林 広典 院長の独自取材記事
そらレディースクリニック
(福岡市東区/和白駅)
最終更新日:2025/10/10
 
            グランドピアノが置かれたエントランス、そこへ天窓から温かな陽光が降り注ぐ。その光は、まるで新しい命の誕生を祝福してくれているようだ――。ここは、「そらレディースクリニック」。林広典院長をはじめ、約30人の医師たちが女性たちの一生を支えようと幅広い産科・婦人科診療に努めている。「出産」というライフイベントをかけがえのないひとときにしてほしい。そんな思いで、24時間365日体制の無痛分娩にも対応。海外の国々を想起させるコンセプトルームでは野菜をふんだんに取り入れた体に優しい食事や、出産祝いのスイーツ、産後ケアも提供するなど“おもてなし”の精神が行き届いている。「お子さんとの大切な時間を、ご家族一緒に満喫していただけたら幸いです」と語る林広典院長に、同院のコンセプトについて話を聞いた。
(取材日2025年2月25日)
女性の大切なライフイベントをかけがえのない思い出へ
とってもラグジュアリーで、すてきな院内ですね。

ありがとうございます。当院を訪れた方々には、快適な空間で、安らぎのひとときを過ごしていただきたい、そんな思いで、インテリアなど細部に至るまでこだわり抜きました。待合室には、妊娠や出産をテーマとしたエッセイ本や漫画を150冊以上そろえたライブラリーに、たくさんの絵本やおもちゃで遊べる広いキッズスペースも充実しています。また、院内では無料Wi‐Fiをご利用いただけるほか、豆にこだわった薫り高い淹れ立てコーヒーにノンカフェインコーヒー、紅茶などが楽しめるドリンクバーもご用意しています。待ち時間や入院生活が少しでも楽しく豊かなものになれば幸いです。
入院用のお部屋も充実していますね。
はい。世界中の国々を連想させるしつらえは、まるで海外旅行に出かけたような非日常感を演出しています。産まれてきた赤ちゃんが最初に過ごすお部屋ですから、美しく色鮮やかなインテリアがふさわしいと考えました。もちろん快適さにも配慮し、脱衣所つきのシャワールームやトイレ、ソファーベッド、無料Wi‐Fi環境をすべての部屋に配備しています。また、出産は患者さんだけでなく、ご家族にとっても特別なイベントです。上のお子さんがいるご家族には、クイーンサイズのソファーベッドを備えたファミリールームや、映画や絵本、ゲームを楽しめるプロジェクターつきの特別室もご案内できますよ。出産から積極的に育児に関わりたいというお父さんには、立ち会い出産もご案内しています。ご家族みんなで宿泊できる環境を整えていますので、赤ちゃんとのかけがえのない時間をぜひ満喫してください。
改めて、こちらのコンセプトを教えてください。

人生には、良いこともあれば悪いこともありますよね。笑顔あふれるうれしい日もあれば、泣きたくなるような悲しい日もあるでしょう。でも、見上げればいつだって空があります。私たちは、そんな存在でありたいと考え、当院を「そらレディースクリニック」と名づけました。女性の人生には、さまざまなライフイベントが訪れます。特に妊娠中や産後はホルモンバランスの影響で心身が不安定になることも。だからこそ私たちは“おもてなしの精神”を大切に、言葉遣いから表情に至るまで、ホテルライクなホスピタリティーをスタッフ一同心がけてきました。喜びも悲しみも分かち合い、女性の一生を支え続ける。それこそが、私たちの使命と感じています。
一人ひとりが描く理想のバースプランに応える無痛分娩
こちらでは無痛分娩に力を入れているそうですね。

患者さんが思い描く理想のバースプランにきめ細かくお応えするため、24時間365日体制の無痛分娩を行ってきました。陣痛の痛みを緩和することで心と体の負担軽減や、スムーズなお産が期待できます。ただ、麻酔による副作用はゼロではありません。そのため、隣接する総合病院と連携し、万が一のときにも迅速に対処できる体制を整えました。当院で無痛分娩を希望される方は年々増え、今では出産予定の方の約6割に上ります。とはいえ、無理にお勧めするつもりはありません。何より大切なのは、母子の安全が保たれること。安心・安全な経膣分娩のための一つの選択肢として、無痛分娩を知っていただけたらと思います。当院では、妊婦さんに無痛分娩について正しくご理解いただき、ご納得いただいた上で選んでいただくようにスタッフ一同ご案内に努めています。
無痛分娩は具体的にどのように進めるのでしょうか?
麻酔で分娩中の痛みを緩和し、自然分娩をサポートします。広く普及しているのは、背中側に通した細いチューブから麻酔薬を投与する硬膜外麻酔です。当院はそれに加え、脊椎くも膜下麻酔を併用します。この麻酔は硬膜外麻酔よりも神経に近い場所に麻酔薬を投与するため、より早い麻酔効果が期待できるのが特徴です。下半身麻酔と同様、妊婦さんの意識ははっきりしていますのでご安心ください。また、当院ではあらかじめ出産の日を決められる計画無痛分娩と、自然に陣痛が始まったタイミングで行う無痛分娩の双方に対応できます。麻酔を扱える医師が24時間常駐しているので、患者さんの陣痛の状況に合わせて麻酔を使うことが可能です。陣痛が始まった後で普通分娩から無痛分娩に切り替えることもできますよ。
手厚い対応ができるのは、スタッフ体制が充実しているからこそですね。

そうですね。お産はいつ始まるかわかりませんから、いつでも患者さんのニーズに最大限応え、安心・安全な出産を行うにはマンパワーが必要です。だからこそ、当院では私を含め、産婦人科、麻酔科、小児科の医師はもちろん、助産師や看護師など100人以上のスタッフが、チーム医療による手厚い治療やケアサービスのご提供に日々精進しています。女性医師をご希望の方も、ぜひお気軽にご相談ください。また、患者さんが快適に過ごせるよう、食事や宿泊のサポートは専任スタッフが対応するなど、一人ひとりに寄り添ったケアを提供できるよう配慮しています。
産前から産後まで「患者さんファースト」の心遣いを
診療の際に心がけていることをお聞かせください。

当院では、一貫して「患者さんファースト」の姿勢を心がけています。例えば、産前・産後のサポートや心のケアとして、エクササイズ教室やヒーリングルームなども充実させました。また、院内にあるピアノステージでは定期的にコンサートを行い、ご来院いただく方や入院中の方やご家族に楽しんでいただける工夫をしています。ほかにも、赤ちゃんのお世話や授乳の方法などを助産師からレクチャーする時間もあります。お母さん一人で育児を頑張るのは心身ともに大きな負担になりますから、ご家族みんなで育児を行うきっかけになればうれしいです。また退院後も、子育てに向き合う中で悩んだり不安を感じたりする場面がきっとあるはずです。そんなときに頼っていただける存在でありたいという思いから、定期的にワークショップを開催し、産後のお母さん同士の交流の場も設けています。ぜひお気軽にご参加ください。
入院中の食事も工夫が凝らされていますね。
出産を終えたお母さんにとって、食事の時間は大きな楽しみの一つですよね。当院では、ホテルでの勤務経験を持つシェフが、味つけなどにこだわった和洋中さまざまなメニューを提供しています。産後に必要な栄養や母乳の質を良くするための食材への配慮はもちろん、季節にちなんだメニューなど工夫を凝らし、3時のおやつではパティシエが腕を振るったスイーツを毎日お出ししています。また、出産後はクリニックからペアのお祝いディナーをプレゼントしています。上のお子さんがいらっしゃるご家族にはお子さまランチもご用意可能です。180度を窓に囲まれたパノラマビューレストランで、おいしい食事を味わいながら、ご家族と思い出に残るひとときを楽しんでいただきたいですね。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

当院で出産をされた方に「楽しかった」「ここで産んで良かった」と言っていただけるよう、スタッフ一同尽力しています。日々の診療においても、電子カルテやウェブ予約システムを導入するなど、より快適な環境づくりに取り組んできましたが、これからも常にアップデートし続けるつもりです。近年はスタッフ主導で心を込めたサプライズも増やし、出産をされた方に贈るお祝いのアフタヌーンティーセットに、アトリエスタッフがセレクトした季節の手作りギフトも添えているんですよ。院内の見学はいつでも受けつけていますので、まずはお電話やメールでお気軽にお問い合わせください。皆さまのご来院をスタッフ一同、心よりお待ちしています。
自由診療費用の目安
自由診療とは麻酔を用いた分娩/5万5000円~7万7000円

 
             
             
             
             
            
 
                 
                