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渡邊 一生 院長の独自取材記事

わたなべ内科クリニック

(名古屋市北区/黒川駅)

最終更新日:2019/08/28

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名古屋市北区水草団地のすぐ南に位置するマンション1階に「わたなべ内科クリニック」がある。消化器全般を専門とする院長の渡邊一生先生が、13年余りの病院勤務ののち開院。「町のかかりつけ医」として診療しながら内視鏡検査や超音波検査、往診まで幅広く対応している。シンボルマークであるマンボウは、医師兼小説家の著作で知られるエッセイのタイトルから連想したそうだ。患者の立場に立った診療で心身ともに楽になって帰ってもらうことを心がけており、同じ思いを持つスタッフたちは患者とのコミュニケーションにおいても頼りになる存在だという。スタッフの誕生日には花を送るなど思いやりのあふれる渡邊院長に診療に対する思いを聞いた。
(取材日2018年5月30日)

患者に優しい医師の姿勢に惹かれ、消化器科医療の道へ

こちらに開院されたきっかけや、院内のこだわりを教えてください。

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知り合いの先生が紹介してくださったんです。実は父が海部郡で外科を開業していまして、父の所で開業するか、新たに別の場所で開業するか迷っていた時で、このお話をきっかけに新規で開業することを決めました。院内はつまずき防止のためすべて吊り下げ式の引き戸にして段差をなくし、また男女別トイレで車いすのまま入れるスペースを確保しています。当院は院内処方なので患者さんにとっては薬局に行く手間が省けますし、診療の補足や患者さんからの質問があった際も、窓口を通じて伝えてもらうことで柔軟な対応ができます。肩こりや腰痛を訴える患者さんのためにマッサージ器も置いていて、少しでも楽になってもらえるように配慮しています。

医師になられたのはお父さまの影響が大きいですか。

そうですね。父の背中を見ていてそのまま乗った、といった感じでしょうか。誰にも医者になれとは言われませんでしたが、父を頼っていらした患者さんが笑顔で帰っていかれるのを見たり、父が治療について話しているのを聞いて、良い仕事だなと思っていました。研修医の時に外科や内科、小児科などいろいろな科を回る中で、幅広い患者さんを診られると思い内科を選びました。その中で先輩が消化器病学の面白みや奥深さを教えてくださり、またその先生がすごく魅力的だったので消化器を専攻することにしたんですよ。

その先生の、どんなところに魅力を感じられたのでしょう。

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その先生は患者さんに対して本当に優しくて、言葉遣いも丁寧だったんですよ。お話もわかりやすくて楽しく、患者さんも安心して医療以外のことも話せるような雰囲気づくりができるところに魅力を感じました。患者さんから何でも相談してもらいたいというのはどの先生も望まれると思いますが、医療とは関係ない話をしていただけるのも信頼されているからだと思います。

心は熱く、頭は冷静に。相手のためを考えて判断

診療のモットーについて教えてください。

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「Hot heart Cool head」をモットーに、患者さんには情熱を持って診察させていただき、「患者さんにとっての一番良い治療」を冷静に判断するように心がけています。医者は一生懸命になり過ぎて、自分一人で焦ったり前のめりになるのは良くないんですよ。クリニックでの治療が難しいと判断したときは、大きな病院をご紹介することも必要です。判断を誤って、手遅れになるようなことがあってはいけませんからね。「人と向き合うひとりの人間としては熱く、患者さんと向き合うひとりの医師としては冷静に」治療しています。

診療ではどのような工夫をされていますか。

患者さんから話を聞くときに、バックグラウンドやご家族、家の中の環境、ストレスを感じているとしたら、原因が仕事なのか家庭なのか、症状以外にも幅広く問診しています。たくさん聞き出すことが大事で、できるだけ患者さんご自身に話してもらえるように、一方的に質問しすぎないようにしています。いろいろ話している中で「実は……」とか、「ついでに」と話されたことが重要なヒントになることがあるんですよ。だからこそ、話しやすい環境をつくるように心がけています。また、どんなことでも相談してもらえるのは信頼されているからだと思うので、診療時間外や休日もクリニックにかかってきた電話を自宅へ転送していて、在宅中であれば電話に出てアドバイスをしています。そうすることで少しでも患者さんが安心できたらいいなと思っています。

「チーム医療」についても大切にされていますね。

はい。医者はみんな一生懸命やっていますが、完璧ではありません。ですからどこの病院も医師だけでなく、放射線技師、看護師、薬剤師など、みんなで診るチーム医療となっています。僕も他のスタッフに助けられたことがあります。医師とスタッフが協力して患者さんを診ることが大切なんです。そういう経験を積み重ねていく中で、慎重にもなっていきました。

“慎重になる”とは具体的にどういったことでしょうか?

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例えば、風邪だと思っていたら肺炎だった、ということがありますよね。最初から決めつけて治療にあたるのではなく、もしかしたら危険な病気が潜んでいるかもしれないと、あらゆる可能性を想定するようにしています。そういう意味で、医者は「ビビリ」なほうがいいと思いますね。治療には自信を持ってあたりますが、「本当に大丈夫か」と常に思考を巡らせることも大切だと考えています。車の運転も自信満々に運転する人より、慎重に確認しながら運転する人のほうが事故に遭いにくいですよね。この点も常に意識して診療にあたっています。

どんなことでも気軽に相談できるクリニックをめざして

スタッフさんにはどのようなお願いをしていますか?

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特別お願いしたわけではないのですが、普段から患者さんとよくお話しして、コミュニケーションをうまくとってくれているので助かっています。患者さんが診察の際に言い忘れたり聞き忘れたことがあっても、看護師さんが聞いてくれたら僕にも伝えてもらえます。また、患者さんの「患」の字は「心に串が刺さる」と書くように、患者さんは病気になると体のつらさだけでなく心も落ち込みますし、不安になるものです。なんでも相談いただくことでその串を抜いて、少しでも不安がなくなり楽になってもらいたいと思っています。趣味の話なんかをスタッフに話してくださる患者さんもいらっしゃるので、笑い声が聞こえてくることもありますが、そういう時間が心を癒やすきっかけになればと思っています。スタッフ同士も仲が良く、いいスタッフに恵まれたと感じますね。われわれが心身ともに健全でないと、患者さんに余裕を持って接することができませんから。

診療されていて良かったこと、つらかったことを教えてください。

患者さんに「助かった」「楽になった」と言われるのが一番うれしいし、やりがいを感じます。残念ながらすべての患者さんが必ずよくなるわけではなく、僕の力が及ばないときもあるし、大きな病院へ行っても不幸な結果になることもあります。だからこそ、そういった喜びのお声は何よりうれしいですね。つらいのは、こちらの情熱だったり一生懸命さがなかなか伝わらないときです。コミュニケーションにおいて力不足を感じることもありますし、自分もまだまだだなと思いながら精進しています。

今後の夢や、読者へのメッセージをお願いします。

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将来に向かって大層な夢があるわけではないですが、これからも患者さんに来ていただいて「良かった」とか「楽になった」とおっしゃっていただけるようにしていきたいです。ご高齢の方はもちろん、お子さんがこの先大人になっても来てくれたらうれしいですし、そういう「一生安心して来てもらえるようなクリニック」にしていけたらと思います。体の病気も心もトータルに診たいので、相談しやすい雰囲気は大切にしていきます。どんな些細なことでも話していただきたいですし、私たちもそれを望んでいます。それこそがわれわれが信頼されている証だと思うのです。ご自身のことだけでなく、ご家族の体調や悩みごと、介護のご相談など、どんなことでもできる限りのアドバイスをさせてもらいます。そのアドバイスが患者さんの役に立つことを願っています。

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