原 謙 副院長の独自取材記事
はら外科胃腸科クリニック
(西宮市/西宮北口駅)
最終更新日:2026/01/14
西宮北口駅直結の商業ビル内にある「医療法人社団 はら外科胃腸科クリニック」。2001年の開業以来、地域の健康を支え続けている。2023年から副院長を務める原謙先生は、医師の両親と祖父のもとで育ち、阪神・淡路大震災で地域医療に奔走する祖父の姿を目の当たりにして医師を志した。兵庫医科大学病院をはじめ、基幹病院や救急病院で研鑽を積み、多くの早期がん治療に携わってきた内視鏡治療のエキスパートだ。優しい笑顔で患者の顔を見ながら話すことを大切にする原副院長は、「できるだけ入院せずに、日々の生活を続けながら治療したい」という患者の思いに応えるため、CTや内視鏡などの検査機器を活用し外来での治療の完結をめざす。そんな原副院長に、地域医療への思いや苦痛の少ない内視鏡検査へのこだわりについて聞いた。
(取材日2025年12月11日)
地域医療への使命感を胸に、幅広く診療
お父さまが開業されたクリニックで副院長を務められているのですね。

はい。父が2001年に開業した当院で、2023年4月から副院長として診療にあたっています。消化器内科の医師として、兵庫医科大学病院をはじめ基幹病院や救急病院で内視鏡治療を中心に研鑽を積んできましたが、いろいろ診療していくうちに、やはり一番大事なのは地域に密着して診療できることなのかなと思うようになりました。父が友人の紹介で、西宮北口駅直結の商業ビル内にあるクリニックモールという立地も良いところに開業してくれていたので、そこを引き継いでいけたらなという思いもありましたね。父が築いてきた地域医療をしっかりと継承していきたいと考えています。
先生が医師をめざされたきっかけを教えてください。
父と母、母方の祖父が医師という家庭に生まれ育ち、自然と医療の話になることが多かったんです。特に強制されたわけではないのですが、医師を志すようになりました。特に印象的だったのは、小学校4年生の時の阪神・淡路大震災です。祖父が近くで開業していたのですが、家が崩れるなどしてけが人もたくさんいる中、本当に夜通しで診療していた姿を見て、「医者ってすごいんだな」と感化されました。その後、大学の病院実習で内視鏡をしている先生を見て、内科だけど外科的なことができる、医者一人でもできる処置というところに魅力を感じ、消化器内科を専門に選びました。
クリニックの診療体制について教えてください。

内科、胃腸内科、内視鏡内科、外科、肛門外科、リハビリテーション科、放射線科と幅広い診療科目を標榜しています。エックス線、CT、エコー、内視鏡など検査機器の充実にもこだわっていて、一般的な病気から専門的な病気まで幅広く診させていただいています。「患者さんに優しく、的確な診断と、適切な治療」という父が考えた理念のもと、検査の質を良くしようと2025年にはCT、内視鏡、リハビリ機器を大幅にリニューアルしました。CTは撮影スピードが速くなり被ばくも少なくなりましたし、内視鏡は画質が向上して細かな病変まで見られるようになりました。
患者の生活を守るための、苦痛の少ない内視鏡診療
内視鏡検査で特に心がけていることはありますか?

内視鏡検査は苦しい、痛いというイメージがあると思うので、できるだけ苦痛の少ない検査をめざしています。鎮静剤を使って楽に受けていただけるように体制を整えていて、実際9割以上の方が鎮静剤を希望されます。私は早期の食道がん、胃がん、大腸がんの内視鏡切除術をたくさん経験してきました。やはり消化器のがんは進行がんになってしまうと長期入院や抗がん剤治療が必要になるので、できるだけ早期発見し、そこで完結できるよう見逃しなく診ることを念頭に置いています。現在も市中病院に出て新しい治療を勉強したり、後輩の指導をしたりしながら技術の向上に努めています。
クリニックで診療を始めて気づいたことはありますか?
大学病院では気軽に入院を勧めているところもありましたが、日々の生活を続けながら治療したいというニーズがあることを知りました。クリニックでは、親の介護などを理由に「入院できないんです」という患者さんが何人もいらっしゃるんです。そういった方々のために、なんとか通院で治してあげたいと思っています。検査機器が充実していないと市中病院を紹介することになり、結果的に入院になってしまうこともあるので、当院では内視鏡だけでなくCTやエックス線などさまざまな機器を取りそろえて、できるだけ外来で治療を完結できるように体制を整えたというわけなんです。
診療で大切にしていることを教えてください。

患者さんの顔を見て、表情を見ながら会話することを大切にしています。特に大規模病院では診療時間が限られがちです。そういったところから、「あの先生は目も見てくれなかった」「おなかも触ってくれなかった」という患者さんの不満につながることもあります。私も大学にいた時は時間に追われることが多かったのですが、クリニックでの診療を始めて、きちんと患者さんと向き合うことが大事なのだとわかりました。また、具合が悪い時はすぐに診てほしいと思うので、予約制にはしていません。診療時間内に来てくれた患者さんは全員しっかり診させていただくことを大切にしています。そのため、患者さんにお待ちいただくこともありますが、今後はインカムを導入して検査へのスピーディーな案内につなげるなど改善を図っていく予定です。
チーム医療と先進機器で地域の健康を支える
多職種のスタッフとの連携について教えてください。

7人の医師に加えて、看護師、放射線技師、柔道整復師、管理栄養士など多職種のスタッフが在籍しています。いろいろな職種の人がいるので意見もさまざまですが、月に1回、看護師、リハビリスタッフ、放射線技師、医師の幹部によるミーティングと全体ミーティングを実施して情報共有し、コミュニケーションを取ることを大切にしています。院長一人が突っ走るのではなく、皆で患者さんを診ていこうという姿勢を心がけていますね。スタッフ全員に「患者さんに優しく、的確な診断と、適切な治療」という理念が浸透していて、接遇にも力を入れています。笑顔であいさつすることは、クリニック全体で大切にしていることの一つです。
今後の展望についてお聞かせください。
院長と私の二診体制になったので、もう少し内視鏡検査の件数を増やしていきたいと思っていますね。診療に関しても、僕は日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、父は日本消化器外科学会消化器外科専門医を持っているので、これまで以上に幅広く診ることができるようになりました。また、患者さんが高齢化していくと通院できない方も出てきますから、在宅医療にも力を入れていきたいですね。すでに訪問診療は開始していますが、まだ数は多くありません。通院できなくなったら「さようなら」というのは悲しいので、まずは今来ていただいている患者さんから、継続的に医療を提供できるようにしていきたいと考えています。地域に密着した診療をさらに充実させ、皆さんの健康を長くサポートしていけるクリニックをめざしていきます。
最後に、地域の方々へメッセージをお願いします。

西宮はクリニックがたくさんある地域なのでクリニック選びに迷ってしまうかもしれないですが、当院はいろいろな設備を持ちながら幅広い疾患に対応していますので、いつでも気軽に頼っていただければと思います。内視鏡やCTなど先進の機器を取りそろえているので、いろいろな診断や治療ができますし、私は日本内科学会の総合内科専門医でもあります。専門は胃腸の病気ですが、おなかのこと以外にも内科全般を幅広く診療しています。患者さん一人ひとりにしっかりと対応していきたいと思っていますので、気になることや困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。これから地域に根差したクリニックとして、皆さんの健康を支えていきたいと思っています。

