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照屋 亮 院長の独自取材記事

照屋内科医院

(世田谷区/成城学園前駅)

最終更新日:2019/08/28

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成城学園前駅から徒歩5分。閑静な住宅街の中にある「照屋内科医院」は、長年かかりつけ医として地元の信頼を集めるクリニックだ。発熱、風邪といった一般内科から高血圧、糖尿病などの生活習慣病の長期管理まで幅広く診療する内科医院。2016年夏から眼科の診療も加わり、糖尿病をはじめとした生活習慣病の治療にさらに磨きをかける。日本糖尿病学会認定の糖尿病専門医である院長の照屋亮先生は、決してダメとは言わない心やさしき糖尿病治療のエキスパート。「うまくいかない時があっていいんです」そういって笑う照屋先生に、診療方針から今後の展望まで、たっぷり語ってもらった。
(取材日2016年9月6日)

眼底検査も受けられる生活習慣病クリニックへ

こちらは、長年この町で信頼を集めてきたクリニックだと伺いました。

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父の代からこの町のかかりつけ医としてやってきたので、かれこれ50年近くになります。長いお付き合いの患者さんも多く、中には親子3代で通ってくださる方も少なくありません。近年の特徴は、食生活が豊かになり、過剰なカロリー摂取や生活習慣の乱れが増えたことと、このあたりの患者さんの高齢化により、糖尿病や高血圧など「生活習慣病」の患者さんがとても増えてきていることです。糖尿病を放置して血糖値が高いままでいると血管障害によって、糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症などの合併症を引き起こすだけでなく、脳梗塞や心筋梗塞など重篤な疾患のリスクを高めます。生活習慣病は気付かないうちに症状が進行してしまうことから「サイレントキラー」とも呼ばれ、早期発見と早期治療が重要とされています。

糖尿病による網膜症は失明の恐れもあると聞いたことがあります。

糖尿病性網膜症は、緑内障に次ぐ中途失明の原因となっていて、年間3000人以上の方が失明しているといわれています。このことをご存じの方は多いのですが、みなさん、まさか自分はそこまで悪くないだろうと思っているようで、かなり症状が進んでから発見される方が後を絶ちません。実際、「最近視界がぼやける」といって眼科を受診した結果、重度の糖尿病だということがわかり、慌てて来られる方も多いのです。

今年の夏から、眼底検査も受けられるようになったそうですね。

東京女子医大糖尿病センターで眼科を担当している妻の協力で、今年の8月から眼科の外来を始めました。今は世田谷区の健診と糖尿病治療中の方の経過確認をメインに診療を行っていますが、いずれは一般の眼科の患者さんも受け入れられるようにしたいと思っています。眼底は血管の状態を直視できる唯一の場所であることから、検査を行うことで緑内障や網膜症などの目の病気だけでなく、動脈硬化や糖尿病による血管障害の診断などが可能です。たとえ自覚がなくても、失明を招く重大な疾患や動脈硬化の早期発見が可能となるため、糖尿病を治療中の方はもちろん、高齢の方や生活習慣病の疑いのある方は定期的に検査を受けていただきたいですね。

「ダメ」とは言わない治療で患者の心に問いかける

通いなれた地元のクリニックで内科と眼科を同時に受診できるというのは、大きな魅力ですね。

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糖尿病の合併症として代表的なのが網膜症なので、内科と眼科がチーム体制で診療を行うことは長年の夢でした。同じ施設で眼科と内科の検査が受けられるクリニックはあまりないので、すでに眼底検査を受けた患者さんから「わざわざ眼科検診のために他院に行かなくて済むので、とても便利になった」と、いう声をいただいています。最近は健康番組の影響で血管年齢に興味を持たれる患者さんが多いので、ゆくゆくは血管年齢測定に頸動脈エコーや眼底検査、血液検査を組み合わせて、動脈硬化に関する総合的な診断のできる「動脈硬化検査」のようなものもメニューにしていきたいですね。クリニックレベルでここまで専門的な検査を実施しているところは少ないと思うので、自分の専門を生かした医療で今まで以上に地域貢献していきたいと考えています。

日々の診療で心がけていることを教えてください。

生活習慣病は文字通りその人の日々の生活に原因があるのですが、習慣を変えるのは本当に難しいことです。「食事制限をして、運動もして、早寝早起きもしましょう」と言ったところで、いきなり全部できるはずがありません。そこで、「まずは1ヵ月だけおやつを食べるのをやめてみて、どれくらい良くなるか見てみましょう」と、シンプルで実行しやすい条件を1つずつ提案するようにしています。最初からたくさんの課題を出すのではなく、「まずは期間限定でとにかく食べる量を減らす」という風に簡潔にしてみますと、途中でやめてしまう人はほとんどゼロですね。今まで食べていた量を無理のない範囲で減らすだけでも、明らかに数字に表れます。それが自信になって、続けようという気持ちにつながるのです。続ければさらに数字に表れ、気付けば習慣が変わっている。まさに「継続は力なり」です。

先生は「ダメ」という言葉は決して使わないそうですね。

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私はダメと言わないだけでなく、まず怒りません。ダイエットと同じで、どんなに頑張ってもなかなか数字に表れない時もあれば、どうしても我慢できなくてお菓子を食べてしまうことだってあるのが人間です。「なんとかしなきゃ」という気持ちが大きければ大きいほど、うまくいかない時の無力感や挫折感は大きくなります。糖尿病治療で問題になっているのは中断率が非常に高いこと。治療を勝手に中断してしまった人のうち、半数以上は症状を悪化させてしまいます。まずは通院を続けること、ダメな時があっていいんです。ダメになった時にその原因を説明してくださいとお願いすると、患者さんは何がいけなかったのか一生懸命考えます。原因がわかったら、どうすればいいかを考えていただき、次回までにそれを直しましょうというだけです。

糖尿病と動脈硬化に特化したクリニックとして地域貢献

親しみやすい人柄で人気の照屋先生ですが、休日はどのように過ごされるのでしょうか。

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冬場はかなり本格的にスノーボードをやるのですが、それ以外の季節は何もやることがなくて困っています。もともと格闘技をやっていたのでもう一度やってみたいなとか、沖縄の三線(さんしん)を習ってみたいなとか、いろいろやってみたいことはあるのですが、なかなか重い腰が上がりませんね(笑)。どうしてもはじめの一歩が踏み出ないんです。だから、すごく頑張っている患者さんに対して、本心で思わず「すごいですね!」と言ってしまうんです。医師と患者というより、私はアドバイザーで患者さんはプレイヤー。ある意味そんな、対等の関係なんです。一緒に頑張っていく中で私を感動させてくれるほどの方が何人もいて、そんな驚きも糖尿病医療の面白味の一つかもしれません。

今後の展望についてお聞かせください。

世の中にはいろいろなクリニックがあって、それぞれ専門分野や得意とする治療などの特徴があります。当院では内科と眼科がタッグを組み、糖尿病と動脈硬化に特化したクリニックとして、心筋梗塞や脳梗塞を起こす患者さんを一人でも減らしたいと考えています。今年から始まった眼底検査によって動脈硬化ドックのような専門的な検査が、通い慣れた地元のクリニックで受けられるということを広く認識していただけるよう力を入れていきたいと思っています。長いお付き合いの中で信頼関係を重ねていけば気心も知れるし、ちょっとした変化にも気づきやすくなります。かかりつけ医として患者さんの健康を守るのに、十分に恵まれた環境だと思います。生活習慣病を通じて生涯に渡る良いおつきあいをこれからも続けていきたいです。

最後に働き盛りの30~40代の読者へメッセージをお願いします。

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どんなに忙しくても、ふと立ち止まって自分の体を見直す時間を作ってほしいと思います。自覚症状がないから安心というのではなく、自覚症状のないうちに「自分の体に何か起きていないだろうか」という目で自分の体を見直してもらいたいですね。もし、少しでも気になる症状があればすぐに検査を受けてほしいし、とにかく病院に行くのをためらわないでいただきたいです。検診の記録を見返してみるのもいいですし、所見欄に○○科受診と書いてあったら、まずは受診してみてください。また、実は主婦の方も、子育てやプライベートが充実しているせいか、長いこと検診自体を受けていないことが多く、気になっています。区民検診もHbA1cや眼底検査がふくまれているので、そのような方こそ、気軽にクリニックの門をたたいてほしいと思います。

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