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寺田 順二 院長の独自取材記事

大府ファミリークリニック

(大府市/大府駅)

最終更新日:2021/10/12

寺田順二院長 大府ファミリークリニック main

大府駅から車で6分。商業施設の並ぶにぎやかな地域に2001年に開業した「大府ファミリークリニック」がある。寺田順二院長は開業までの14年間、勤務医として外科で多くの手術に携わり、消化器がんの化学療法や抗がん剤の研究を行いながら、がんの治療を行ってきた。開業後は幅広い年齢層の患者を診療するファミリークリニックとして、地域住民の健康を見守っている。「身近なかかりつけ医として気軽に受診してほしい」と話す寺田院長に、寄り添う診療や在宅医療について話を聞いた。

(取材日2020年3月26日)

地域に根差したファミリークリニック

こちらに開院されたのはいつ頃になりますか?

寺田順二院長 大府ファミリークリニック1

2001年4月にこちらに開院しましたので、20年前になります。私は東海市の出身なので、その周囲で開院できる場所を探しました。当時、この近隣には商業施設があるだけ。当院がぽつんと建っていたんです。それから徐々に店や住宅ができて人が集まるようになり、今では20年前とはまったく違う様子になりました。随分と発展した印象です。また、院内の特徴として、診察室と待合室をそれぞれに分けられる設計にしており、第2待合室、第2診察室を設けています。風邪症状などの感染症の患者さんと、慢性疾患の患者さんを分けられるようにして、慢性疾患の方に風邪などが移らないようにとの考えからです。

患者層や主訴を教えてください。

今は40代以降から高齢者の方が多く来院されています。主訴は生活習慣病の方が多いですね。当院はファミリークリニックという院名のとおり、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで家族全員を診るスタンス。在宅診療やホームでの診察も行っています。開院当初は近隣に小児科もなかったため、子どもの患者さんもかなり多くきていたんですよ。今は近隣に小児科もできたので子どもの来院は減りましたが、お困りの時はいつでも相談してください。現在の医療は専門的に細分化されている傾向にありますが、当院は身近なかかりつけ医として、どのような症状でも受けつけております。お気軽に受診していただければと思います。

在宅医療についてお聞かせください。

寺田順二院長 大府ファミリークリニック2

開業した当初より、在宅医療に携わってきました。大府市の在宅介護医療連携推進協議会でも活動しています。開院当初に始めた頃から、終末期医療や看取りに数多く対応してきました。在宅医療を行っている病院が少ないため、他の病院からどんどん紹介がくる状況でした。当時は、まさか在宅医療の需要がこんなに多いとは思っていなかったので驚きましたが、最期を家で過ごしたいという患者さんの気持ちを大切に、できる範囲で誠心誠意やってきました。最近は市内に在宅専門のクリニックもでき、お任せすることができるようになりました。おかげで当院の在宅診療数は落ち着いているので、ゆっくりじっくりと患者さんに向き合って対応しております。

丁寧な対応で患者との会話から変化に気を配る

ところで、先生が医師をめざしたのはどのような理由からでしょうか。

寺田順二院長 大府ファミリークリニック3

子どもの頃に犬を飼っていたんです。かわいがっていたその犬が病気になり、治してあげたいとの思いから、獣医師になろうと考えていました。進路を決める頃、父に「動物の医者もいいけど、人間の医者になるのもいいんじゃない」と言われ、それもいいなと思って進路変更することに(笑)。進路を医学部に決めました。医学部をめざしてからは、無医村などの地元に根差した昔ながらの町医者に憧れていましたが、いざ大学で勉強が進んでいくと、悪い箇所を外科的に取って治療していくスタイルに魅力を感じ、外科の医師として歩んできました。長らく勤務医として研鑽してきましたが、地域に根差し地域に貢献していきたいとの思いから開業し、現在に至ります。

貴院ではどのような診療をされていますか?

当院が標榜するのは、内科・外科・消化器内科・リハビリテーション科。消化器疾患や小手術は得意とするところです。小さなしこりを切除する程度の規模であれば、当院で対応が可能。内視鏡は口から行う胃カメラに対応しています。勤務医時代はがんを治療することに専念しておりましたが、開業後は在宅医療も行っているため、がんについては緩和ケア、終末期医療に対応しています。私は名古屋市立大学を卒業後、同大学で当時の第一外科へ入局。そこで消化器がんの化学療法や、抗がん剤の研究をしていました。勤務医としていくつか病院を経験してきましたが、いずれも外科です。手術は頭の先から足の先まで一通り行ってきました。

先生が診療で心がけていることはどのようなことでしょうか。

寺田順二院長 大府ファミリークリニック4

患者さんに対して、どのような時も一人ひとり丁寧に対応するよう心がけています。当院の治療は一般的な診療内容ではありますが、丁寧に心を込めた対応をすることで、患者さんに寄り添っていきたいですね。高齢者の患者さんは長年通われている方も多くいらっしゃいますので、世間話や愚痴の様なことも伺いながら、いつもとの違いや変化に気を配っています。また、モットーとして、いい加減な診療は行いたくありませんので、可能な限り事前準備を行い、物事にあたっています。

身近なかかりつけ医として、人生に寄り添う診療を

患者さんに対して丁寧に接していく中で、印象的なエピソードがあれば教えてください。

寺田順二院長 大府ファミリークリニック5

がん患者さんを診ていた勤務医時代になりますが、手を尽くしても残念ながら亡くなってしまう方も多く、看取りもたくさん経験しました。ある夜中に、亡くなった方を看取って病院の薄暗い廊下を重い気持ちで歩いていた時、ご家族が電話をかけていました。その時に「最後は寺田先生に看取ってもらえてよかった」と話されている声が静かなロビーに響いていたんです。それを聞いたときに、信頼していただいていたというありがたい気持ちと、努力が報われた気持ちが込み上げてきましたね。医師として病気を治すことは大事な使命でありますが、最後までしっかりと患者さんとご家族に寄り添うこと、人生を最後まで見送ることの大切さを改めて感じた出来事でした。

休日はどのように過ごされていますか。

子どもが小さな頃は、家にいて一緒に過ごして遊んでいましたが、今は子どもたちが社会人になり妻と2人の生活ですから、気ままにしています。運動とリフレッシュのため、なるべく出かけるようにしていますね。旅行や日帰りで遠出をすることもあります。出先ではホテルにこもることなく、なるべく歩くように心がけています。歩くことはいつでも手軽にできるので、健康のためにタイミングがあれば歩きますよ。なので、どこに出かける時でもウォーキングシューズを履いていくことにしているんです。

読者の皆さんへメッセージをお願いします。

寺田順二院長 大府ファミリークリニック6

当院は、皆さまの身近なかかりつけ医として、気軽に受診していただきたいとの考えでおります。相談の窓口になれたらという思いです。小さなお子さんから高齢者まで、どのような症状でもお困りのことがあればいつでもどうぞ。必要に応じて、大きな病院への紹介も行っております。なお、高齢の方で体が弱くなって通院が困難になったとしても、在宅という形で診療が可能です。当院は医師と看護師の体制ですが、地域のケアマネジャーや訪問看護師との連携を取っております。患者さんとご家族へ最後まで責任をもって対応し、寄り添った診療をさせていただきます。

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