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立岡 良久 院長の独自取材記事

立岡神経内科

(京都市下京区/丹波口駅)

最終更新日:2026/05/15

立岡良久院長 立岡神経内科 main

JR山陰本線・丹波口駅から徒歩2分、五条通り沿いというアクセスの良さに加え、長年、脳神経内科を専門にしてきた立岡良久院長を頼り、「立岡神経内科」には関西圏だけでなく、東京や岡山、広島など、遠方からも患者が訪れる。精神科や神経科と混同されるなど一般になじみが薄く、専門の医師も少ない領域であり、立岡院長は、講演会などでの啓発活動にも力を入れている。講演会では聴衆にわかりやすい言葉で話し、診察時は患者の症状や具体的な困り事を真摯に聞き取ることを心がけているという立岡院長。インタビューでも、専門的な内容もわかりやすく、穏やかな口調で話してくれた。

(取材日2023年2月9日)

片頭痛や脳卒中、パーキンソン病など幅広く対応

医師を志したきっかけを教えてください。

立岡良久院長 立岡神経内科1

子どもの頃に野口英世やシュバイツァーの伝記を読んだのが、医師という仕事に興味を持ったきっかけです。でも、子どものことですから、「楽器は下手だけど音楽が好きだから指揮者になりたい」とか、他にも夢はありましたよ。いざ進路を決めるにあたり、理科系が好きだったので航空工学や物理・化学の世界と迷いましたが、医大に進んだのは親戚に何人か医師がいたことも影響していると思います。身近に飛行機の設計士や科学者がいたら別の道に進んだかもしれませんね。でも、それだけではありません。中学・高校時代に、周りの人が病気で倒れたとき、助けられるのは専門的な知識を持つ医師だけなのだというのを目の当たりにし、人の役に立つやりがいのある仕事だと思い、医療の道を選んだというのが、何よりの理由です。

どのような疾患に対応していますか。

脳や神経、筋肉の問題による身体症状を内科的に治療します。精神的な問題を扱う精神科と混同されがちですが、2018年に「神経内科」から「脳神経内科」へと標榜診療科名が変更されてからは、違いが認識されつつあると思います。具体的には、脳卒中、パーキンソン病、アルツハイマー病、頭痛、多発性硬化症、てんかんなどに加え、脳卒中の危険因子となる高血圧、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病の治療も行っています。脳神経系の疾患の場合、ご自身の不調の原因が何の病気かわからないことがほとんどです。当院のホームページには、頭痛、物忘れ、しびれ、めまい、震え、歩きにくい、ろれつがまわらない、物が二重に見えるなど、よくある症状を具体的に記載していますので、受診の糸口にしていただきたいです。

開業の経緯をお聞かせください。

立岡良久院長 立岡神経内科2

京都市立病院に勤務していたとき、神経内科の患者さんの数がとても多くて、朝から晩まで診察しなくてはならない状況でした。そのため、検査室や薬局などの負担も大きく、自分自身も外来以外の業務もこなしながらの診察に限界を感じ、存分に診察に専念するために、開業に踏みきったんです。今でこそ各地に脳神経内科を専門にする医師が増えたので、飛行機で来られる方はいませんが、開業当初は全国から患者さんが押し寄せました。それまで症状に悩みながらも我慢していた方がいらしたり、患者さんが家族や友人など周りで困っている方を連れて来られたりなど、受診機会に恵まれなかった方々を診ることができるようになりました。

丁寧な問診と迅速な検査で適切な治療を

診療の際にどのようなことを心がけていますか。

立岡良久院長 立岡神経内科3

必要な治療に導くためのコミュニケーションを大切にしています。パーキンソン病の方の「服を着たり箸を使ったりすることができず、散歩も行けない」とか、頭痛の方の「頭が痛くて寝込んでしまい、大事な会議も出席できない」など、具体的な困り事を聞き出し、どうしたら改善につなげられるかを考えます。逆に、生活習慣病の患者さんは、脳梗塞による後遺症があるような方は別として、自覚症状がないので、治療の必要性を実感していない方も少なくありません。ですから、なぜ治療が必要か、納得していただけるようにご説明します。また、ご高齢の患者さんの場合は特に、診察時にご家族とお話をする機会も大切にしています。ご家族からのヒアリングや、ご家族へのサポートも大切ですし、認知症やパーキンソン病などは、患者さんへの対応や管理など、ご家族の理解や協力がとても重要なんです。

設備や診療体制の特徴をお聞かせください。

検査というと、予約から結果が出るまで時間がかかるイメージかもしれませんが、当院では、迅速な検査と診断により、早く適切な治療を開始することを心がけています。例えば、たった数秒で全身をらせん状に検索し、体の断面図や立体像を作成できるヘリカルCTという装置により、その場で画像診断を行います。脳出血と脳梗塞を選別したり、脳梗塞の予後で通院中の方のしびれが再発によるものか確認したり、パーキンソン病の患者さんが転倒で頭を打ったら次回の診療を待たずに検査するなど、役立つ場面は多いですね。さらに、京都市立病院健診センターと連携しているため、必要な場合は、すぐにMRI検査を受けていただきます。健診センターとはオンラインで画像データを共有できるので、ここでもスピーディーな診断につなげています。

ずっと脳神経内科を専門になさってきて、感じる変化はありますか。

立岡良久院長 立岡神経内科4

高齢化でパーキンソン病や認知症の患者さんが増えたのとは別に、頭痛で受診する患者さんが増えました。頭痛に悩む方の数そのものが増えたというより、かつては頭痛で医療機関を受診するという発想がなく、ずっと我慢していた方が受診するようになったんだと思います。当院でも私が治験から関わった頭痛薬を用いていますが、治療薬が登場するなど、頭痛も病院で治療をしていけるものという認識が広まったのだと思います。患者さんから、「ずっと頭痛があるのが当たり前の生活をしていたけれど、治療を受けて生活が変わった」などと言われると、うれしいと思いますね。

医療のレベルアップと患者の喜びのために奔走

講演など啓発活動も積極的に行っておられるそうですね。

立岡良久院長 立岡神経内科5

講演会は、以前は主に週末に関西を中心に年間40回ほどでしたが、今はリモートのおかげで、平日の診療後も含め、全国に向けて年間100回くらい行っています。同じ参加者がいることを想定して話題がかぶらないように注意し、スライドもその都度作り直すなど、なかなか大変です。尊敬する恩師を見習って、わかりやすい言葉で中身の濃い知識を伝えることを心がけています。頭痛に関する勉強会を京都で行ったときは、国内外の参加者に喜んでいただけました。頭痛を専門に診る医師が診療所を見学に来ることも多く、大歓迎で受け入れています。こうした活動を通じて、各地でパーキンソン病や頭痛の治療を行う医師が増えてレベルアップすれば、患者さんにも喜んでいただけるのではないか。そんな一心で、依頼には時間の許す限りお引き受けしています。

お忙しくて、プライベートの時間がないのではないですか。

以前は1人で診察していたのが、息子と妻の姪が午前中の外来を担当してくれるようになり、だいぶ楽になりました。趣味は結構、多いんですよ。まずは、音楽。自宅のシアタールームで存分にクラシックを聴くのが楽しみです。学生時代にブラスバンドに所属し、かつて友人とアンサンブルをするなど楽器演奏も好きで、ドラムやギター、フルートなどを演奏できます。パソコンのプログラミングもよくやります。マザーボードやCPUなどのパーツを買ってきて自作のパソコンを作っていたこともあります。アウトドアの趣味としては車の運転が好きで、時間があるときはドライブがてらゴルフを楽しみます。

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

立岡良久院長 立岡神経内科6

頭痛がつらくて仕事や家事ができない場合は、我慢せずに受診してください。「片頭痛と診断されてもきちんと通院しているのは10%に満たない」という調査結果がありますが、適切な治療が行われずに足が遠のいてしまうことも原因だと思うので、頭痛を専門に診ている医師を選んでいただきたいです。また、脳卒中や認知症対策として、生活習慣病の予防を意識してください。高血圧だけでなく、糖尿病や脂質異常症も動脈硬化による脳卒中リスクを高めます。まずは、定期的な健康診断を受けることが第一。実際、脳梗塞患者さんには健診を受けていなかったり、健診を受けても結果をきちんと確認せず、問題を把握していなかった方もいます。定期的に健診を受けて、結果の数値や説明はきちんと確認し、必要な場合は検査や治療をきちんと受けることを心がけてください。