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渡辺 浩 院長の独自取材記事

わたなべこどもレディースクリニック

(出雲市/武志駅)

最終更新日:2025/05/08

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック main

国道9号と国道431号の両メイン道路から好アクセスな立地の「わたなべこどもレディースクリニック」は、地域に根差した診療で「家族と一緒に子どもの成長に携わる育児のパートナー」をめざしている。2004年に同院を開業した渡辺浩院長は温かな笑顔とやわらかな物腰が印象的だ。小児のアレルギーや心のケアなど、地域に必要と感じたものは積極的に診療へと取り入れ、病児保育や婦人科の開設を行うなど、母親たちの不安や健康にも寄り添ってきた。「継ぎ目なく、長く母子をサポートできるのが地域の小児科の強み。これからも責任を持って関わっていきたい」と熱意を持って語る渡辺先生に、同院の診療内容や地域の小児医療への想いを聞いた。

(取材日2021年7月29日/更新日2023年6月16日)

小児科と婦人科を併設し、母子を強力にサポート

先生はなぜ小児科の医師をめざしたのでしょうか?

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック1

小学生の時に読んだ天才医師が主人公の漫画に憧れて、医師という仕事を意識するようになりました。漫画の主人公は外科医ですが、小児科を選んだのは叔父の影響。叔父は小児科の開業医で、遊びに行った時に働く姿を目にすることがあり、医師の中では小児科の医師が一番身近な存在でした。医学部の学生時代は他科にも興味があって、放射線科と小児科で選択に迷ったことも。ちょうどMRIなどの画像診断が発展していた時期で、最先端の医療にふれる面白さも感じていたんです。でも自分の医師としての理想像を考えた時に、子どもと家族を診察することが一番合っているのではと、原点に帰って小児科を選びました。

勤務医時代はどのような経験を積まれましたか?

島根大学医学部附属病院の小児科に入局し、県外の総合病院数ヵ所に赴任しました。2次、3次医療を担っているような総合病院で、新生児医療や慢性疾患の治療などの高度医療に携わっていましたね。しかし、大学病院は異動がつきもの。各勤務先で関わった子どもたちがその後どうなったのかを気がかりに思っていました。2004年に当院を開業してからは、地域に根差した診療をすることで、一人ひとりを長く見守ることができていると実感しています。開業から16年たち、最初の頃に来ていたお子さんが、今はお母さんになってご自分のお子さんを連れて来てくださっています。お子さんは小児科、お母さんやおばあちゃんは婦人科にかかり、3世代で来てくださるご家族も。育児やご家族を支援するパートナーとして、長くお付き合いしていきたいと思っています。

婦人科も開設しているのですね。

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック2

育児中のお母さんの中にはご自分のことは後回しにしてしまう方も。でも実際はストレスもありますし、生理不順などの不調で悩んでいる方は少なくありません。そこで、お子さんの相談のついでにお母さんも医療につなげられたらと、婦人科を開設しました。副院長の渡辺祐実先生が婦人科を担当しており、女性医師が診てくれる安心感もあるのかなと思います。赤ちゃんは、生後2ヵ月のスタートを皮切りに、たくさんのワクチン接種を受ける必要があります。忙しい中せっかく来てくれたので、お母さんとコミュニケーションを取りながら、育児で困っていることがないかお伺いすると同時に、お体のことの相談や子宮がん検診など、お母さんたちの健康管理にも関われたらと思っています。お母さんが元気でないと、子どもも元気になれませんからね。

悩みに共感し、一緒に乗り越える育児のパートナー

診療のモットーを教えてください。

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック3

当院では「子どもの笑顔は未来の懸け橋、女性の笑顔は家族の幸せ」という診療理念を掲げています。子どもたちはつらい時にも笑顔を見せてくれますが、お母さんとその笑顔を共有していくことが小児科の医師としての信念です。また診療では漢方薬の処方も取り入れていて、精神的なものから来る身体症状などに西洋薬と組み合わせて処方することも。もともと必要以上の薬を処方するタイプではなく、症状を抑えるというよりは、症状を上手にコントロールするという立場からの処方を心がけています。子どもたちの多くは喜んで来院してきてくれていますし、「ここなら病院に行く」「ここなら注射をする」と言ってもらえると、「よし!」とガッツポーズするような気持ちです。

子どもやその保護者との接し方でどのようなことを心がけていますか?

とにかく共感してあげることです。われわれからすると悩む必要がないように思えることでも、お母さんにとっては不安の種ということも。「そうだね」と共感をして、「じゃあこうしてみようか」とチャレンジを積み重ねることで、お子さんだけでなく、保護者の方も成長していくものだと思います。ご近所や地域でのつながりが希薄になる中で、地域のクリニックがパートナーとなって子育て支援を担う必要があるのではと考えています。この点は必要とされていると感じますし、意識するようにしています。ただ、お一人お一人を丁寧にご対応しているため、その分待ち時間が長くなっているのが心苦しい点です。そうした時間を少しでも減らせるよう、新たにAI問診を導入しました。事前に相談内容をヒアリングできる他、症状にカスタマイズした問診も行えるので、受診時にスピーディーな対応ができるように。その分、診療や説明に時間を取れたらと思っています。

どのような相談が多いですか?

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック4

感染症の相談が増えているのが気になっている点ですね。新型コロナウィルス感染症の流行はひと段落した一方で、感染対策に対する意識が低くなり、人と人との接触や往来が増えていることが要因と思われます。特に、乳幼児期のワクチン接種が推奨される「百日咳」や「ロタウイルス」を注視していて、ワクチン接種から時間がたって効果が薄まり始める年代で感染者数に上昇傾向が出ています。小さいお子さんは追加摂取も検討していただけたらと思います。また、不登校の相談も多いですね。心や発達の問題は、保育園や学校との連携はもちろん、家や学校以外に安心して過ごせる「サードプレイス」の整備も重要。学校が合わなければ、フリースクールに通うといった選択肢もあります。そうした場所の情報発信など、自分ができる形で関わっていきたいと思っています。

主訴に隠れた不安も解決し、安心を与えたい

病児保育も開設されていますね。

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック5

開業してすぐ感じたのが、「自分が、風邪だから1週間安静にしてくださいとお伝えした後、お母さんはどうするのだろう?」という疑問でした。診断を受けてお薬を処方された後も、お母さんは病気の子どもを抱えながら、預け先を探したり、仕事を休んだり、家のことをしながら看病をしたりと大変なことがたくさんあります。どうしたらそんなお母さんを助けられるかと模索する中で、厚生労働省による病児保育事業のスタートをきっかけに、開業から数年後、念願だった病児保育施設を開設しました。また、病児保育には育児支援の場としての役割もあります。「離乳食を食べてくれない」「薬を飲んでくれない」といったご相談を頂いた際には「一緒にやってみよう」とここでチャレンジしてもらい、親としてのステップアップや安心につなげていける場にもしています。

読者へ伝えたいことはありますか?

「こんなこと聞いていいのかな」「こんなことで受診していいのかな」と思われる方は多いと思いますが、「ぜひ何でも聞いてもらえるとうれしいです」とお伝えしたいです。診察が終わる帰りがけに出る言葉に隠れている不安が表れたり、何げないことが重要だったりします。どうぞ何でも聞いてください。安心してご相談いただけるようにという点では、感染対策も同様ですね。ここ数年皆さんの感染対策に対する意識が高かった分、例年なら自然に免疫獲得できていた季節性の感染症に流行の兆しが出てきていると感じています。安全な環境を守るために継続して対策を行っています。

今後の展望をお聞かせください。

渡辺浩院長 わたなべこどもレディースクリニック6

出雲で子育てをされている方に対して、安心を与えるクリニックとして成長していきたいと思っています。よく「小児科は何歳までか」と聞かれますが、私は「生まれてからずっと」と答えています。社会人になった後、その方が親になってお子さんを連れて来て、また次の世代との関わりがスタートしますから、「ずっと」なんです。当院は婦人科も併設しているので、思春期のお子さんからお母さん、おばあちゃんの世代まで継ぎ目のない家族支援を行える育児のパートナーです。長年のお付き合いで、お互いの心が通じ合っている部分も大きいですし、次の時代になった時に、また寄り添っていける強いパートナーになれるのかなと。5年後、10年後を楽しみにしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

子宮がん検診/4400~5500円

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