全国のドクター9,134人の想いを取材
クリニック・病院 161,254件の情報を掲載(2020年7月09日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 名古屋市守山区
  4. 小幡駅
  5. にししろクリニック
  6. 神谷 雅人 院長

神谷 雅人 院長の独自取材記事

にししろクリニック

(名古屋市守山区/小幡駅)

最終更新日:2019/08/28

135728

名鉄瀬戸線小幡駅より徒歩15分。静かな住宅地の中「にししろクリニック」がある。神経内科・内科・小児科を掲げる医院だ。待合室は広々とスッキリした空間で、照明の光はやわらかく、あえて暗めに落としている。これは院長である神谷雅人先生の「患者さんに、ゆっくりと休んでもらいたい」という心遣いの表れ。神経内科を専門に学び、内科一般から救急医療、在宅医療までにわたり幅広く経験を積んできた神谷先生は、一見淡々とした雰囲気ではあるが、常に患者にとっての最善を考えて手を尽くしてくれる頼もしい存在。今回はそんな神谷院長に、神経内科のかかり方や地域医療に対しての思いなどを聞いた。
(取材日2017年3月31日)

幅広い分野に関わった勤務医時代の経験が今を支える

先生が神経内科をご専門とされたきっかけを教えてください。

1

国家試験の勉強をしている中で、強く興味を持ったことがきっかけです。大学の恩師に誘ってもらったことも大きいですが、もともと物理が好きでしたから、機械の回路を彷彿とさせるようなロジカルな部分が性に合っていたのでしょう。また、当時はこの科目は学生にあまり人気がなかったのです。私自身も循環器を学ぼうかなという気持ちもありましたが、心臓や呼吸器、消化器をご専門とされている先生はたくさんいますから。

救急科で勤務されていたこともあるそうですね。

私がいたのは郊外にある中規模の病院でしたから、あらゆることを経験させていただきました。消化器内科では内視鏡の勉強もできましたし、そこで総合的に医療を学べたのが私にとってとても良い経験となりました。臨床に携わる医師は、専門分野だけでなく広い視野で診ることができないといけないと思っています。その時の上司が検査室に出入りすることも取り計らってくれて、検査技師さん、放射線技師さんがどういった作業をしているのかを学べたのは、開業した今も本当に役立っています。裁量を与えられた中で、考えながら救急医療を経験できたことは本当に大きいです。反面、責任も重大なので大変でしたね。実は、国家試験に受かった直後は、私が医師になっていいものなのかと思っていたんです。でも合格したからには患者さんの役に立てるように頑張ろうと決意したので、ハードな日々も乗り越えられました。

開業医として仕事をされている中で、やりがいを感じるのはどのような時ですか?

2

通っていただいている患者さんとの間で距離が近くなった時ですね。距離が縮まってくると患者さんが心を開いてお話ししてくださるようになり、患者さんに合わせた治療方針が立てやすくなりますし、検査も最小限で済むことがあります。大きな病院での検査や治療が必要な場合は、連携している病院に依頼し、信頼している先生方と連絡を取り合いつつ、その方の治療方針を一緒に考えて行きます。患者さんに「行ってよかった」と言ってもらえる病院や他院を紹介するのも“かかりつけ医”としての仕事のうちです。「こういう症状なんだけど、どこに行ったら良い?」なんて気軽に頼ってもらえるとうれしいですね。

患者と対話をし、総合的に診て原因を突き止める

どういった主訴の患者さんが多いのですか?

3

内科・小児科と神経内科で患者さんは半々ぐらいでしょうか。神経内科を受診される方は、脳梗塞の慢性期の方などが多いですね。脳梗塞は血管病変ですので、必然的に生活習慣病のチェックに重きを置いています。どんな患者さんに対しても、その時の症状だけを見て「じゃあ薬を出しておきます」という診療は私の中ではありえません。何故そういった症状が現れたのかを考えて対処しなくてはいけないと考えています。例えば血圧などに関しても、高くなってしまう要因は人それぞれで違います。それを探るためには、やはりその方の人となりやライフスタイルを知ることも不可欠ですので、治療中はしっかり通っていただいて、なんでも話していただきたいと思っています。

神経内科には、どのような時にかかるべきなのでしょうか?

一般の方にはわかりづらい診療科目ですよね。開業医の数も少ないですからなじみも薄いでしょう。時々、精神科と間違えてみえる方もいらっしゃいますが、神経内科は主に脳や末梢神経の回路の器質的な異常を診療・治療する科目です。例えば、脳梗塞などによってダメージを受けた脳のケア、パーキンソン病など神経伝達に異常が起こる病気なども対象です。当院には、頭痛専門の外来もありますので頭痛で来院される方が圧倒的に多いですね。9割ほどの方が自己診断で「片頭痛なんです」と仰いますが、実は片頭痛と言い切れるのは約2割程度です。治療法がまったく違いますから、頭痛の原因を探り正確な診断をつけることが何より重要です。何ヵ月間か発作の具合を診て行かないと正確な判断はできませんが、時間をかけて頭痛が起こるたくさんの要因の中から一つ一つ排除していくことで、根本的な原因をきちんと突き止めるようにしています。

マルチスライスCTを導入されたのも、そういう思いがあってこそなんですね。

4

今年の2月に開院当初から使用していたものと入れ替えをしました。神経内科としては、まずは脳に異常があるかをしっかり確認しなくてはいけません。そのためにも、CTも機能の良いものを、と考えました。以前のものと比べはるかに短い時間で撮影ができるようになり、被ばく量も少なくなりました。病院でCT検査を受けるとなるとどうしても時間がかかりますが、当院では検査結果をその日のうちにお知らせできます。患者さんへの安心感の提供や緊急を要する病気の早期発見にも大いに役立っていると感じます。勤務医時代、放射線科で読影や撮影の仕方を勉強した経験もあるので、私自身が検査を行っています。CTの撮影というのは、通常のカメラと同様に撮影条件によるところも大きく、読みやすい画像をどう作るのかがまず重要。そして、画像から情報をどれだけ引き出すかも医師の腕の見せどころですね。

地域の“かかりつけ医”として医療に貢献したい

患者さんに接する際に大切にしていらっしゃることは何ですか?

5

礼儀を持ってきちんとした態度で接することです。まず、こちらを信用してもらわないことには治療に取りかかれませんし、何よりも心を開いて話してもらえませんから。先ほども言いましたが、その時の症状だけピンポイントで聞いて診断をしても意味がないと私は思います。患者さんの中には明らかに不規則な生活をしている方もいらっしゃいます。睡眠時間は足りているのか、女性の場合なら生理はどういった周期でちゃんとあるのか、そういった部分のヒアリングがあってこその診断であり、情報があれば治療方針も立てやすくなります。なので、当院の初診はどうしても長くなってしまうのですが、診療の精度を上げるためなのでご理解いただけると幸いです。

お休みの日は何をされていることが多いのでしょうか?

子どもと遊んでいることが多いです。クリニックの雑務などもあり、やらなくてはいけないことも多いのですが、時間が許す限りはそばで過ごすようにしています。たくさん遊べるこの時間を大切にしています。近頃、下の子どもは「ペダルのない自転車」でビュンビュンと走り回るのに夢中なので、一緒に付いて走るのが大変です(笑)。あとは、患者さんの症例について調べものをしたりしていることが多いですね。もともと、文献を読むことが好きなので、仕事という意識はまったくありません。その患者さんが次にみえた時に、新しい提案ができればいいなと楽しみながら学んでいます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

6

地域の医師は、大きな病院の負担を減らすことも仕事の一つだと思っています。医療を希望する方の最初の窓口として、なんでも相談してもらえればうれしいですし、開業医はそうあるべきだと思います。最近はインターネットなどに情報が氾濫し、振り回されがちな方も多いですが、体のことで何か心配事があるのなら “かかりつけ医”を近くにつくり、気軽に話を聞いてもらうようにしてほしいです。 病気の中には原因の特定や治療に長い時間を有するものも多々あります。できれば歩いて通える距離に主治医を見つけることで、安心感も生まれます。私自身も医師として地域の患者さんを支えていける存在でいられるよう、頑張ります。

Access