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中西 義人 院長の独自取材記事

中西ウィメンズクリニック

(多治見市/多治見駅)

最終更新日:2021/01/29

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周産期を支える医療機関が年々減少している、東濃地区。岐阜県多治見市でも分娩を扱う医療機関は2つで、近隣の土岐市はゼロとなる。「中西ウィメンズクリニック」はそうした状況の中で、地域の妊娠・出産を支え、開業から15周年を迎えた。「地域のお産を担う責任とやりがいを感じています」と語る中西義人院長。一方で同クリニックは開業当初から、高度な不妊治療にも取り組んできた。近年、晩婚化などを背景に不妊治療の件数は増加しており、ますます重要性も高まっている。命を宿し、命を生み出し、命を育むー。全力でその営みを支える院長に、大切な仕事への思いや地域への貢献について話してもらった。
(取材日2019年2月26日)

妊婦健診も不妊治療も心の負担を軽減できるように配慮

開業15周年おめでとうございます。

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2003年に開業して以来15年間、地域の皆さまと一緒に歩んできました。もともと多治見市民病院に5年ほど勤めていて、そのままこちらでご縁があって開業することができました。多治見に暮らして20年というのも、感慨深いですね。当初から産婦人科の医師である父を理事長、私が院長として主に診療をさせていただいております。近年ではお産の数も、不妊治療のご要望も非常に増えていて、常勤医師3人・非常勤医師3人・助産師13人・看護師18人の体制です。地域でお産を扱える病院が減っているのと、高度な不妊治療を行える医療機関が少ないこともあり、たくさんの方にご来院いただいています。

院内の施設も充実していますね。

開院当初から不妊治療に力を入れたいと考えていたので、どんな患者さんもストレスなく通える環境をめざしました。「小さい子どもの姿を見るとつらい」とおっしゃる方も少なくないので、キッズルームを設けるなど、別室での託児環境を整えて、敏感になってしまう患者さんが目にすることのないように配慮しています。妊婦さんも、不妊治療を受ける方も気持ちよく通院してほしいんです。当初は、不妊治療を受ける患者さんに対する配慮として取り組んだことでしたが、午前中は保育士が常駐していますので、結果的には妊婦さんにも喜んでいただいています。他には、フットマッサージやヘッドスパを行えるビューティールーム、ヨガなどを行うスタジオやレストランもあります。妊娠中も分娩後も何かと気持ちが安定しない時期ですから、リラックスしてもらえるように、さまざまな工夫を凝らしていますよ。

産婦人科を選んだのはどうしてですか?

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祖父も父も医師で、父は白川町で産婦人科医院を開業していました。急変があれば医院にかけつけ夜通し働くこともある姿を見ていると、大変だなと感心すると同時に、自分はそんなふうになれないと思っていましたね。結局、同じ道を歩むことになりましたが、「おめでとう」「また来てください」と言える医師は、産婦人科だけだと思います。やはりその特別な医療に携わりたくて、父と同じ産婦人科を選びました。大学で学んでいる時から不妊治療に重点をおき、市民病院で勤務している時もその臨床経験を積んできました。子どもがほしいと思っている人と、一緒にその想いを実現していく医療も素晴らしいものだと感じています。

カップルに寄り添って不妊治療を進めたい

不妊治療を望む人は増えていますか?

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晩婚化や出産を望む人の高齢化などで、不妊治療がより強く必要とされるようになってきたと感じます。メディアによって卵子の老化などが取り上げられたのも大きいでしょうね。最近では、結婚後すぐに検査にいらっしゃるカップルもいますよ。40歳前後での結婚であれば、すぐにでも子どもがほしいとおっしゃって、すぐに治療を開始することもあります。一方で、まずは検査だけという方もいるので、それぞれのカップルに寄り添って治療を進めることを意識しています。ただ、ご夫婦での足並みがそろっていないと適切なサポートができないので、ぜひ事前にご夫婦でよく話し合っていただきたいですね。女性が受診したあと、「今度は旦那さんもどうぞ」とお話しすると、いらっしゃらなくなってしまう方も多いですから。

不妊治療の際にはサポートしてくれるスタッフがいると聞きました。

胚の培養士が計5人おり、その中に不妊について専門的に勉強をしたコーディネーターが2人います。普段は生殖医療に必要な検査や胚培養などの仕事を行っている、生殖医療のスペシャリストです。医学的な細かな説明もしますし、医師には聞けなかったり相談しづらいことも、どんどんお話しいただければと思います。治療の進め方や検査への不安もぶつけてください。必ず私や看護師を含めたチームで情報を共有し、より良い対応ができればと考えています。さまざまな知識を持ったスタッフがいることは、私にとっても心強いことです。

不妊治療を考えている方にメッセージはありますか?

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産婦人科はハードルが高くて通いづらいという印象を持つ方も少なくないと思います。不妊の相談なんて、なおのことでしょう。そんな方こそ、まずは相談だけでもいらっしゃってください。基礎体温の変化などがわかればありがたいですが、最初の来院時はなくても大丈夫です。ただし、少しでも妊娠を望む方には、禁煙だけはお願いしています。不要なリスクを高めたくないですよね。あとは、ご夫婦間で相談を重ねてほしいです。実際、不妊治療に疲れてしまう夫婦は少なくないので、回を重ねるごとに話し合える環境をつくってほしいですね。いつまで、どこまで治療を続けるのかは、私が決められることではないので、2人の信頼関係をしっかりつくってご来院ください。

地域の周産期を支える責任とやりがい

印象に残っている出産はありますか?

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不妊治療も手がけているので、治療の結果、妊娠・出産に至った時には、本当にうれしいですね。出産直後に握手を求められたこともありました。一緒に乗り越えてつかんだ達成感を、握手で伝えてくれたんだと思います。そういう方にこそ、エールを込めて、“出産はゴールではなく始まり”だとお伝えしています。最近では、当院で6人目のお子さんを出産された方もいらっしゃいました。何度も戻ってきてくれるのもうれしいですし、子どもたちが大きく育っていくのを見るのも楽しみですね。これまで安産だった経産婦の方でも、緊急帝王切開になったりすることもあるので、一例一例気が抜けません。楽しみにしていたゴルフを切り上げて、クリニックに駆けつけたこともしばしばです(笑)。

お産を扱う医療機関が、東濃地域で減少していると聞きました。

現在、多治見市内で分娩できる施設は、県立多治見病院と当院の2箇所なんです。中津川市には2つありますが、恵那市は1つ、土岐市はゼロになってしまいました。この東濃エリアで、周産期を支える医療が十分でないと感じます。実際、当院の分娩件数は多くて、スタッフみんながフル回転している状況です。たくさんの妊婦さんが自然に訪れてくれる環境ではありますが、そこにあぐらをかかず、より良い医療を追求します。地域のお産を支えているという責任感とやりがい、正直に言うと不安もあります。私が倒れたらどうなるんだろうと危ぶむこともありますが、当院の先生方や医療スタッフを信じて進んでいきたいです。

お忙しい毎日でホッとする時間はありますか。

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テニスや読書が好きで歴史やミステリーなどの小説を読みます。時間が空けば図書館で本を借りたり、スーパーマーケットで妻からのおつかいを済ませて帰ったりすることもあります。白衣を着ていないと気づかれないことも多いので、患者さんと偶然すれ違っているかもしれませんね。20年暮らしてみると、多治見は街がコンパクトで名古屋にもアクセスが良く、とても暮らしやすいと感じます。ようやくここに根づいて、多治見市民になれたと最近特に感じます。これからも地域の生殖医療やお産を支えていきたいと決意を新たにしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

不妊治療(スクリーニング検査:1万3000円~)

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