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田辺 勉 院長の独自取材記事

医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック

(名古屋市緑区/有松駅)

最終更新日:2024/03/25

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック main

「患者さまとの心の垣根を取って接したい」。インタビューの中で、自身の診療スタイルをこう語ってくれた田辺勉先生。有松インターから車ですぐの「耳鼻咽喉科田辺クリニック」で院長を務めて24年。この近辺が交差点と畑しかなかった頃から、この地で医療を続けてきた。現在は住宅地も増え、若い家族が多く住んでいることもあり、患者は小児とその保護者が中心。「患者さまにはなんでも本音を話してほしい」という先生に、地域医療にかける想いや診療スタイルなどを、幅広く語ってもらった。

(取材日2020年9月28日/情報更新日2023年6月8日)

父の姿を見て耳鼻科の医師に。患者との垣根のない医療

医師をめざしたきっかけは、やはりお父さまの影響が大きいでしょうか?

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック1

そうですね。父親が耳鼻科の医師をしていたこともあり、医者になることは自然なこととして受け入れました。代々耳鼻科医師の家系で、私で4代目なんです。途中、学生時代からなじみのあった整形外科とも迷ったのですが、最終的に、内科的な治療も行える耳鼻科を選択しました。その後、実家のクリニックは弟が眼科として継ぐことになり、私は縁あってこの地に開業を決めました。

お父さまとご自身の診療スタイルを比べて、引き継いでいるところや変えた部分はありますか?

父の診療スタイルで私も実践していることがあります。それは診察内容に応じて、患者さまに色のついた札をお渡ししているんです。喉のネブライザー、鼻のネブライザー、耳の赤外線治療と、3つの札を用意し、それを渡しておくことで効率的に診察が進められます。患者さまにとっても、あらかじめ自分の治療内容がわかるので、時間の目安にもなりますね。逆に、私の代から変えていこうと思ったのは、患者さまに対する接し方の部分です。父の代で言うと、時代的に患者さまに病気や治療方針を“教える”という感覚があったのですが、今の時代はインターネットで患者さまもいろいろな知識をお持ちです。その中には間違った思い込みもありますので、訂正をしながら、患者さまと対等の立場で医療をする、というところは私の代から取り入れています。治療方法がいくつもある場合は、できるだけ患者さまの意向に沿うかたちでやっていくようにしています。

クリニックの診療理念や心がけていることを教えてください。

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック2

一番大切にしているのは、患者さまが遠慮なく、心配事や本音を言えるように接することです。患者さまによって、来院動機は違います。説明が詳しく聞きたいのか、いつもの薬を処方してほしいのか、他院では満足のいく治療ができなかったのか、検査をするために来たのか……。そういった動機は、患者さまに直接お聞きしてもなかなか答えてくださることがないんです。私はなるべくそういった垣根を取り除き、なんでも本音が言える関係でいたいと思っています。そのために、最後に必ずお聞きしているのが「他になにかございませんか?」という一言なんです。この一言で、患者さまも「これを伝えたかった」「これを聞きたかった」ということをお話ししやすくなると思います。

睡眠時無呼吸症候群や花粉症から難聴まで、幅広い治療

睡眠時無呼吸症候群の受診が増えていると聞きました。

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック3

治療が保険適用になったということもあり、耳鼻科だけでなく、呼吸器内科や循環器内科、精神科まで、多くの病院が積極的に治療に取り組んでいます。睡眠が浅く昼間ぼんやりしてしまうので、バスやトラック運転手の事故の原因として挙げられることもあり、一般的な認知も広がったのではないでしょうか。検査は家でモニターをつけるだけなので、負担も少ないでしょう。追加の入院検査が必要になる場合もありますが、検査も治療も眠っている間に終わるので簡単ですよ。睡眠時無呼吸症候群は男性の患者が多く、その原因のほとんどが肥満です。過度の肥満は、睡眠時無呼吸症候群以外の合併症も引き起こす可能性があるので、この病気の治療と並行して、減量にも努めてほしいですね。

舌下免疫療法についても教えてください。

花粉症はもはや国民病と呼ばれ、悩んでいる方も多いと思います。近年の薬はかなり良いものが出ています。ただし、薬だけでは対応できない重い症状の方も一定数いらっしゃいます。そうした方に向けた治療法です。治療薬を舌の下に置き、一定時間後に飲み込みます。3年間服用を続け、その後の症状を抑えていくことをめざす治療法です。長い期間の服用が面倒だという方にお勧めはしませんが、重い症状があり、薬をもらうために通院の都合がつく方であれば、選択肢の一つに加えていただきたいですね。最近では注射などの治療も選べるので、症状や生活スタイル、経済面を考慮してベストな方法をお伝えしたいです。

小児難聴についても診てくださるそうですね。

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック4

当院では、新生児に対して聴力検査を行う機器を導入しています。現在ですと、産婦人科で行われている検査の一つになるのですが、まれに行っていないこともありますので、そういった場合は当院でも行うことができます。聴力検査は難聴や、言語発達遅延の原因の早期発見に有用といわれています。受診の目安としては、1歳前後のお子さんで、言葉の発育が良くなかったり、音に対する反応が小さいなどの症状がある場合です。心配な方は一度耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。また、鼻と耳はつながっています。小児難聴の原因として多いのが、アレルギー性鼻炎がひどくなり、耳の中に水がたまって、聞こえづらくなる滲出性中耳炎になってしまうケースです。痛みの症状がほとんどないので、お子さんは症状を訴えず、聞こえづらいままにしてしまっている場合があります。ですので、鼻だけではなく念のために耳も診るように心がけています。

ゆったりとした診療スタイルで患者と向き合う

感染症対策に力を入れていらっしゃるそうですね。

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック5

コロナ禍で感染症に対するリスクと意識は、かつてなく高まっていると思います。当院でも、院内で密にならないような対策を進めています。例えば、予約の方式を順番から時間枠に変更しました。インターネットで予約できるようになっていて、時間ごとに混雑しないように、人数を分散させています。さらに待合室に人が増えないよう、駐車場で車の中で待てるようにしました。受付した患者さまを、ブザーの鳴る端末でお呼びします。病院で罹患するリスクを減らして、安心していただきたいと考えています。もちろん、体温も入り口でサーモグラフィーで把握して、発熱した方を隔離できるようにしています。新型コロナウイルスに関わらず、感染症が増えるシーズンですが、ぜひ安心して受診いただきたいです。

スタッフの方について教えてください。

勉強熱心で気配りができ、患者さまに対して優しいスタッフばかりでとても助かっています。現在は10人ほどの体制なのですが、開業当初からのスタッフが、3人います。これはうれしいことだなと思いますね。スタッフとは月に一度の個人面談をしていて、その時にいろいろな話をしています。診察で気になった些細なことから、結婚や離職の意志といったプライベートなことまで、こういう場だからこそ言えることもたくさんあります。また、スタッフにも専門的な知識を学んでもらっているので、患者さまから聞かれても答えられるようにしています。特に小さいお子さんを連れた親御さんは、お子さんに診察を受けさせるのに精一杯で、診察が終わった後で「これを聞いていなかった」と思い出すことがあります。そんな時もスタッフが寄り添ってお答えしますし、私もしっかりお伝えしますので、ご安心くださいね。

今後の展望と読者に向けてのメッセージをお願いします。

田辺勉院長 医療法人 耳鼻咽喉科田辺クリニック6

これまで、地域のお祭りに協賛させていただいたり、中学生の職場体験を受け入れたりと、地域との結びつきや交流を大切にしてきました。今後も変わらず地域の皆さんのかかりつけ医として、密着した医療を提供できたらいいですね。現在は一人の患者さまにゆっくり時間を割いて診察ができるようになりました。障害のあるお子さんがいらっしゃる親御さんにも、ぜひゆっくりと時間を設けて、気兼ねなく診察に来ていただけるようにしていけたらと思います。医師が上から物を言う時代は終わりました。私は対等な立場で、患者さまのお気持ちを引き出せるような医療をしていきたいと思います。

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