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井上 卓夫 院長の独自取材記事

井上内科クリニック

(豊中市/桃山台駅)

最終更新日:2021/10/12

井上卓夫院長 井上内科クリニック main

北大阪急行電鉄・桃山台駅から徒歩10分。新御堂筋沿いの上新田1丁目にある「井上内科クリニック」。2001年の開院以来、内科・循環器内科・消化器内科・アレルギー科として、住民の健康維持に貢献してきたクリニックである。院内は各スペースがゆったりとつくられており、車いすでの移動も可能。レントゲンはもちろん、さまざまな体調に合わせた検査が可能になっている。院長を務めるのは井上卓夫先生。「具合悪かったけど、先生の顔を見たら元気出てきたわ……なんて患者さんが、結構いらっしゃるんですよ」とスタッフが教えてくれたとおり、優しく穏やかな雰囲気の先生だ。生活習慣病の治療や訪問診療に尽力している井上院長。忙しい毎日の中で患者や診療にかける想いなど、詳しく話を聞いた。

(取材日2017年9月8日)

個人病院ならではの気軽さ、丁寧さを大切にしたい

こちらの医院の特徴を教えてください。

井上卓夫院長 井上内科クリニック1

まずは、大きな病院に比べて、待ち時間が少ないことでしょうか。大きな病院は、どうしても待ち時間が長いじゃないですか。検査一つにしても、受診、予約、検査当日、結果はさらに1週間後といった場合も珍しくありません。当院にはCTやMRIなどはないですが、24時間心電図であるとか、血液検査、尿検査、それから腹部エコーなどの検査は、機械の空きがあればすぐに対応できます。何度も病院に行くのは大変ですからね。当院は個人病院であることを利点に、できるだけ気軽に検査ができるように準備しています。それから検査の結果に関しても、お一人お一人とゆっくりお話できるようにしています。

どういった患者さんが多いのでしょうか?

ここの近隣には大きなマンションも多いですし、近くにお住まいの方にたくさんいらしていただいてますね。年齢層でいうと、やはり高齢の方。僕と一緒に年をとってくれた患者さんも多いです。全体としてみたらやはり生活習慣病の患者さんは多いと思います。糖尿病、脂質異常症、高血圧。この3つは多いですね。ただ、当院は個人で運営している町のかかりつけ医ですから、何か一つを専門にして、これだけを診ます! ということはありません。もっと気軽に通える医療機関だと思ってもらえたらいいと思いますね。病状に合わせて定期的に検査などをし、丁寧に健康指導を行い、検査数値の意味を理解してもらえるように説明して、皆さんに健康的に生活を送ってもらうための場所だと思っていただけたらうれしいです。

生活習慣病の治療に力を入れているそうですね。

井上卓夫院長 井上内科クリニック2

日本人の死因は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」が上位を占めています。心疾患と脳血管疾患に関しては、生活習慣病との関係が深いんです。生活習慣病というと、「なったらどうしようもない」というイメージを持っていらっしゃる方も多いんですが、実際には「予防できる」「治療できる」病気でもあるんですよ。食事や運動など、患者さん自身に気を付けていただかなくてはならない部分も多いのですが、すべてが死に直結しているわけではないんだと知ってもらって、前向きに治療に取り組んでもらえたらなといつも思っています。そういった説明をさせていただいて、僕と一緒に治療に取り組もう! という気持ちになっていただけるように、日々の診療を行っています。

生活習慣病は、一時的でなく長いスパンでの治療計画を

診療の際に気を付けていることはありますか?

井上卓夫院長 井上内科クリニック3

生活習慣病の治療というのは、長いスパンで行っていかなくてはいけません。毎日、いろんな出来事があって、いろいろな気持ちの日がありますよね。そういった中で、ちょっと食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまったり、運動がうまくできない日もあるじゃないですか。みんな人間ですから、そういうときもあると思うんですよ。それに、実は患者さん自身が一番反省していらっしゃる場合が多いんです。そこに怒って追い打ちをかけることはないですよね。ですから、僕は患者さんを叱ったりしないです。その場合は「じゃあ、次はこうしてみようね」とお話をすることで、前向きな気持ちを取り戻してもらいたいと思っています。

ところで、先生が医師を志したきっかけはなんですか?

僕が医師を志したのは、実は遅いんですよ。小さい時から物理をやりたかったので、大学では最初、物理学科に入ったんですよ。僕はね、研究がしたかったんです。それでいろいろと研究をしていくうちに、やはり生命に関する研究というのは発展もしているし、興味深いなと医学部に入り直しました。そこでそのまま研究者になるつもりだったんですが、実際に臨床を体験してみると夢中になってしまったんです。今になって思うと、人と接するのが良かったんだろうとかあれこれ考えるのですが、どれも後付けですね。医師になって「なんでそうなったのかな?」と考えると、いろんな理由が思い浮かびますが、しかし実際は、その時にただ夢中だったというか、もうピタッとはまった感じで離れられなかった、そのような感じですね。

在宅訪問医療も積極的に行っているそうですね。

井上卓夫院長 井上内科クリニック4

そうなんです。だんだんと訪問医療の制度が整ってきて、それに合わせて試行錯誤しながらやってきた感じですね。入院患者さんと違って、在宅の患者さんは24時間医療体制にサポートされているわけではありません。もちろん、ご家族やヘルパーさんがいらっしゃいますが、医師じゃないとできない処置もあります。そういった方々のもとへ健康管理に行くのが一つ。もう一つは急変の場合ですね。今は24時間365日オンコール体制になっています。やはり、開業当初から来てくださっている皆さんもだんだんと高齢化してきて、病院に来るのが大変だと仰る方も多いんですよ。ですから、こういった医療が、これからの時代にもっと必要になっていくのかなと思いますね。

外来から在宅訪問診療まで、全力で取り組みたい

在宅訪問診療は、どういった方が利用されているのでしょうか?

井上卓夫院長 井上内科クリニック5

お一人で通院が困難な患者さんが基本ですね。足腰が悪くて通院できないという方から、悪性腫瘍で終末期を自宅で過ごしたいという方までさまざまですね。何かが起こって治療に行くというだけでなく、計画的に健康管理を行うために伺っている場合もあります。患者さんの状態に合わせて、予測できるリスクを回避することや、入院を事前に防ぐことも重要な役割になります。今は、午前と午後の診察の間に伺うのを基本にして、週に4日、車で20分圏内を目安として訪問しています。当院は医師が僕一人ですので、すべての要望に応えることはなかなか難しいのですが、できる範囲で対応させていただいています。

在宅訪問診療を受ける際の注意点はありますか?

もともとうちに来てくださっていた患者さんが、何らかの理由で通院できないからといった場合は大丈夫ですが、やはり、信頼を得るまでにすごく時間がかかる場合がありますね。ですから、ある程度早い時期に最初に診せていただけると、長期にわたってお互いにいい関係での治療が行えるのかなと思います。僕自身も患者さんのことをよく理解できますし、そうすれば緊急でない場合は、電話での対応で大丈夫な場合もあると思うんです。それから、訪問した際に必要以上に僕たちに気を使わないでも大丈夫ですよと言っておかなくてはいけないですね。ざっくばらんにお付き合いしていけたらいいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

井上卓夫院長 井上内科クリニック6

まずは自分も高齢なので(笑)、自分の体のケアもしつつ、体が許す限りは外来も訪問医療もどちらも頑張っていきたいなと思っています。生活習慣病など、長期にわたる治療に困難を感じる慢性疾患の患者さんはもちろん、多くの皆さんに、かかりつけ医、ホームドクターとして気軽に相談してもらえたらいいなと思います。体の具体的な不調もそうですし、不眠であるとか、どことなくだるいといった症状まで、何でも伺います。花粉症などのアレルギーに関しては舌下免疫療法も行っています。ワクチンや予納接種、健康診断も対応していますので、こちらもお気軽にご相談ください。いつでもお待ちしております。

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