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塚本 尚哉 院長の独自取材記事

塚本眼科クリニック

(大阪市福島区/野田駅)

最終更新日:2019/08/28

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「塚本眼科クリニック」は、1923年から95年続く老舗医院。JR大阪環状線の野田駅から徒歩3分の場所に位置し、連日多くの患者が来院する。歴史ある医院を継いだ4代目の塚本尚哉院長は、その看板におごることなく、常に感謝の気持ちを忘れず診療にあたっているという。特に白内障治療に力を入れ、日帰り手術にも対応する同クリニックでは、白内障への疑問や不安の解消を目的とした「白内障教室」も定期的に開催。患者やその家族はもちろん、すでに他院で手術を受けた人の参加も歓迎している。「目以外のこともなんでも相談してほしい」と、患者の健康を最優先に考える塚本院長に、注力している白内障治療、緑内障など目のトラブルに関する注意点、診療に際して心がけている点など、幅広く話を聞いた。
(取材日2018年5月7日)

「感謝」が老舗眼科4代目院長の原動力

1923年より4代続く眼科医院と伺いました。

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「塚本眼科」としては1923年からあり、地域の皆さまとともに歩んできたクリニックです。2代目の祖父は焼夷弾が降る戦時下でも診療し続け、1965年に継いだ3代目の父は阪神淡路大震災で5階建ての自宅兼クリニックが崩れ、手術室を失いプレハブでの診療を余儀なくされるなど、歴史を積み重ねてきました。2001年に私が父から「塚本眼科」を引き継ぐ際、同じく近隣の老舗眼科医院が後継ぎがいないということで、手術室を持つこちらの医院を使わせていただけることになり、「塚本眼科クリニック」としてこの地でのリニューアルオープンに至りました。この眼科医院は祖父と互いによく知っているというつながりで譲ってくださり、このご縁にとても感謝しています。

診療にあたり、心がけていることはありますか?

目を診るだけではなくて“人を診る”ことですね。その患者さんの病気を診るだけではなく、患者さんのバックグラウンドやご家族の話、そして内科的な疾患まで、ご相談にはできる限り応えられるように心がけています。逆に「先生、顔色が悪いけど大丈夫?」と言ってくださる患者さんもいて、アットホームな雰囲気ですね。80近くなる私の母もこの地域の小中学校を卒業している地元の人間ですので、白内障手術を受ける方の中には母の同級生も多くいるんですよ。私を子どもの頃からよく知ってくださっている患者さんも多く、そういった意味でも本当に恵まれていると感謝しています。これにあぐらをかかず5代目が誕生するまで、力まず自然体でやっていきたいと考えています。

眼科医師として、どんなところにやりがいを感じていますか?

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日々、診療させていただけるだけでありがたいですね。私は特別なことは何もしていなくて、偉そうに言うことは何もありません。祖父は満州に医師として派遣され診察を終えて無事帰ってくることができましたが、もちろん帰って来られなかったケースもあったでしょう。父は震災でクリニックを失い、再建しても手術室がなくなってしまった。私の場合は医師になれるよう両親に育ててもらい、地域の方々にご来院いただいて今があります。このまま順風満帆にいけるかと聞かれたら、祖父や父のように何が起こるかわからないのが現実です。日々感謝しつつ、当院の医師は私一人ですから、自分のできる守備範囲をしっかりとやっていくだけですね。

日帰り白内障手術に力を入れる

注力している診療をお教えください。

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特に白内障治療に力を入れており、当院2階の手術室で、週1回、毎回6人ほどの患者さんの手術をしています。すべて日帰り手術ですね。白内障の原因はさまざまで、加齢性以外も糖尿病性、炎症性、ステロイド性、紫外線性などがあります。一般的に糖尿病を患う患者数は増加傾向にあるので、糖尿病性の白内障にも注意していただきたいですね。私が医院を引き継いだ2001年12月から2017年12月までの16年間で白内障手術の症例数は3482例。患者さんの立場になり、その不安や恐怖を和らげるためにも、白内障とは何か、手術はどういったものかなどしっかり説明させていただく時間をとっています。また、白内障を知ってもらうための「白内障教室」を開催し、私のライフワークとしています。

「白内障教室」の詳細を教えてください。

2ヵ月に1回ほど土曜の午後に手術を控えている方をはじめ、地域の方や患者さんのご家族、白内障にご関心のある方を対象に、白内障教室を開いています。白内障の原因や症状、手術まであらゆる話をさせていただく勉強会ですね。健康保険証も不要ですし、診察券を作っていただく必要もありません。他の病院の患者さんや、すでに手術を受けているけれど気になることがあるという方もいらっしゃいます。毎回50人くらいにご参加いただき大盛況なんですよ。ビデオを見せるのではなく私の生の声でお伝えし、質疑応答を含めて2~3時間くらいでしょうか。これから手術を受けられる方も、受けた方も、家族の方も友達も「みんな一緒に行きましょう」とお誘い合わせて来ていただいてますよ(笑)。

大きな病院ではなかなかできない、地域密着型クリニックの強みですね。

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実は白内障教室は「開業したらやろう」と思い描いていて、勤務医時代から会議室など場所を借りて開催していたんです。手術と教室をセットにすることで、父との差別化も図る狙いがありました。だって、父と同じことをやっているだけでは“バカ息子”で終わってしまうでしょう(笑)。阪神淡路大震災があり、家が崩れて手術室がなくなってしまったことで、手術室をつくることが私の夢になり、ご縁があって手術室を持つ医院を引き継げることになりました。ありがたい限りで、本当に感謝という言葉しかありません。5年後の2023年、当院は100周年を迎えます。まだ具体的には何も決まっていませんが、地域の方に還元できるようなイベントを実施できればと考えています。

より正確な診断を。“診診連携”も積極展開

心に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

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勤務医時代、どんな治療を施しても両目とも見えなくなってしまった患者さんがいました。ある朝、病室に起こしに行ったら、「夢の中だけは見えていたのに何で起こすの」って言われたんです。その時に、こんなふうに手遅れになるような状態までいかせてはいけない、と強く思いました。こうした思いもあって、今は少しでも疑問に思うことがあったら、連携している地域の基幹病院の先生や他クリニックの先生に「この症状をどう思われますか?」「こうしたらいいと思いませんか?」と、意見を聞きます。私が私が……でやっていると視野も狭くなるし、そうしたおごりは危険です。“診診連携”で、少しでも疑問に思えば他の先生方にも必ず聞くようにしています。

白内障など、目の疾患にはどう注意していけばよいのでしょうか。

40歳を過ぎたら白内障と緑内障の検査を受けてほしいですね。以前は特定健診に眼底検査が含まれていたのですが、現在はその項目がなくなってしまったんです。特に緑内障は早期発見、早期治療が一番大切で、自分で気づいた頃には末期となってしまっていることもあります。40歳を過ぎたら最低でも白内障、緑内障、視力、老眼の検査は受けたほうがいいですし、年に1回くらいは継続して検査を受けることをお勧めしています。白内障の予防としてはビタミンCの摂取のほか、夏は紫外線から目を守ることも重要です。しかし濃いレンズのサングラスでは瞳孔を広げ被ばく面積を拡大してしまう危険性もあります。そうしたことも「白内障教室」ではお話ししていますので、気になる方はぜひお越しいただきたいですね。

読者へのメッセージをお願いいたします。

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目のことはもちろん、体の別部位やご家族のことなど気になることがあればなんでもご相談いただければと思っています。例えば「内科にかかってるんだけど」といったご相談や、3ヵ月分の薬を処方されたけど「ここが気になる」という方はまた翌日にご来院いただいてもいいですし、休診日に呼び鈴を鳴らしてもらっても構いません。商店街で見かけたら話しかけてもらってもいいんです。実際、近所のスーパーに買い物しているときも、たくさんの方の健康相談を受けていますよ(笑)。声をかけてもらえるだけでありがたいですね。目のこと以外でも気軽に来ていただけるよう患者さんをお迎えする体制を整えていますので、気になることがあったらいつでもご来院ください。今後も微力ながら誠心誠意やっていくつもりです。

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