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菅又 徳孝 院長の独自取材記事

マンモエクサス菅又クリニック 

(さいたま市北区/宮原駅)

最終更新日:2020/06/25

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JR宮原駅から徒歩10分。「医療法人三徳会 マンモエクサス菅又クリニック」の菅又徳孝院長は、2001年まで埼玉県立がんセンターで乳がんの手術を数多く執刀していた外科医師だ。これまで術後経過の長い乳がん患者と接する中、「こうなる前にもっと早く見つけてあげられないか」という患者にも出会ってきた。院名の「マンモエクサス」は、乳腺の疾患に関し、一人の医師でできることを表した造語で、ここに検査・診断できる場所があるということを患者にアピールし、早めに来院してほしいという願いを込めた。また、診断の精度管理に対して、自分を含めたスタッフの意識を高めたい、そんな思いも含んでいるという。乳腺以外の臓器の手術や内視鏡に関する経験も豊富な菅又院長に話を聞いた。
(取材日2015年6月25日)

早期発見のため気軽に検査できる場所をつくるべく開業

院名の「マンモエクサス」とは、どんな意味ですか?

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「マンモエクサス」とは私の造語で、ラテン語で「乳房」を意味する「マンモ」と、乳腺疾患の発見、診断プロセスである触診・エックス線・超音波といった検査(examination)、説明(explanation)、切除(excision)を表す「エクサス」を組み合わせた言葉です。当院を開業した2001年には「乳腺外科」を標榜できませんでした。でも、院名からなんとか乳腺の外来であることを伝えたかった。それで、開業医が一人でできることは何かと考えた末にたどり着いたのが「エクサス」に込めた正確で早い検査・診断プロセス。これを院名につけました。実は、院名に乳腺にまつわる言葉を入れるべきかについては、すでに取り組んでいたある院長に聞いてみたことがあったんです。すると「絶対そうすべき。普段から医師の意識や検査に対する精度や管理が違ってくるから」というアドバイスをいただきました。

なぜ、「乳腺の外来」であることをアピールしたクリニックを開業したかったのでしょう。

開業前、埼玉県立がんセンターの乳腺外科に勤務していた時、不安を持ってやってくる患者さんに正確な診断をもっと早くしてあげることはできないか、気軽に乳がん検診の医療機関にたどり着けるようにできないか、進行がんになる前に早期発見をしてあげることはできないか、こんな思いを持っていました。大学病院では検査を数日に分けたり、結果が出るまでに時間がかかったりしますからね。検査からある程度の結論までを1日で完了する、スピーディーな診断と発見に特化したクリニックをつくり、院名にしっかり入れてアピールすることで来院してもらいたいと思ったのです。今では、検査から説明までのプロセスを約40分で行えるよう努めています。この場所に開業したのはがんセンターも近いから。紹介や、検査技師のアドバイスも受けやすいんです。超音波やマンモグラフィは検査技師の力が必要ですからね。

来院する患者さんには、どんな方が多いですか?

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自治体や会社の乳がん検診で要精密検査と診断された方や自分で症状に気づいた方が多いですね。年代は20〜70代までと幅広く来院されています。実は、乳がんというのは閉経を迎える40〜50歳の方がかかりやすく、一番検査を受けてほしい年齢。でも、40代は子育てや親の介護など、家族の世話で忙しい時期でもあります。そういう時期には自分のことなど考えてられない。また、何となく自覚しても「今は病気になっていられない」という思いから、検査を避ける方すらいらっしゃいます。50代になると周りの環境が落ち着くせいか、ゆっくり検査を受ける意識が高まりますね。お友達と午前中に検査を受けて、そのままランチに出かけるなんていう主婦の方もいますよ。

乳腺以外の手術も携わってきた経験を生かし幅広く診断

来院のハードルを下げるために心がけているのはどんなことですか?

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患者さんの中には、「ほかの病院で診てもらったけど医師の説明が理解できなかったから、あらためて来ました」という方がいます。医師が上から目線で話をするから質問もしづらかったと。時間はもちろん、医療費ももったいないですよね。そういうことがないように、モニター画面を見ながら、患者さんのペースに合わせてわかりやすく話すように心がけています。患者さんとの信頼も構築しつつあると思います。日本人は大規模病院を好む傾向があるせいか、開業当初は、「さらなる詳細な検査のために再来院してください」と患者さんに伝えるとキャンセルされたことも。「ならば大きな病院で検査しよう」と思うのでしょうね。でも最近はそういうこともなくなり、当院で精密検査を引き続き受けてくれますね。

先生は外科が専門で、一般内科や胃腸科も診察されていますね。

外科が専門で、乳腺以外の胃腸の手術や腹腔鏡手術も数多く手がけてきました。ですから当院でも、風邪や胃痛、胸焼け、おなかの不調といった消化器系の症状の患者さんが来院すれば、手術に携わってきた経験を生かし、エコー検査も対応しています。速やかに大きな病院を紹介できて良かったと思うケースも多いですね。でも今の悩みは診察の順番。乳腺の外来は予約制ですが、一般内科や胃腸科の症状を訴える患者さんが予約なしでも来られます。予約してくれている患者さんを待たせることも時々あり、申し訳なさと難しさを感じていますね。

医師としてやりがいを感じるのはどんなときですか?

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がんセンターに勤務していた時のことです。40代前半の患者さんが大きなしこりに気づいて来院しました。がんセンターでは手術の前日にしこりの場所に丸をつけるんですが、その患者さんの胸に大きな丸が3個つきました。それを見た私は人気のねずみのキャラクターの名前を挙げて「かわいいじゃない」と言ったんです。そしたら、その患者さんはにこっと笑って「吹っ切れた」と言ってくれました。その後の治療も前向きに受けてくれました。人の考え方はそれぞれで、同じ対応で同じ結果になるとは思っていませんが、小さなことが励みになることもあるんだなと思いました。

地域の医師と協力し、受診率の向上をめざす

先生が医師をめざした理由をお聞かせください。

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病気の人たちの役に立ちたいと思ったからです。弟が生まれつきの心臓病で、入退院を繰り返し、自宅では往診の先生に診てもらう、そんな姿を見ていたことが大きいですね。外科医師をめざしたのは、群馬大学に入学後、同級生と話す中で「いざとなったら命を救えるのは外科だ」と思ったから。当時はそう思っていたんです。乳がんにかかると約10年間は補助療法が必要で、3人に1人は再発するともいわれています。術後の経過が長いため、患者さんと医師とのつき合いは長くなります。ある意味、その人付き合いはやりがいでもありますね。

休日はどのようにお過ごしですか?

ゴルフは、スコアは良くないけど好きですね。長いパットがコロンと入ると気持ちいい。ゴルフは性格がわかるんですよ。悔しい思いをした時や相手がうまいプレーをした時に性格が出る。人間ウォッチングも楽しみですね。囲碁もやります。大学で麻雀仲間が見つからない時、囲碁なら2人でもやれるからと始めました(笑)。最近も8段の女流アマチュア名人と打ちました。楽しいのは詰めること。石には生き死があるんです。先を見通して準備・計画するというのは、囲碁にも手術にも通じるところですね。あと盆栽も好きです。盆栽も伸ばしたい枝をどうやったら格好良く伸ばせるかと、先のことを考えながらやるのは楽しいですよ。

最後に展望とメッセージをお願いします。

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乳がん検診の受診率を上げていきます。痛み、しこりなど症状がないからと、検診を受けない人は多いのですが、しこりがなければがんの可能性がないということはないんですよ。一般の人や医師が触れてしこりを見つけられるのは2センチ以上。でも早期発見には1センチ以下で見つける必要がある。そのためにも、触診とマンモグラフィを併用した検査を受診してもらえるよう、大宮地区の保健師や医師らと協力しながら情報発信を強化していきます。とりわけ出産の高齢化は乳がんリスクを上げるともいわれているので、40歳を過ぎたら自治体の乳がん検診を受けてほしい。検診は痛みを伴うと思っていらっしゃる方もいます。緊張していると痛みを感じることがあるようですが、検査技師はその辺を心得ていますので、きちんと説明してリラックスできるよう心がけています。痛みや違和感に気づいたら、まずは自分で触れてみて、普段や以前と違えば、一度来院してください。

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