松本 秀明 院長、松本 浩太朗 先生の独自取材記事
松本内科クリニック
(堺市堺区/浅香山駅)
最終更新日:2025/12/02
浅香山駅より徒歩5分。2025年に移転・リニューアルオープンした「松本内科クリニック」は、地域とともに歩むクリニックだ。診療科にとらわれず「総合的に人を診る」ことを重視する松本秀明院長は、腎臓内科やリウマチ膠原病内科で研鑽を積み、多くの人の体調に関する不安に寄り添うべく開業した。現在は息子で循環器内科を専門とする松本浩太朗先生とともに、患者の悩みに丁寧に耳を傾けている。医療の発展とともに診療科が細分化されたことで、そこからこぼれ落ちる人々の不安も増えているという。そんな不安を丁寧にすくい上げる2人に、新しくなったクリニックについて話を聞いた。
(取材日2025年10月25日)
なんでも相談できる、地域のための総合内科
まずはクリニックについて教えてください。

【秀明院長】当院は総合内科として、一人ひとりの患者さんの体調に関する悩みを丸ごと診るクリニックです。開業当時はここから少し離れた場所で診療をしていたのですが、2025年2月に新築移転いたしました。また、4月からは循環器内科を専門とする息子の松本浩太朗が診療を開始しましたので、高血圧症をはじめとする循環器疾患に対してより専門的な診療ができるようになりました。彼は現在も大学病院での勤務と兼任していますので、診療日は火曜日の午前、第1・3金曜日の午後、第2・4土曜日の午前と限られた時間ですが、かかりつけ医としてより良い環境が整いつつあると思っています。
新しくなったクリニックのこだわりはなんですか?
【秀明院長】現代の医療は非常に細分化されていますから、専門性の高い医療を提供できる反面、「この症状はどこに相談すればいいのだろう」と、患者さんが悩んでしまうことも増えています。そういった患者さんの受け皿になることを目標としていますから、「医療機関に行く」という緊張感をできるだけ取り除けるよう、優しい雰囲気を心がけました。また、新型コロナウイルスの流行を経て、感染症の疑いがある方とそうではない方を分離することの大切さを改めて痛感しましたので、入り口と待合室を分けて感染症対策を行っています。感染症疑いの方は予約診療とし、感染症疑い専用の待合室には個別スペースも設置していますので、お気軽にご相談ください。
どのような患者さんが多くいらしていますか?

【秀明院長】5歳から100歳まで、幅広い年齢層の方に足を運んでいただいています。発熱や頭痛、腹痛などの急性疾患、生活習慣病など慢性疾患の管理はもちろんですが、その他にもさまざまな相談がありますね。食欲不振やめまい、健康診断の結果を見てほしいという相談もありますよ。また、医療機関を受診したものの「原因が見つからない」という相談も多いです。医学的に何も見つからなくても、患者さんがつらいと感じている症状があればそれがすべてです。医師として医療を提供するのはもちろんですが、それ以外の部分でも寄り添っていきたいです。
コミュニケーションを大切に、人に寄り添う医療を提供
循環器内科で多い主訴は何ですか?

【浩太朗先生】胸痛や息切れ、強い疲労感などの相談が多いですね。また、高血圧症に関する相談も増えてきました。実は、日本は先進国の中で目標血圧に達成する十分な高血圧症の治療を受けている方が非常に少ない国だといわれています。高血圧症は自覚症状がないので、病気と認識せず、放置している人がすごく多いのですが、高血圧症の放置は心不全や脳卒中の原因にもなりかねませんから、早めに相談してもらいたいです。また、「治療を受けているけれどコントロールがうまくいっていない」という人も多いと感じます。高血圧症の治療法は一つではないので、改善に向けてご相談いただけるとうれしいです。
お二人のご経歴をお聞かせください。
【秀明院長】私は大学卒業後、循環器内科を専門にしたいと考えていました。しかし、さまざまなご縁があって腎臓を専門とする科に配属となり、病院の透析部門を立ち上げるメンバーとして働いていたこともあります。ただ、大学病院で内科について学んでいる際に、指導を担当した医師の「専門分野しか診られない医者にはなるな」という言葉がいつも心にありました。ですからどこで働いていても、目標は「病気や臓器だけを診る医師ではなく、体全身を診られる医師」。その後、リウマチ膠原病内科についても学び、自分の未来を考えた時に「地域に根差したホームドクターになりたい」と思い開業しました。
【浩太朗先生】私は大学卒業後、循環器内科を専攻して研鑽を積んでいます。大学病院では心臓カテーテル治療なども担当し、救急医療にも携わりました。現在は外来を行いながら、日本循環器学会循環器専門医取得に向けて努力しています。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

【浩太朗先生】まず、患者さんのお話を聞くように心がけています。特に慢性疾患の場合には、自覚症状がないのに足を運んでくださっている患者さんが多いです。忙しい毎日の中でこれは本当にすごいことで、患者さんの「元気でいたい」という気持ちからくる行動です。その気持ちに応えるにはどうすべきか、いつも考えながら診療にあたっています。
【秀明院長】私も患者さんの話を聞くことを大切にしていますね。症状に関することはもちろんですが、普段どんな生活をしているか、患者さんの家族構成やライフスタイルについてお聞きすることもあります。病気は点で存在するものではなく、その人の暮らしの中にあるもの。だからこそ、私たちが提供する医療も、その人の暮らしに寄り添うものであるべきだと考えています。医学的根拠はもちろんですが、その人の暮らしに合う方法を考えるためにもいろいろな話を聞きながら診療しています。
体調で不安な人を一人でも多く減らしたい
お二人が医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

【秀明院長】私は真っすぐに医師をめざしてきたわけではなく、一度別の学部を卒業して働いています。1年ほどでしたが、その期間に改めて自分の人生をどう生きるか考え、医師になることを決めたんです。ですから、私が医師をめざし始めたのはみんなよりもずっと後になってから。今は、あの時の選択を本当に良かったと感じています。
【浩太朗先生】私は医師として働いている父を見て、「そんなに大変そうじゃないしいいかな」と、大きな勘違いをして医師という職業を選びました(笑)。私が小さい頃、父とはいつも一緒に夕飯を食べていたので「医者ってそんなに忙しくないんだな」と、思っていたんです。でも実は、父は私たちと一緒に時間を過ごすために自分のスケジュールを調整してくれていただけで、小さかった私たちが就寝した後に病院や大学に戻って働いていたそうです。自分も父になった今、当時の父にはとても感謝しています。
お互いのことをどんな医師だと思いますか?
【浩太朗先生】医師として、クリニックに足を運んでくれる患者さんのことをすごく大切にしているなと感じています。隣の診察室にいると患者さんの明るい声が聞こえてくることも多く、診察室でも患者さんがすごくリラックスしていると感じます。患者さんと信頼関係を築くことは簡単ではないので、父がこれまでいかに丁寧に積み上げてきたかよくわかります。
【秀明院長】診察の際、専門的になりすぎず、患者さんに丁寧に説明しているなと感心しています。高血圧など自覚症状がない病気については特にそうで、患者さんが治療の必要性を感じてくれるまで諦めずに何度も説明していますね。これまで治療をせずにいた人が前向きになってくれることも多く、患者さんのモチベーションを引き出すのが上手だなと思います。もちろん、循環器疾患についての専門知識も常にアップデートしていますから、安心して患者さんを任せられます。
最後に、地域の方にメッセージをお願いします。

【浩太朗先生】今は大学病院と二足のわらじを履く形ですが、より多くの経験を積み、その経験を地域の皆さんに還元していけたらと思っています。日々の体調不良はもちろんですが、循環器疾患が不安な場合にはぜひご相談ください。
【秀明院長】この地域から「体調が悪いけれど、どうしたらいいかわからない」という人を、一人でも多く減らしたいですね。当クリニックで対応できることはもちろんさせていただきますし、対応が難しい場合には必要な医療機関へとつなげます。風邪やインフルエンザ、コロナウイルスなどの急性期疾患はもちろんですが、生活習慣病や術後の管理、「健康診断の結果がよくわからないから説明して」といった相談も気軽にしてください。

