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村井 繁廣 院長の独自取材記事

村井形成外科クリニック

(世田谷区/成城学園前駅)

最終更新日:2021/10/12

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック main

小田急線成城学園前駅直結の成城コルティ3階にある「村井形成外科クリニック」。形成外科、皮膚科、美容外科を標榜し、幅広い治療を行っている。オフホワイトを基調とした清潔感あふれる院内は、落ち着いて治療が受けられるよう工夫されている。「標榜科目に『美容』とつくと、ハードルが高く感じられる方が多いようですが、遠慮なく受診してください」と院長の村井繁廣先生は笑顔で話す。実際、一般皮膚科の治療も行っているため、患者は子どもから高齢者と幅広く、かかりつけのクリニックを受診したような親しみやすさがある。クチコミでの来院が多いという同院が、どのような治療を行っているのか、話を聞いた。

(取材日2017年10月12日)

家族ぐるみで受診できる、治療の幅広さが魅力

こちらは駅ビル内の医療モールにあるのですね。

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック1

2006年の10月に開業し、今年の10月で丸11年になります。この場所は首都圏主要駅とのアクセスも良く、駅ビル内なので患者さんが来やすいと思い選びました。同じフロアに内科や小児科もあり、中央が共同の待合室になっています。当院では、できるだけお待たせしないよう予約制をとっていますが、込み合う時間帯には、院内の待合室のほか入口外にある椅子をご利用いただくこともあります。

どのような年齢層の患者さんが多いのでしょうか?

お子さんからご年配の方まで幅広く、家族ぐるみで受診される方が多いです。隣の内科と小児科にお子さんを連れて来がてら受診される方もいますし、子どもの皮膚科で受診されたお母さんが、待っている間にいろいろな告知を見て、自分も治療を受けてみようと思う方も多いですね。最近は男性の患者さんも増えていて、企業のトップや人前に出る職業の方の美容相談も受けています。また、しみを取る光治療にご両親と娘さんで来られる方もいます。今は世界的に、切る美容外科の治療が減ってきているのと、特に日本人は外科的な美容施術に抵抗を感じる人が多いので、ボツリヌストキシン製剤やヒアルロン酸を使った切らない美容医療が増えています。それが、一般の主婦層にとっても治療が受けやすくなった要因だと思います。

先生が専門にされている形成外科は、体のどの部分が領域ですか?

皮膚や皮下組織を含めた、体の表面全体を扱うのが形成外科です。よく整形外科との違いを聞かれますが、骨や関節を主に扱うのが整形外科で、形成外科は、先天形態異常や外傷、皮膚や軟部組織の腫瘍などを扱います。また、形成外科の中には美容外科も含まれます。別の側面から見ると、形成外科は、壊れたり失ったりしたものを元に戻す再建外科と、美しさを求めて新たに創る美容外科に分けられるとも言えますね。

形成外科は、保険診療ができるのでしょうか。

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック2

美容を目的とした施術は、皆さん保険適用にはならないことをよく知っていらっしゃいますが、形成外科はわかりにくいですよね。例えば、まぶたが下がってきてしまう眼瞼下垂の治療は、自費治療と思っている方が多く、実際にそういった医療施設が多いですが、まぶたをしっかり上げられなくなるという機能障害なので、保険が適用されます。つまり、機能を再建するのには保険が適用されますが、さらにきれいにしたいという美容目的の場合は自費診療になります。

見た目も機能も重要、クチコミ患者が大半を占める

眼瞼下垂の患者さんが多いそうですが、どのような経緯で来院されるのですか?

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック3

手術をしない眼科の先生の紹介と、あとは当院で手術を受けた方のクチコミですね。眼瞼下垂治療は、機能を治す治療でありながら、見た目の結果が非常に問われる治療です。さらに、まぶたは体の中で一番皮膚が薄く、とてもデリケートな場所ですので、その手術には熟練した技術や経験、高い集中力を必要とします。高齢化社会で患者さんが増える中、当院に足を運んでくださるのは、大学病院にいた頃に多くの症例に携わり、解剖学を熟知できたことが今の治療に生かされているからだと思います。特に治療を受けた患者さんは、表情が目に見えて明るくなります。きちんとお化粧をするようになったり洋服の色が明るくなったりと、気持ちまで若返るのでしょう。

眼瞼下垂は眼科の領域と思っていました。

標榜する科は違っても、オーバーラップする疾患は結構多く、眼瞼下垂は眼科でも治療しますが、形成外科でも行います。ただし、それぞれの科によってアプローチ方法が違います。形成外科は外の皮膚からアプローチしますが、眼科は内側からアプローチします。他にも、眼球が入っている目の下の部分が骨折する眼窩底骨折の場合、形成外科は外側の皮膚からアプローチしますが、耳鼻科は、口の中から上顎洞を経てアプローチします。つまり、抜けた床を、上から持ち上げるのが形成外科で、下の階から天井を持ち上げるのが耳鼻科というイメージです。

患者さんと接している中で心がけていることは?

無理をしないことでしょうか。まず患者さんのご要望を十分に聞き、それに対して、僕が持っている治療の選択肢を可能な限り用意し、最終的に患者さんに決めてもらいます。ただ、患者さんがこうしたいと思っても、医師の観点からやめたほうがいいという治療も当然あります。その場合は、患者さんと十分にコミュニケーションをとり、無理に治療を勧めないようにします。場合によってははっきりとやめるべきだと言うこともありますね。

美容相談などは、なかなか自分の要望を伝えられない患者さんもいるのでは?

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック4

鏡を持ってもらいヒントを与えながら話し、少しずつどうしたいかを引き出すようにしています。若返らせてほしいとか、きれいにしてほしいといった漠然とした要望の場合は困ってしまうのですが、しわなのかたるみなのか、具体的なことを示して、最終的にどうしていきたいのかを探るようにしています。最近では皆さん知識も豊富で、特にこの周辺の方々は美意識が高いですね。こちらが説明しなくても、ボツリヌストキシン製剤やヒアルロン酸の種類まで知っている人もいるくらいです。ですから、漠然とした要望を言う人も少なくなってきました。

治療効果の維持のために、診療の中から生まれた化粧品

村井院長が開発されたオリジナル化粧品について教えてください。

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック5

おかげさまで多くの方にお使いいただいています。ローションやエマルション、まつげと目の周りの皮膚の両方に使えるラッシュ&アイセラムの他、毛穴の開きや乾燥・小じわに使用できるフェイスセラムも今年発売しました。開発のきっかけは、多くの患者さんの肌を診察した経験から、治療に加え毎日の適切なホームケアの重要性を感じたことと、日頃から敏感肌で合う化粧品がなく苦労している妻を見て、それならと一緒に開発することになりました。それまでも、院内で調合したものを患者さんにお渡ししていたのですが、クリニックでしか販売できず、しかも冷蔵庫での保存が必要なので汎用性がなく、遠方の患者さんには送ることができませんでした。院内処方の化粧品を進化させ、また、手軽にインターネットでも購入できるようにするために、2014年の1月から正式に商品化したのです。

オリジナル化粧品の特徴は?

何度も改良を重ね、30代以降のさまざまな肌悩みを持つ方々のエイジングケア化粧品として、敏感肌の方にも使える点です。商品化されるまでの3年間、妻と僕自身も被験者となり、納得が行くまで真剣に検証を重ね完成させました。ですから治療後のお肌にも安心して使えますし、実は男性の愛用者も多いのです。商品の改良や開発も日々進行していますので、新たな試みを発表できる日も近いと思います。

先生自身はどのような所で勉強を重ねているのですか?

年に数回、海外の学会に参加し、国内の美容外科関連の学会や企業が行う勉強会にも出席しています。そのときの最先端治療が当院に合うか、必ず自分で試します。その中で、効果を実感できるものだけを厳選して導入しています。やはり、結果が出なければ、患者さんにも勧められませんからね。

今後の展望や、読者へのメッセージをお願いします。

村井繁廣院長 村井形成外科クリニック6

形成外科や美容外科の診療を通して、高齢化社会への貢献や、QOLの向上につなげていきたいと思います。特に、美容医療は日々進化を遂げているので、乗り遅れないよう、自分の中で消化してから皆さんにお届けしていきたいです。皮膚の悩みから美容に至るまで、気軽に相談に来ていただければ、いろいろと解決できることはあると思います。これからも形成外科と美容外科、皮膚科の分野で、多くの方々の笑顔につながる安心・安全な美容医療を提供していけたらうれしいです。

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