全国のドクター9,182人の想いを取材
クリニック・病院 158,625件の情報を掲載(2024年4月25日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 豊中市
  4. 曽根駅
  5. 野口耳鼻咽喉科
  6. 野口 春彦 院長

野口 春彦 院長の独自取材記事

野口耳鼻咽喉科

(豊中市/曽根駅)

最終更新日:2022/02/22

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科 main

曽根駅から歩いて1分ほどのビル2階にある「野口耳鼻咽喉科」は、2001年からこの場所で治療を行っている。同院は、現院長の野口春彦先生の母が別の場所で開業した耳鼻咽喉科で、それから約60年にわたり地域密着型の医療を提供してきた。平日も20時まで診療しているほか、院内にはキッズスペースやウォーターサーバー、豊富な書籍類が置かれ、患者の通いやすさを考えた工夫が見られる。野口院長は優しげで穏やかな先生で、その人柄からか、小さな子どもでも診察にすぐに慣れて通い続けられるケースが多いそうだ。患者が納得できるよう、わかりやすい言葉や例え話を用いて説明するのも院長の診療スタイル。今回は、野口院長が医療の道に進んだ経緯や、同院の診療内容について聞くことができた。

(取材日2018年1月24日)

母親から引き継いだ医院を2001年にリニューアル

貴院はもともと先生のお母さまが開業されたとお聞きしました。

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科1

1959年、ここから歩いて5、6分の場所で母が耳鼻咽喉科を開業しました。それから2000年まで母が診療し、2001年に私が院長を引き継ぎました。引き継ぐ際、以前の場所は私がやりたいと思っていた治療の機器を設置するには手狭だったので、現在の場所に移転することにしたんです。こちらの場所を選んだ理由として、駅前ですので、通院しやすく、患者さんの負担を減らせると思ったからです。

リニューアル時にこだわった部分について教えてください。

母の時代は機器を使うことがあまりなかったんですが、現在の耳鼻咽喉科ではさまざまな機器を検査で使います。医療の進歩に合わせて必要な機器を導入してきました。例えば、聴力検査の本格的な機器や、経鼻内視鏡などですね。常日頃、スタッフとミーティングを行って、患者目線の意見を取り入れるようにしています。キッズスペースはその一例です。子どもを育てた経験を持つスタッフからの提案でキッズスペースを設けることにしました。当院には子どもたちも多く来院しているので、スタッフにはいつも助けられています。

耳鼻咽喉科とは、どのような症状を診ているんでしょうか?

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科2

まずは読んで字のごとく、耳、鼻、喉に関する症状ですね。喉が痛い、鼻が出るという症状だと、風邪を疑って内科や小児科を受診される患者さんが多いかもしれませんんが、特に初期の風邪の場合は耳鼻咽喉科に相談してほしいですね。子どもが副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎を起こしており鼻水が出ている場合、耳鼻咽喉科なら鼻水の吸引ができます。また、めまいがする場合も耳鼻咽喉科で診断可能です。めまいの原因はさまざまで、場合によっては脳神経外科での検査が必要なこともあります。なので、私たちも適切な診断のために脳神経外科に関する知識を持っています。また、喉に違和感がある場合、実はストレスが原因かもしれません。日常生活で経験しやすい症状にはいろいろな原因があります。不安があったらまずは相談していただければと思います。

治療に関する正しい知識を患者に提供したい

どのような患者さんが通院されていますか?

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科3

2001年にリニューアルオープンした当初は、母の頃から引き続き診させていただく患者さんが多かったのですが、今では私が引き継いでからの患者さんがメインですね。耳鼻咽喉科が扱う症状はさまざまなので、乳幼児から90代の方まで患者さんの年齢層は幅広いです。ここで開業する直前までは、私は和歌山で勤務医として働いていました。その経験から、地域や年齢層によって患者さんの特徴が違うことに気づきました。近年、インターネットの情報普及により、さまざまな情報がありますが、中には間違った情報もあります。事前にインターネットで病気について調べてくださる方も多く、それ自体は良いことなんですが、情報の中には間違っているものや、その患者さんには当てはまらないものもあります。一人ひとりの患者さんが正しい知識に基づいて治療が受けられるよう、こちら側の的確でかつ丁寧な説明が求められると感じています。

そもそも、先生が医師をめざされたのはどうしてですか?

母も医師でして、幼い頃から身近に医療があり、自然と医師としての生き方に惹かれるようになったんですね。最終的には愛知医科大学医学部への進学を決めました。卒業後には名古屋の大学病院に残るという選択肢がありました。でも、いずれ地元である大阪で開業する気持ちがあり、恩師である母からも「できるだけ早く戻り、地元の患者さんと触れ合い、地域医療に貢献したほうがいい」というアドバイスを受け、卒業後すぐに大阪に戻って勤務医として働き始めました。

耳鼻咽喉科を選ばれたのはお母さまの影響ですか?

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科4

それが大きいかもしれません。小さい時から耳鼻科の医師である母の仕事を見て、興味を持っていましたから。また、私は子どもの頃副鼻腔炎がひどかったんです。中学生になる頃には体力がついて治っていきましたが、それまでずっと母に診てもらっていました。今思うと、学生の頃から、耳鼻咽喉科が身近な存在であり、得意な分野でした。最終的にはやはり母と同じ道を選んでいました。

周囲の大人が子どもの症状に気を配ることが必要

勤務医と開業医ではどんな部分が異なりますか?

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科5

勤務医の場合、多くの医師やスタッフがいますので、病院からのバックアップがあります。大学病院のような大きな病院は特にそうです。たとえ自分の説明が足りなかったとしても、他の機会に説明を受けられたりと、病院全体でバックアップしてくれます。でも、個人クリニックとなると、特に、患者さんへの丁寧な説明が重要になってきます。例えば、当院で検査した結果、専門的な治療ができる病院を紹介する場合があります。その場合、当院にいる間に治療に関することを詳しく説明するように心がけております。そうすれば別の病院に移ったときにスムーズですし、患者さん自身も安心できます。ですので当院では、時には私が作った資料を用いながら、患者さんが納得して治療が受けられるよう丁寧な説明を心がけていますね。

院内に戦艦や戦闘機の模型が飾られていますが、先生のご趣味ですか?

私の趣味ですね。歴史書を本屋から数十冊まとめて買うほど歴史が好きなのですが(笑)、模型に関しては、患者さんの緊張をほぐしたいとの思いもあり置きました。私の大切にしていることとして、ただ患者さんとして接するのではなく、人としてさまざまなお話をし、どんな些細なことでも解決したいと思い診療に臨んでいます。模型は子どもさんの病院への恐怖心を払拭してもらうきっかけにもなりますし、男性の方も興味をもってくださり、そこから話が弾むこともあります。どんなことでも気軽に相談していただきたいですし、それがかかりつけ医の役目でもあると思っています。

今後の展望をお聞かせください。

野口春彦院長 野口耳鼻咽喉科6

今後も地域の方のかかりつけ医として、地元の方が持っている小さな不安を気軽に相談してもらえる場所でありたいと思っています。繰り返しになりますが、地元で開業した、個人クリニックの耳鼻科である私たちは初期の風邪の症状をはじめ、耳鼻喉に関することは気軽に相談していただければ幸いです。地域のかかりつけ医としてこれからも、地域の方のために貢献できればと思っております。

最後に読者の皆さまへのメッセージをお願いします。

当院は子どもが多いですので、子どもさんと一番接する機会が多いお母さんには、子どもたちの症状に注意深くあってほしいと思います。耳鼻咽喉科で扱う症状で命に関わるケースはほとんどありませんが、症状に早く気づいていれば回復がもっと早かっただろうということがあります。子どもは自分の症状を訴える力が少ないですから、私たち周りの大人たちで見守ってあげることが大切です。また、当院では診療の際、患者さんの不安を取り除くことを第一に考えています。話をたくさんし、納得していただいてから治療に臨むように心がけていますので、どんな些細なことでもいいので、気になることがあれば相談してください。

Access