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木村 淑子 院長、亀井 亜希子 先生の独自取材記事

デュエット内科クリニック

(さいたま市南区/武蔵浦和駅)

最終更新日:2022/12/16

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック main

JR埼京線・JR武蔵野線の武蔵浦和駅からほど近い「デュエット内科クリニック」は、外来と在宅医療を二本柱で行うクリニックだ。姉妹院の「ハーモニークリニック」と連携し、在宅医療患者の情報を共有し、充実したケアを行っているのが特徴だ。総合診療を専門的に行っており、他院で「原因不明」と言われながら、痛みや倦怠感などに悩む患者に寄り添い、解決策を探ることを心がけている。また、在宅医療では軽症から末期がんの緩和ケアまで、幅広い内容に対応。院内は広々とした開放的な雰囲気で、スタッフも多く、きめ細かな対応だ。今回は木村淑子院長と亀井亜希子院長代理に、総合診療の特徴や在宅医療への思いなどをじっくり聞いた。

(取材日2022年9月20日)

総合診療の専門家として外来と在宅医療を二本柱で行う

まずは、こちらのクリニックの特徴を聞かせてください。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック1

【木村院長】当院は総合診療を中心に外来診療と在宅医療の両方を行っており、お子さんからお年寄りまで幅広く患者さんを受け入れています。当院はハーモニークリニックの姉妹院で、2000年に開院しました。両院で連携して患者さんの情報を共有し、特に在宅の患者さんへのケアが行き届くように努めています。在宅医療というと、医師がクリニックのお昼休みを利用して行うというイメージがあるかもしれませんが、当院ではお昼休みではなく、通常の時間帯にチームで訪問し、在宅の患者さんのサポートをしています。

外来にはどのような患者さんが多く来院なさいますか?

【木村院長】高血圧や糖尿病などの慢性疾患の管理のために長く通ってくださる高齢の方から、インターネットで調べて初めていらっしゃる若い方まで多様です。当院は総合的な見地から診療を行いますので、さまざまな症状の患者さんがいらっしゃいます。総合診療は、患者さんが訴える症状を多角的に診て原因を探り、診断していくものです。患者さんの体の症状だけでなく、生活習慣や環境なども考慮して診断していきます。内科でも、外科でも、整形外科でも特定できなかった病気を、総合的な見地からも診るのです。

在宅医療はどのような人を対象にしているのでしょう。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック2

【木村院長】ご自身で通院が難しくなった高齢の方や障害のある方を対象に、軽症から重症まで、さまざまな病状に対応する在宅医療を行っております。中心静脈栄養、胃ろう、腸ろう、その他の栄養管理、在宅酸素、リハビリテーション、お薬の処方、そしてがん患者さんの緩和ケア、看取りにも対応しています。訪問する医師だけでなく、地域のさまざまな機関と連携しながら、患者さんとそのご家族をサポートします。時には、医療のこと以外もサポートすることがあります。例えば、本来は介護保険を受給できるのに、そもそも介護保険の存在を知らなかったり、手続きが難しくて受給できていなかったりという方もいらっしゃいます。そういう方には、介護保険の手続きについてもアドバイスさせていただきます。

「人の生活」をトータルで見る総合診療

木村院長が医師になったきっかけや、これまでのキャリアを聞かせてください。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック3

【木村院長】中学生の頃から「自立して生きていけるように、手に職をつけたい」と考えていて、医師の道を選びました。大学卒業と同時に結婚したので、消化器内科で研修をしている間に出産も経験しました。大学からずっとつくば市にいたのですが、同じく医師である夫が東京に行くことになり、私も一緒に行くことになったのです。東京で働く場所を探している時に、自分が理想としている総合診療と在宅医療を行っている医療法人明医研と出合い、ぜひ働かせていただきたいと考えました。明医研は「人の生活をトータルで見る」という医療を実践しています。私は以前から病気だけを診るのではなく、患者さんの生活に密着した医療に携わりたいと思っていたのです。例えば、病気のことだけでなく、出産や人間関係の悩みにも耳を傾けるような診療です。そのほうが私自身の人生経験を生かして診療できますから、医師としてより成長できると考えました。

亀井院長代理のキャリアも、ぜひ聞かせてください。

【亀井院長代理】私は実家が事業をやっている関係で、弁護士資格を取得するつもりでした。高校卒業後は法学部に進学して司法試験に向けて勉強していたのですが、大学3年生の時に大切な友人が病気で亡くなってしまったのです。彼女の夢が医師になることだったので、その夢を私が引き継ぎたいと考え、信州大学医学部を受験して医師になりました。私は出身が大阪なので、大阪の下町の総合病院で初期研修をしました。そこでは本当にいろいろな症例を経験しました。それから救急総合診療に方向を変えて、沖縄や札幌など各地の病院で経験を積みました。プライベートな事情で東京に拠点を移したいと考えていた時に、ちょうど明医研から声をかけていただいたのです。今は当院の院長代理として、木村院長を全力でサポートすることが私の役目だと思っています。

幅広く診療なさっていると思いますが、その中でもお二人の得意分野を教えてください。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック4

【木村院長】専門はこれ、と絞るつもりはありませんが消化器内科については長年の経験があります。当院の場合は大きな病気を患っているというより胃腸の調子が悪いけれど内視鏡で検査しても原因がわからないと悩んでいらっしゃるような方が多い印象です。「検査で問題なければ大丈夫」と済ませずに、薬を処方して様子を見ながら、じっくり悩みに耳を傾けることを心がけています。
【亀井院長代理】私もさまざまな疾患に対応しますが、日本アレルギー学会アレルギー専門医でもあるので、喘息、食物アレルギー、昆虫アレルギーなどに悩んでいる方は、ぜひご相談いただきたいです。また救急総合診療で経験したことが現在も役立っていると感じます。救急にはいろいろな患者さんが運ばれてきますので、先入観を持たず患者さんの状態を観察することが大切です。総合診療で原因がわからない症状に遭遇しても丁寧に観察して追究することは得意かもしれません。

原因不明の症状も一緒に解決策を見つけたい

お二人が診療の際に心がけていることを聞かせてください。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック5

【木村院長】患者さんの中には、病気が治ったり落ち着いたりしても、悩み続ける方がいらっしゃいます。そんな方によくよく話を聞いてみると、実は家族のことで悩んでいたりするのです。そういった病気以外のサインを見逃さず、サポートできるような医療が提供できればと思います。
【亀井院長代理】医師をしていると、残念ながら根治が難しい病気と戦っている方を診ることもあります。少しでもそういった方々のお力になれるように、「一診一笑」を心がけています。1回の診察で一回は患者さんの笑顔が引き出せればいいな、と思って接しています。病気が治癒したり寿命が延びたりするわけでなくても、このクリニックに来て私と会ったことで、一つでも笑顔になれる出来事があればうれしいですね。これは私が医師になってから、ずっと大切にしてることです。

今後、どんなクリニックにしていきたいですか?

【木村院長】外来診療については、ここに来れば何とかしてくれると思っていただける存在になりたいです。在宅医療では、在宅医療を受ける上で必要となる介護保険の相談もできる、地域のハブのような場所でありたいと思います。総合診療は、「どの科に行ったらいいかわからないから、なかなか受診できない」という患者さんも受け入れていくことが大切だと思います。ですので当院は「これしか診れない、これが専門」と絞ってしまうことはせず、常に間口を広げてさまざまな患者さんとお付き合いしていきたいと考えています。

ありがとうございます。最後に、読者にメッセージをお願いします。

木村淑子院長、亀井亜希子先生 デュエット内科クリニック6

【木村院長】これからも「一期一会」をモットーに、一人ひとりの患者さんとの出合いを大切に、丁寧に診療にあたりたいと思いますので、気軽にご相談いただければと思います。
【亀井院長代理】痛みや倦怠感など、長年にわたって原因不明の症状に一人で悩み続けている方もいらっしゃると思います。「症状は続いているけれど、大きい病院で検査をして問題ないと言われてしまったから……」と、諦める必要はありません。何か他に方法が見つかるかもしれませんので、当院ではじっくり患者さんの話を聞いてヒントを探りながら、一緒に解決策を探していきたいと思います。

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