収まることも期待できるそう。
- 5検査結果の説明
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結果に関するレポートは検査直後に作成され、点滴を終えるまでには完成。データ書類やモニター画面とともに、大腸の状態や切除したポリープの数、今後の注意点などの説明を受ける。ポリープを取った場合は病理検査に出されるため、およそ2週間後に再度クリニックへ足を運び、さらに詳しい説明を受けることになる。万一、深刻な結果になったとしても、早期に発見できたことは少なくともラッキーと捉えることが大切だと院長は言う。
自由診療費用の目安
自由診療とは大腸カメラの検査のみ/2500円~7500円、大腸カメラ検査 病理組織検検査/3000円~1万6000円、大腸内視鏡ポリープ手術/7000円~3万円