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中村倫彬院長、岩井芳弘副院長、岩井裕子先生 の独自取材記事

中村外科医院

(目黒区/中目黒駅)

最終更新日:2019/08/28

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ファッショナブルな街・中目黒の一角に、昔ながらの庶民的な商店街エリアがある。その商店街の中で、半世紀年以上もの長きに渡って地域の人々の健康を守り続けているのが、「中村外科医院」だ。地域の高齢者にとっては、医療機関というだけでなく、ホッと安らげる心の拠り所でもあるという。東急東横線中目黒駅から徒歩3分という至便な立地にあり、電車に乗って訪れる患者も多いとか。診療するのは、院長の中村倫彬先生と、その娘夫婦である岩井芳弘・裕子先生の三人の医師。それぞれ異なる専門分野を持っているため、整形外科から皮膚科・心臓・胃腸・女性外来まで、実に幅広い診療に専門的に対応することができる。「何かあったら、中村外科医院で診てもらおう」と、地域の人々からすっかり頼りにされている同院。まさに“地域の頼れるお医者さん”というイメージがピッタリの岩井医師ご夫妻に、診療内容や今後の抱負などを、じっくりとお聞きすることができた。
(取材日2015年10月8日)

三人の医師が得意分野を専門的に診る、ぜいたくなクリニック

三人のお医者様がいらっしゃる個人医院というのは、とてもめずらしいのでは?

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【芳弘先生】そうですね。当院は皮膚科と外科・整形外科を専門とする中村倫彬院長が54年前に開業したのですが、娘である妻が消化器外科の医師となり、夫の私は循環器科の医師なので、結果的に三人の医師が整形外科から皮膚科・心臓・胃腸・女性外来までトタールに診る医院となりました。それがまた、当院の大きな強みだと思っています。「胃が痛い」「この頃心臓の動悸が激しい」「乳腺が腫れているみたい」「足に怪我をしてしまった」「皮膚に発疹が出た」といった、生活の中でありがちな症状について、当院はすべて対応することができます。また、治療方針についてお互いの専門分野からの意見が聞けるのも、本当に心強いですね。どんな医師でも、ときには診断に悩む症例に当たることがありますが、そういうときはつい自分の専門分野の偏った見方で診断しがちです。それが当院では、気軽に「こんな症例があるんだけど、どう思う?」と相談ができるんですよね。なにしろ家族ですから(笑)。そうすると、「いや、その症状はこっちの病気じゃない?」と、別の専門分野からの視点をもらうことができます。これが正しい治療につながるわけで、非常に良い体制だと自負しています。

お父様の代から長年通われている患者さんも多いのでしょうか?

【裕子先生】はい。医師会に出ると他の先生方から「僕は子どもの頃お父さんに診てもらいました」と言われたりするくらい、この町にすっかり根づいています。おじいちゃん―お父さん―お孫さんと、3代で通ってくださっている患者さんも結構いらっしゃいます。今、最高齢は98歳の方に来て頂いていますね。外科医からのアドバイスとしてお年寄りの患者さんに心がけて頂きたいのは、とにかく「転ばない」ということなんです。やはり若い頃とは違って骨がもろくなっていますから、ちょっと転んだことが大きな結果を生んでしまいます。例えば、とっさに手を突いて体を支えただけなのに、その手にひびが入ってしまったり、ちょっと転んだだけのはずが、大腿骨を骨折していたり。そうなると寝たきりになってしまうこともありますから、無理をせずに、ゆったりとした生活のペースを保って頂きたいですね。

患者さんは地域の方が多いのでしょうか?

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【芳弘先生】そうですね、やはり地域の方々が中心ですが、最近はインターネットを通じて遠方から来院される方も増えました。例えば突然の怪我に見舞われて、大病院に行くほどではないけれど、どこかのクリニックで治療しなければならない。ところが自宅の周辺に外科がなく、インターネットで探していたら当院が見つかって、来院されるというパターンがあります。また、痔の症状がある女性が、男性の医師に診てもらうのはどうしても抵抗があり、裕子先生の女性外来があるのを知って遠くから受診に来られるケースもあります。

痔や胸のしこりに悩む女性の救いの場ともなっている、女性外来

女性外来は裕子先生が診療されているのですか?

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【裕子先生】はい。週に二日、女性外来の日を設けて診療をしています。一番多いのは、女性の痔の患者さんですね。乳腺にしこりがあって来られる方や、膀胱炎の方なども多いです。「こんな症状があるけれど、内科で診てもらったらいいか、それとも婦人科なのかわからない」というような方も、当院に相談に来られます。女性の場合、胸やおしりなどに症状が出た時に、診察するのがはずかしくてそのままズルズルと放置してしまうケースも多いんです。そんなときに、女性医師になら気軽に相談することができますよね。気になる症状があったらすぐ受診できる環境を作ることが、早めの処置と、大きな病気の早期発見にもつながります。当院では超音波検査機(エコー)も備えていますから、たとえば胸のしこりが気になったら、乳がんや乳腺炎の検査もすぐ行うことができます。症状が進んでしまうと治療が難しくなってしまうので、女性外来の日に気軽に相談に来ていただけたらと思います。

芳弘先生は、もともと工学部を卒業されたそうですね。

【芳弘先生】そうなんです。子どもの頃から機械いじりが好きで、そのまま工学を勉強していました。進路変更をしようと思ったのは、実は、妻との出会いがきっかけなんです。大学4年のときにヨーロッパツアー旅行に参加しましてね。同じツアーメンバーのなかに彼女がいたんです。妻はそのとき既に医大生で、彼女を通して医師という職業に目が開いて行きました。特に外科の場合、工学に通じるような、手を使った技術が中心ですよね。自分のこれまでの学びを生かして、人の役に立つことができるなと思いました。卒業後、横浜市立大学医学部に入り直し、医学の道を歩き始めました。 僕は特に、心臓の弁膜とバイパス手術を専門としていました。バイパス手術というのは、詰まってしまった血管を新しいものと取り換える手術のことです。当時は腿の血管を一部もらってきて、心臓とつなげていました。現在は技術が進歩して、近くを走っている別の血管を引っ張って来て元の血管の横に通すんですが、何だかちょっと水道管の工事みたいでしょう(笑)。面白いのは、医師の側が技術的に、「これはきれいにできた」と思ったときが、患者さんにとっても一番具合が良いこと。手術室に運ばれてきたときは顔色も真っ白。死の一歩手前だった方が、元気になる姿を見るのが生き甲斐でした。

お二人が大学病院からこちらに移られたのはいつですか?

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【裕子先生】医師になって3年目に第一子を出産し、10年目の2004年に第二子を出産しました。二人の子の子育てをしながら勤務医を続けるのはさすがに厳しいな、と。無理のない範囲で仕事を続けられるよう、週に数日、父のこの病院で診療することを決断しました。その後、夫も10年間の横浜市立大学病院勤務の後、こちらで診療を始めることになったんです。
【芳弘先生】僕が参加するときに、内装も大きくチェンジしたんですよ。待合室が狭いと患者さんがおつらいですから、とにかく待合室をゆったり取ることを心がけた結果が、このかなり広々とした待合室なんです。トイレも男性用と女性用に分けて、快適に過ごせるようにしています。

インターネットによる医師同士のネットワークづくりに尽力

お二人にとって、中目黒とはどんな町でしょうか?

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【裕子先生】私にとっては生まれ育った、とても愛着のある町です。どこへ出るにも便利がいいし、川や公園も近くて、楽しい町だなと思います。特に目黒川の桜は、花見の名所として有名ですよね。地元民の私たちにとっても、あの季節の散歩はとても楽しくて、毎年必ず二人で出かけています。
【芳弘先生】川沿いの並木は、結婚して僕がこの町に住み始めた20年前は、まだここまで成長していませんでした。ここ15年くらいじゃないかな、有名になったのは。中目黒駅の改札の反対側は、ブティックとか雑貨屋さんとか面白いお店が多くて、にぎやかですよね。こちら側の2丁目も、もう少し頑張らないと…なんて。僕もすっかり中目黒住民になって、町にはあれこれ意見があるんです(笑)。

開業して半世紀を越えられた今、やりたいと思われていることはありますか?

【芳弘先生】長く医院をやっているので、やはり当院の患者さんはご高齢の方が多いんですよね。昔は元気に歩いて診察に来られていたのに、だんだん歩けなくなって、医院まで来られない人が出てくる。そうなると、ずっと長く通い続けてくださった患者さんですから、こちらとしても訪問診療をしてあげたいと思うわけです。ただ、そのためにはもっとドクター同士が、インターネットを通じて患者さんの情報を共有する必要があるんですよね。現在医師会には訪問介護ステーションがありますが、それをネットワークでつなぎ、情報共有を行おうという試みをやっているところです。こうしたネットワークができることで、訪問診療する患者さんの状況を、ドクターが診察する前に把握できるようになるんです。国内の高齢者はますます増えているので、医師の世界もICT化が必要ですね。

最後に、今後の展望について教えて下さい。

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【芳弘先生】"専門分野の違う三人の医師が揃っている"という今のこの医院の体制がとてもうまくいっているので、これをこのままキープして、もっともっと多くの方に活用していただくことが目標です。例えば最初は捻挫でいらっしゃった患者さんに、「あ、ここは胃の診療も受けられるんだな」と気づいていただき、次回はついでに胃の検査もここで済ませる…といったように、当院で患者さんの全身のホームドクターになることをめざしたいと思います。当院は目黒区の無料健康診断に対応しています。胃カメラも超音波検査器も備えていますから、胃のこと、それから心臓や他の内臓に関しても、しっかり検査することが可能です。もちろん、外科として、ケガの治療やリハビリルームでのリハビリにも来院いただけますし。気軽な気持ちでちょくちょく検査や相談に通っていれば、体の奥深くで大きな病気が生まれていたときに、私たち医師は「あ、前と違うな」とすぐ変化に気づくことができるんですね。気軽に通える地域の病院として、この地域の皆さんの全身の健康を守るお手伝いをしていきたいですね。

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