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高瀬 完 院長の独自取材記事

北千葉整形外科稲毛クリニック

(千葉市稲毛区/稲毛駅)

最終更新日:2023/05/30

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック main

稲毛区の園生町交差点から県道72号線を南に少し進んだ街道沿いにあるのが「北千葉整形外科稲毛クリニック」だ。大きな一軒家のような外観とアットホームな雰囲気が印象的な同院は、花見川区と美浜区、稲毛区に計3院ある北千葉整形外科の最初のクリニックとして2002年に開院。以来、地域に根差した診療を行っている。2023年4月より院長を務める高瀬完先生の専門分野は、膝関節疾患と関節リウマチだ。膝の痛みに悩む高齢者が多く訪れる同院で、患者の話をしっかり聞きながら、正しい診断と質の高い治療の提供をめざしている。「患者さんを自分の家族だと思い、診療にあたっています」と優しい笑顔で話す高瀬院長に、同院の特徴や関節疾患について話を聞いた。

(取材日2023年4月28日)

20年以上にわたり、地域に根差した整形外科

こちらは北千葉整形外科グループ3院の中で、最も長く診療されているそうですね。

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック1

当院は、北千葉整形外科の中でも最も古いクリニックです。2002年に現在の理事長である寺門淳先生が開院し、2018年からは小児整形を専門とされる小泉渉先生が院長を務め、2023年4月に私が引き継ぐこととなりました。近隣にお住まいの方に広く親しまれているクリニックで、開院当初から長く通う患者さんも多いですね。住宅街の中の大きな道路に面していて通いやすいことから、気軽に通院してくださっているようです。患者さんの症状で多いのは、変形性膝関節症などによる膝の痛み、変形性脊椎症などによる腰の痛み、加齢に伴う骨粗しょう症など。また、変形性膝関節症に比べると頻度は低いですが、変形性股関節症の方も一定数はいらっしゃいます。さらには、子どもや学生、運動選手と、あらゆる年代と多種多様な疾患の患者さんが来院されています。

クリニックの特徴について教えてください。

患者さんが気軽に相談できるような、アットホームな雰囲気のクリニックです。設備の充実にも力を入れ、エックス線撮影装置、16列マルチスライス3DCT、全身型DXA法の骨密度測定装置、腱や肉離れなど筋肉の損傷などが疑われるときに使う超音波診断装置などを備えています。また、MRI検査が必要な場合は、当グループの幕張クリニックか美浜クリニックを紹介します。詳しい検査と適切な診断から、患者さんにとってベストな治療を考えていくのが当院のスタイルです。そのために、整形外科一般の外来に加えて、頸椎と腰椎を含む脊椎や股関節、膝関節、手の外科、肩関節、骨粗しょう症、小児整形外科、スポーツ整形外科など、それぞれを専門とする医師による外来を設けています。

特に力を入れている分野はありますか?

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック2

北千葉整形外科3院に共通して高齢の患者さんが多く、グループ全体で骨粗しょう症の診療に力を入れています。骨粗しょう症というのは、最初は痛みがほぼありませんし、もしも痛みが出た時には、骨折をしてしまっていることがほとんどです。そして、背骨なり股関節を骨折してしまうと、その後の日常生活に大きな影響を与えます。骨粗しょう症を治療して、高齢者が骨折を起こさないようにすることは、非常に大切だと考えています。また、ご高齢になると、膝や腰など節々の痛みにお悩みの方もとても多いです。膝関節は私の専門分野ですし、当院には骨粗しょう症を専門とする医師も、脊椎や手を専門とする医師も在籍しています。各自の高い専門性を持ち寄り、高齢者の健康的な生活をサポートできるクリニックをめざしています。

関節の痛みの原因はさまざま。正しい診断が欠かせない

先生は関節疾患を専門とされているのですね。

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック3

関節の中でも特に膝関節の病気、それと関節リウマチが私の専門分野です。今は全国的に高齢者社会ということもあり、変形性膝関節症の患者さんがとても増えています。これは膝の半月板や軟骨が少しずつすり減り、膝が痛くなったり水がたまる病気で、膝の痛みをきっかけに来院される方が多いのですが、中には歩行に困難を来したり、スポーツや旅行ができなくなってしまったという患者さんもいらっしゃいますね。治療では薬や注射を用いますが、同時に膝周りの筋肉を鍛えるためのリハビリテーションが重要です。これらを行っても症状が進行し、痛みが強く日常生活に悪影響を与えている場合には、人工関節に入れ替えたり、膝の荷重を変える骨切り術の手術をお勧めすることになります。なお、膝の痛みがすべて変形性膝関節症というわけではなく、化膿性膝関節炎や関節リウマチでも似たような症状が現れることがあるんですよ。

関節リウマチとはどのような病気なのでしょうか?

自己免疫の異常により、関節に炎症が起こる病気です。変形性膝関節症とは異なり全身疾患なので、放置すると全身の関節に炎症が起こる可能性があります。進行性の病気で自然治癒することは約10%しかありません。変形性膝関節症でも関節リウマチでも「膝の痛み」という一点のみを見ると同じなのですが、その原因も治療法も別物です。近年では関節リウマチの研究が進んでおり、新しい薬が次々と開発されています。正しい診断ができればその病気に合った薬を選択できますから、痛みを感じたらまず専門の医師に相談することが重要です。

診療の際に心がけていることを教えてください。

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック4

今挙げた例にもあるように、整形外科疾患には正しい診断が欠かせません。そのためにも、詳しい検査はもちろん、患者さんの話をしっかり聞くようにしています。一見すると雑談のような会話から得られる情報も多く、日常生活や趣味の話から、患者さんの一番の困り事や求めるゴールを知ることもあります。痛みの原因と患者さんの希望が明らかになったら、そのゴールに向かって治療法を一緒に考えていきます。

患者を家族と思い、ベストな治療をともに考える

先生は、なぜ整形外科の医師を志したのですか?

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック5

私は小さい頃から生き物と星が好きで、生物学や天文学に興味を持っていました。高校生の頃、たまたま親友が医学部志望だったことから、人と接することも好きだった私の将来の選択肢に「医師」が加わりました。医学部に進み、工作が好きだった私は外科の領域に進むことを希望していました。その中で整形外科を選んだのは、先輩の助言があったからと、治療によって患者さんのQOLの向上をめざせる点も魅力でした。医師になってからは大学病院、関連病院の整形外科で研鑽を積み、大学院では免疫に関する研究を深め、三次救急の公立病院で20年余り勤務して、寺門理事長とのご縁で北千葉整形外科に移って現在に至ります。私の経歴は、人とのご縁によってつくられています。そのすべてに感謝しつつ「医師」という職業に毎日やりがいを感じています。

お忙しい中で、どのようにリフレッシュしていますか?

登山、マラソン、キャンプなど、アウトドアを楽しんでいます。登山仲間と毎年「ここに登ろう」と計画を立てていますが、2~3泊で行ける山はほぼクリアしました。どの山も思い出深いですが、剱岳はとてもスリルがあり印象に残っています。マラソンもまた仲間がいて、以前はみんなでフルマラソンにも出場していたんですよ。「勝者には一杯ごちそうしよう」と言い合って出場したレースが、自分のベストタイムとなりました(笑)。忙しくなり、練習量が減ってフルマラソンはちょっと難しいかもしれませんが、今も週に4日ほど、朝5キロの距離を走っています。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

高瀬完院長 北千葉整形外科稲毛クリニック6

整形外科疾患の治療には、薬物療法・手術・リハビリテーションなど、さまざまな方法があります。同じ疾患でも軽度から重度まで症状は異なり、患者さんやご家族の求めるものもそれぞれです。お困り事やご希望など、なんでもお聞かせください。私は、患者さんを自分の家族だと思って治療にあたっています。自分の家族だったらどのような治療がしたいか、何をしてあげたいかを、常に自分自身に問いかけています。患者さんとそのご家族にとって、ベストな治療を提案して差し上げたいですね。気持ちに寄り添った診療で「ここに来て良かった」と安心していただけるよう努めてまいります。

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