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田邉 裕子 院長の独自取材記事

草柳クリニック

(大和市/大和駅)

最終更新日:2019/08/28

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病院の皮膚科医長の時、循環器医である父が開業するはずだったクリニックを、急遽任される形で開業したという「草柳クリニック」田邉裕子院長。患者に寄り添う診療方針と確かな診療技術で、着実に地域に浸透してきたドクターだ。「あれこれと手を広げず、のんびりやっています」とにこやかに語るが、院長として穴を開けるわけにはいかないと、臨月まで診療を続け、出産後も1ヵ月で復帰したというガッツの持ち主。自らも母親となって「朝晩2回子どもに薬を塗布することの難しさもわかるようになりました」。患者や家庭に合わせ、より実践しやすい生活指導を心がけるようになったという。今後は美容的な治療など診療の幅を広げ、より地域の役に立ちたいと語る。優しい笑顔も魅力的な素敵なドクターだ。
(取材日2016年3月24日)

大和市草柳で、地域住民に信頼される皮膚科ドクター

医師を志したきっかけや経緯を教えてください。

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循環器科医の父は、子どもの頃はあまり顔も見たことがないくらい多忙で、父の仕事がどんなものかわからなかったのですが、親戚にも医師が多いこともあり、自然に医療の道を志しました。東京女子医科大学を卒業後、聖マリアンナ医科大学の皮膚科に入局しました。皮膚科を選んだのは、目で見て症状がわかり、診断も早くできて治療に結び付き、自分も患者さんも治っていく過程がきちんと把握できるところに魅力を感じたからでしょうか。研修プログラムとして救命センターと小児科、内科、外科を経験してから皮膚科に戻り、大学院で研究も続けながら、医学博士号を取得し大学病院や関連病院で診療に携わっていました。

この地で開業されたきっかけは?

ここはもともと父の地元で、父が開業する予定だったのですが、とある都合により、代わりに私が開業することになったんです。最初はいつもの父の冗談かと思ったぐらい突然のことでした(笑)。私自身は、皮膚科医長として必死に頑張っていた時で、また美容皮膚科など新しい分野の勉強も始めようとしていたのですが、もう建築も始まり、スタッフも確保している状態でしたので、開業を決意しました。それから開院日までの3ヵ月間は、私の人生でいちばん忙しい3ヵ月間でした(笑)。

診療科目は皮膚科と内科ですね。

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はい。皮膚科と循環器を中心とする内科です。父と、やはり循環器専門の内科医が分担して内科診療を行います。患者さんはご近所の方が中心ですね。地道にじっくり診療していきたいと、あまり宣伝もしていなかったのですが、クチコミでだんだん患者さんが増え、最近は、意外と遠方からの方も増えてきました。こちらは古くからお住まいの方が多く、親子3世代、中には4世代でお見えになるご家族もいらっしゃいます。町内の横のつながりも強いのか待合室で顔を合わせた方が話し込まれていたりします。また近所に小学校や幼稚園がありますので、小さいお子さんやお母さん方もよく来られます。待合室に赤ちゃんから100歳を超えた車いすの方まで幅広い年代の方が来られて、見知らぬ患者さん同士が会話をされたりして微笑ましい光景も見られます。

治療だけでなく、日常のケアや生活指導にも力を入れる

先生の診療方針を教えてください。

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大学病院勤務医時代、恩師から「皮膚症状から内科が診られる医師になれ」と教えを受けました。皮膚科では命に関わる疾病は少ないのですが、小さな発疹から、膠原病や内臓悪性腫瘍など重篤な病気がわかることもありますから、常にそれは意識しています。そして患者さんと、同じゴールに向かって、同じ方向を向いて治療することを心がけています。こちらが頑張ってほしいと思っても、患者さんがそれほど治ることを期待していらっしゃらないと治療がうまくいきませんからね。またアトピーやじんましんなど、皮膚の症状は生活の影響を受けることが多いので、薬の使い方以外にもお風呂の入り方や、その他生活上の注意などを細かくお話します。治療の話より、患者さんのバックグラウンドを根掘り葉掘り聞いたり、生活のアドバイスをしたりする時間の方が長いぐらいです。

診療されている中で、皮膚科の専門的な立場から気になる傾向などありますか。

発疹などに対して内科や小児科で強い薬を処方され、「塗ればすぐに治るけどまた再発する」と来院される方が少なくありません。場合によっては、ステロイド剤はだんだん弱い薬に切り替えていくなど使い方に注意が必要ですし、生活習慣を改善しないと治らないこともありますので、やはり専門家である皮膚科に相談していただきたいですね。またここ数年、若い世代の帯状疱疹が目立ちます。帯状疱疹は免疫が落ちるとかかることが多いので、お子さんも疲れているのかなと思います。若い男性では、女性と同じようにニキビをとても気にされる方も増えていますね。女性でも水虫に悩まれている方は多いようですが、恥ずかしいと皮膚科を受診されず、市販薬で治療されて、なかなか治らなかったり、薬にかぶれて悪化するケースもあります。ひどくなってから受診される方も少なくないので、もっと早く来ていただきたいなあと思うことが多いですね。

ところで、開業されてから結婚、出産を経験されたようですが、両立は大変ではありませんでしたか。

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9歳と5歳の息子がいますので、毎日忙しくて家ではよくガミガミと小言を言っています(笑)。大変だったのは、やはり出産の時です。できるだけ休みたくなかったのですが、出産直後は思うようにいかず葛藤もありました。内科のドクターやスタッフ、家族の協力でなんとか乗り切ってきたという感じです。子どもと過ごす時間が少なくてかわいそうかなと思うこともあるのですが、長男が低学年の頃は学校が終わるとここに帰ってきてもらい、手が空いた時に相手をしていました。スタッフや患者さんと遊ぶこともあり、皆さんに育てていただいています。また自分が親となり、お母さんの気持ちや事情もよくわかるようになりました。朝晩2回でも子どもに薬を塗ることがどれだけ大変であるかも実感し、お母さんの仕事や兄弟関係など、ご家庭の事情や生活スタイルに配慮したケアや生活指導を心がけるようになりました。

今後は、美容皮膚科など診療の幅を広げることも視野に

お忙しい毎日ですが、趣味や健康法を教えてください。

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今は、私自身の趣味やスポーツを楽しむ余裕はありませんが、長男がテニスを習い始め、夫もテニスをするようになり、家族でコートを借りて楽しんでいます。夫はビジネスマンで、週末は子どもの面倒をみてくれるので助かっています。健康法は特にありませんが、私自身の肌が荒れていると患者さんへの説得力がありませんから(笑)、おかしいなと思ったら化粧品を変えたり、季節によって早めに対応するように心がけています。寝不足や疲れなどの影響も受けやすいので気をつけています。

今後、取り組みたい分野などがありますか。

次男ももうすぐ小学生でそろそろ子どもの手も離れますので、美容皮膚科などをもっと勉強して、診療の幅を広げていきたいと思っています。以前、90歳代の女性の、お顔のしみを治療したことがあり、きれいになってとても喜ばれたことが今も印象に残っています。女性はいくつになってもきれいな肌でいたいという思いが強いですから、皮膚の専門家としてそんな願いを叶えてさしあげたいと考えています。また内科の患者さんとも関わることが多いので、生活習慣病などについてもさらに学んでいきたいと思っています。私は父と診療科もちがい、父はせっかち、私はのんびりと性格も違うのですが(笑)、自分の専門分野を究めるその姿勢は医師としても尊敬していて、見習いたいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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開業以来、試行錯誤しながら進んできました。地域の患者さんにさまざまなことを教えていただき、クリニックとして育てていただきましたので、これからはスタッフとともに地域により一層還元して、お役に立ちたいという思いが強まっています。「こんなささいなことで悪いけど」という方もいらっしゃいますが、早期発見が大切ですから、小さなことでも気になることがあれば気軽に来てください。自己判断で市販薬を塗ってかえって悪くなることもありますから、ぜひ専門家の診断を受けてください。当院は病気のことだけでなく世間話をされる患者さんも多く、笑い声が絶えないクリニックですので、そんな家庭的な雰囲気も大切にしたいと思っています。皮膚科と内科は、どなたにも身近な診療科ですから、地域に貢献できる明るく楽しいクリニックでありたいと願っています。

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