堂垂 大志 先生の独自取材記事
どうたれ内科診療所
(松戸市/常盤平駅)
最終更新日:2026/04/08
京成松戸線・常盤平駅北口から徒歩1分の「どうたれ内科診療所」は、1999年の開院以来、松戸市常盤平エリアの地域医療を支えてきた内科クリニックだ。同院で7年にわたり外来や往診を担ってきた堂垂大志先生は、院長である父・堂垂伸治先生の背中を見て医師を志し、順天堂大学医学部卒業後に循環器内科の道へ。大学病院で心臓超音波検査や心不全を専門に研鑽を積み、エビデンスに基づく治療を学んできた。現在は千葉西総合病院の循環器内科に所属しながら、当院でも診療を行っている。診療では医療の話にとどまらず、患者の暮らしや日々の変化にも丁寧に耳を傾ける誠実なドクターだ。「学んできた知見を患者さんの生活に合わせて届けたい」と語る大志先生に、地域医療への思いや診療において大切にしていること、今後の展望などを聞いた。
(取材日2026年3月13日)
父の背中を追い、循環器の医師として生まれ育った町へ
先生のこれまでの歩みと、こちらの診療所との関わりを教えてください。

医師であり、当院の院長である父に、幼い頃からよく職場に連れて来てもらっていました。そのため医師という仕事がとても身近な存在で、大変ながらも人の役に立てる重要な仕事だと子どもながらに実感していたことが、この道をめざす原点だったように思います。私の経歴としては順天堂大学医学部を卒業後、順天堂大学医学部附属静岡病院で2年間の臨床研修を経て、順天堂大学の循環器内科に入局しました。現在は医師9年目になります。当院には入局後から毎週金曜に通い、7年間にわたって外来や往診に携わってきました。大学病院の勤務と並行しながらではありましたが、地域の患者さんと長く向き合ってきた時間から多くのことを学ばせていただいております。
循環器内科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。
循環器内科は、心筋梗塞や心不全といった重症の患者さんに適切な治療を行うことで、元の生活に戻っていただくことをめざす分野です。また、急性期から慢性期にかけて患者さんの人生を長いスパンで診ていけるという点にも惹かれ、大きなやりがいを感じました。循環器の中にも心臓超音波やカテーテル、不整脈、リハビリテーションなどさまざまな分野があり、奥が深い領域です。私自身は心臓超音波検査と心不全を専門としています。日々の診療では医師だけでなく、看護師や臨床検査技師、リハビリスタッフとチームで患者さんを支えていくことを大切にしています。
診療所のある松戸・常盤平エリアはどのような地域ですか?

松戸は東京に比較的近いこともあり、ベッドタウンとしての側面を持つ町です。近年はファミリー層も増えてきていますが、一方で長年この地に愛着を持って住み続けている方も多くいらっしゃいます。特に近隣の常盤平団地には昔からこの町で暮らしている方が多く、当院にも長く通ってくださっている患者さんが少なくありません。私自身も松戸で生まれ育ちましたので、この町には特別な思い入れがあります。当院は開院から27年ほどになりますが、父がこの地で長年にわたり地域医療を続ける中で築いてきた地域の皆さんとのつながりが何よりの財産です。そうした土台を大切にしながら、自分のできることを地域の皆さんに還元していきたいと思っています。
見逃しがちな心不全のサインに、専門的な医療で応える
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

生活習慣病を中心に診る一般内科や発熱外来、在宅医療と幅広い診療を行っています。院内は患者さんとの距離が近いアットホームな雰囲気で、患者さんが気軽に来院できることを心がけています。患者さんとスタッフが病気以外のお悩みについて雑談をしていることもよくありますね。来院のきっかけは、健康診断で異常を指摘された方と、自覚症状から受診される方が半々です。当院では松戸市の健診も行っており、例えばエックス線検査で心臓が以前より大きくなっているのがわかったことをきっかけに、心不全が見つかるケースもあります。心不全はむくみや息切れ、疲れやすさ、食欲の低下など、一見すると年のせいかなと思って見過ごしがちな症状が入り口になることも少なくありません。何か気になることがあれば、まずはかかりつけ医として気軽にご相談いただければと思っています。
地域の医療機関との連携体制についてお聞かせください。
近隣の千葉西総合病院とは、かなり強固な病診連携の体制を築いています。千葉西総合病院で心筋梗塞や心不全といった急性期の治療を終えた患者さんが、退院後のかかりつけ医を探す段階で当院に紹介いただき、そこから長いお付き合いが始まるケースも珍しくありません。しっかりと患者さんを引き継いで、きめ細かくフォローいたしますので、安心していただけたらと思います。私自身、大学病院の循環器内科でガイドラインに基づくエビデンスのある治療を学んできたという自負があります。そうした知見を生かしながら、お一人お一人の暮らしや生活背景に合わせて治療を選択していくことを大切にしたいと考えています。
先生が、患者さんを診るにあたって心がけていることを教えてください。

診察ではできるだけ、最近あったうれしいことなど、医療のこと以外のお話も聞くようにしています。何げない会話の中に治療のヒントが隠れていることもあるからです。特に心不全は食生活やストレスの影響を受けやすい疾患ですので、普段どんなものを召し上がっているか、週に何回くらい運動をしているかといった生活面も丁寧にお聞きします。また心臓は、腎臓や脳などほかの臓器とも密接に関わっていますので、循環器の専門性を軸にしながらも、内科医としてほかの疾患を見逃さない視点も大切にしています。検査の数値だけでなく、日々の暮らしぶりからも体の変化を読み取れるよう、お一人お一人としっかり向き合いたいと思っています。
急性期から在宅まで、かかりつけ医として寄り添う
病院での勤務経験もある先生にとって、地域医療の魅力とは何ですか?

千葉西総合病院では入院中の患者さんにふれることが多い一方で、その方の日常生活や人となりまでは見えにくい部分もあります。地域医療では、急性期を乗り越えた後の慢性期を外来で診たり、必要な方には往診に伺ったりと、ご本人やそのご家族と長い時間をかけて信頼関係を築いていけるところに大きな魅力を感じています。私はテニスやランニングが好きで休日も体を動かしているのですが、当院の患者さんにもテニスをされている方が多く、先日は「一緒にやりましょう」とお誘いいただきました。そうした日常の会話から距離が縮まるのも、地域医療ならではの醍醐味ですね。
診療所としての今後の展望をお聞かせください。
この4月からは千葉西総合病院で勤務しながら、当院の診療も並行して続けていく体制に移ります。総合病院での急性期医療と、地域のクリニックでの外来や往診をともに担うことで、患者さんに一貫性のある医療を届けていけるのではと考えています。父が長年にわたってこの地で築いてきた地域との結びつきを大切にしつつ、院内環境のリノベーションにも少しずつ取り組み、より快適に通っていただける場所にしていけたらいいですね。診療面においても、大学病院で学んだ新しいガイドラインを踏まえ、治療方針のアップデートを進めてまいります。患者さんの暮らしに合わせた質の高い医療を地域に届けることが、これからの自分の役割だと考えています。
最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いいたします。

千葉西総合病院としっかり連携しながら、地域のかかりつけ医として皆さんの健康を支えていきたいと思っています。循環器内科というと少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、むくみや息切れ、なんとなく疲れやすいといった日常のちょっとした変化でも構いません。小さな気がかりの段階でご相談いただくことが、大きな病気の早期発見につながる場合もあります。当院は循環器内科に限らず内科全般にも対応しておりますので、体調のことで何かお困りのときは気軽にご相談いただければ幸いです。父が守ってきたこの診療所を大切にしながら、地域の皆さんに安心していただける医療をこれからも届けていきたいと思っています。

