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田中 博子 院長の独自取材記事

田中歯科クリニック

(世田谷区/世田谷駅)

最終更新日:2020/05/12

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東急世田谷線の世田谷駅にほど近く、駒沢公園通りに面した住宅地の一角にある「田中歯科クリニック」。エントランスを入ると、白と木目を基調にしたシンプルなインテリアが心を和ませてくれる。診察室と受付を仕切るガラスには、ロシアの有名な思想家の「人生の唯一の意義は人のために生きることである」という意味の英文が書かれている。3度目の院内改装を行った際に記したその言葉に、患者への思いを込めたと話す田中博子院長。1991年の開院以来、常に時代の一歩先を行く機器や院内設備、技術を取り入れることに努めてきた同院。歯科医師としての「当たり前」を思いやりとホスピタリティーを持って患者に提供することを心がける田中院長に話を聞いた。(取材日2019年7月31日)

どんな疾患でも対応可能な「究極の町医者」をめざして

開院されて25年以上たちましたが、時代とともにどのような変化がございましたか?

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当時は近隣には歯科医院が少なく、子どもの患者さんが多かったですが、25年以上たちますと、通っていた子どもたちも大人になり、転勤などで地元を離れた方が実家に帰省するたびに受診されたり、あるいは、引っ越された後も「やはり田中先生に診てもらいたいから」とわざわざ遠くから通ってくださったりしています。これまで長く続けられたのも、そういった患者さんたちに支えられてきたからだと改めて感じますね。また、当院も初期は夜の8時まで診療していましたが、スタッフの働く環境も重視し、今は平日午後6時もしくは7時までの診察時間にしました。もちろん、診療時間が短い分、より高度なレベルの歯科医療を提供できるよう体制を整えています。ただ、無理に背伸びをするのではなく、身の丈に合う、そして患者さんのニーズに即した歯科医療をこれからも提供していきたいと考えています。

患者との信頼関係がしっかり築かれているのですね。

患者さんからの信頼を得るには時間がかかることもあります。患者さんとの相性もありますが、あくまでも治療ですから、いくら親しげにお話ししていても、結果を残さなくては本当の意味での信頼は得られません。治療した歯が何もトラブルなく何年も使えること、それによって信頼が生まれると思っています。信頼を築くには時間がかかりますが、ほんの1回でも失敗すれば、それまでの信頼関係はあっという間に崩れてしまいます。そうならないよう、私もスタッフもとにかく丁寧な説明を心がけ、受付でも最後まで気持ち良く帰っていただけるよう接しています。スタッフをチームとして捉えて、それぞれの役割分担を把握しつつ、患者さんに「受診して良かった」と感じてもらえる治療を心がけていますね。

こちらのクリニックは幅広い治療に対応されていますね。

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私がめざしているのは「究極の町医者」です。さまざまな症状を訴える患者さんすべての窓口として受け入れて、どんな分野においてもある一定レベルでの治療を提供していきたいと考えています。当院には、それぞれの分野に特化した歯科医師が在籍しています。そのため、私自身も各先生方と専門分野の治療方法などについて話ができるよう、知見を積み重ねてきています。治療においては、患者さんにとって最良と思うやり方を勧めるようにしており、患者さんの要望に対してさまざまな提案ができるのは当院の強みですね。例えば、失った1本の歯を補う方法としてインプラント、ブリッジ、入れ歯といった選択肢がありますが、当院ならそれぞれの観点からメリットとデメリットをきちんと説明して、すべてに対応できるように努めています。

変わらないクオリティー維持のため、変わり続ける努力

こちらでは、早い時期から滅菌に注力されているとお聞きしました。

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当院が滅菌により目を向けるようになったのは、15~6年前にエイズが話題となった時期です。その頃、一緒に運営していた主人と、「口の中に入れる道具の滅菌にもっと力を入れるべきではないか」と話していました。そこで、これからは滅菌した道具を患者さんごとに毎回取り換えるべきだと考えました。しかし、歯を削るタービンの滅菌にはオイル注入が必要で手間と時間がとてもかかり、毎回換えるのは現実的ではありませんでした。そのため、メーカーさんにお願いしてオイル注入機を作ってもらいました。その機器のおかげで、毎回の取り換えが可能となり、現在の滅菌の手法となっています。今では多くの歯科医院でも滅菌に注力していますが、当院ではこの頃から取り組んでおり、オイル注入機の1号機は今も現役で活躍してくれています。

新しいものも積極的に導入されていますね。

そうですね、昔から新しいものを導入し、ちょっとだけ時代の先を行くことに努めていました。開院して間もない頃から口腔カメラも診療で使っていましたね。液晶がない時代にユニットにテレビを設置して、CCDカメラでお口の中を見ていただいていました。当時の患者さんは「なんでこんなところにテレビがあるの?」とびっくりされていましたね。他にもマイクロスコープもかなり早い時期に導入しました。最近では、導入した頃の発想をもう一度しっかりと勉強し直したいと、インプラントやマイクロスコープを再勉強しています。特にマイクロスコープなどは、きちんと勉強して、より使いこなし、普段の診療に取り込んで患者さんに還元していきたいと考えています。

他にもスタッフの皆さんの力も大きいとお聞きしました。

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治療の質を維持するためにスタッフの力はとても大きいです。当院の受付スタッフには、以前ホテル業務をしていたものがおり、気持ちの良い接遇と院内の司令塔的な役割を果たしてくれています。また、4人いる歯科衛生士も専門性が高いです。当院では歯周病の外科手術やインプラントなどのシビアな症例は専門の歯科医師が行いますが、歯科衛生士も専門の先生のスキルを見ながら、より上のレベルをめざして治療やメンテナンスの提供に努めてくれています。そのため現在、来院する患者さんの約7割から8割はメンテナンスです。引っ越された後も遠方からメンテナンスに来てくださる方もいて、とてもうれしいことですね。これからも期待を裏切らない「変わらないクオリティー」を維持するためには、時代に合わせて変わり続けなくてはいけないと考えています。

口腔環境が整えば、自然と笑顔も戻ってくる

歯科医師経験の中で先生の心に残ったエピソードを教えてください。

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歩くこともままならない、90歳を過ぎた患者さんに入れ歯を作ったことがありました。その方が亡くなられた後に娘さんからお手紙をいただき、「父は亡くなるギリギリまで食べることができて喜んでいた」と。その時はこみあげるものがありましたね。口の中は全身とつながっている場所で、口腔環境を整えることによって、食事や会話もできるし、笑顔になることにつながる。今までおしゃべりもせず、出された食事をうつむきながら食べていらしたような方が、きちんと自分の力で食べられるようになると外出意欲も出て、冗談まで言うようになるようなこともあります。患者さんたちのそうした喜びが私自身の喜びですね。

プライベートの時間の過ごし方や健康維持の秘訣を教えてください。

週に1~2回、ジムに通って筋トレと有酸素運動を行っています。もう15年以上続けていますね。あとはスムージーを毎朝飲んでいます。ルーティンを毎日きちんと続けられる性格なんですね(笑)。また、ある意味、夫婦そろって健康マニアですね。歯科医師は、患者さんの健康を促す立場ですから、自分自身が健康でいないと患者さんに元気を与えられないと思っています。食事もバランス良く、夕食には必ず5~6品は作っています。私はおそらく物事を順序良く組み立てることが得意なんだと思います。歯科医師の仕事も同様で、順序良く組み立てていくことが求められますからね。あと、健康維持にはよく寝ることも大切ですね。

最後に今後の展望をお願いいたします。

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長年通ってくださっている患者さんに加えて、新しい患者さんも増えていますので、これからもより多くの患者さんの治療に携わっていきたいです。当院では口を中心に全身を診るようにしており、一定レベル以上の診断能力も備えているつもりです。かかりつけの歯科医師として、さまざまな疾患に対応でき、適切な処置を気持ちの良い空間で提供するように心がけていますので、何か気になることがあれば気軽に相談に来てください。そしてめざすのは将来現役、80歳になるまで元気に診療を続けていきたいですね。

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