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適切な知識を得ることが大切
小児のアレルギー治療

にわ小児科

(泉佐野市/日根野駅)

最終更新日:2023/10/25

にわ小児科 適切な知識を得ることが大切 小児のアレルギー治療 にわ小児科 適切な知識を得ることが大切 小児のアレルギー治療
  • 保険診療

今や子どもの10人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われるほど、アレルギー疾患は身近な病気となっている。とはいえ、アレルギー治療に関する適切な情報はまだ十分には普及しておらず、「テレビやインターネットの情報を見て逆効果となるケアをしてしまい、症状を悪化させている患者さんもお見受けします」と、「にわ小児科」の山内淳院長は警鐘を鳴らす。2023年9月に同院を継承した山内院長は、院内に新たに「アレルギー指導室」を設けるなど、自宅での適切なケアや食事の指導に力を入れている。日本アレルギー学会アレルギー専門医である先生に、症状の特徴や治療法について聞いた。

(取材日2023年9月30日)

先進の治療法を取り入れ早期の改善をめざす

Q子どものアレルギー疾患にはどのようなものがありますか?
A
にわ小児科 穏やかな口調で丁寧に説明してくれる山内院長

▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる山内院長

基本となるのは、呼吸器疾患である気管支喘息、消化管の疾患である食物アレルギー、皮膚疾患であるアトピー性皮膚炎の3つです。アレルギーを持っているのに見過ごされているケースも多く、例えば咳が出ているけれどゼーゼーという喘息特有の音がしていないため気づかれにくい「隠れ喘息」といった状態もあります。皮膚に異常が出ているのに気づかれていないケースも見受けられます。逆に、じんましんが出るとすぐに食物アレルギーを疑って食べさせるのを控えたりしているのも見ますが、むやみに食事を制限することはお勧めできません。いずれにしても専門の医師でなければ見極めが難しいので、気になる症状があったら受診していただきたいです。

Q食物アレルギーはどんな病気で、どんな症状が起こるのですか?
A
にわ小児科 自宅での適切なケアや食事の指導に力を入れている

▲自宅での適切なケアや食事の指導に力を入れている

ある特定の食べ物を食べたり触れたりした後に、じんましんや下痢、咳などのアレルギー反応が起こる病気です。もっとも、1回食べて症状が出たからといって、アレルギーだと決めつけるのは禁物です。食物アレルギーには再現性があるので、2回目に食べたときに症状が出なければアレルギーでない可能性が高いです。そもそも乳児期のじんましんの7〜8割は原因不明と言われているので、皮膚症状をすべて食物アレルギーにつなげないように、気をつけなければいけません。

Q食物アレルギーを発症しやすい年齢はありますか?
A
にわ小児科 お子さんが楽しんでトライできる方法のアドバイスを実施

▲お子さんが楽しんでトライできる方法のアドバイスを実施

発症は年齢問わずいつでも起こり得ますが、年齢によって注意すべき食べ物は異なります。乳幼児期に気をつけたいのは卵、小麦、牛乳です。2歳を過ぎるとナッツ、もう少し成長すると魚によるアレルギーにも注意が必要です。診断は、実はナッツ、魚、果物などに関しては採血だけでは難しいです。皮膚にアトピー性皮膚炎などの肌荒れが出ていると、どれを食べても血液検査の数値が上がってしまう可能性があるため、検査前にまず皮膚をきれいにすることも大切です。当院の場合は、疑われる食品を1回から複数回に分けて摂取し、症状の有無を確認する食物経口負荷試験を行い、原因食物の確定と安全に摂取できる量の見極めを行います。

Q治療はどのように進めていくのですか?
A
にわ小児科 食物アレルギーについてイラストつきでわかりやすく解説

▲食物アレルギーについてイラストつきでわかりやすく解説

以前は「原因食物を一切食べない」という対処法がされていた時期もありますが、最近は食物経口負荷試験で症状の出る最小の量を確認し、それ以下の量を食べ続ける方法が主流となってきています。お子さんにとっても、食べられるものが広がっていくほうが、その先の将来を楽しく健康に過ごすことができるというメリットがあります。当院では、より暮らしに即した食べ方のアドバイスを心がけています。例えば卵が駄目でも卵黄が食べられる場合は、ドーナツが食べられますから、「ゆで卵を少量、週に3回」というよりも「週に3回ドーナツを食べてみましょう」と、お子さんが楽しんでトライできる方法をアドバイスしています。

Qアレルギーを予防するために自宅でできることはありますか?
A
にわ小児科 気になる症状があったら早めに受診することをお勧め

▲気になる症状があったら早めに受診することをお勧め

皮膚が荒れているとアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどが起きやすくなりますから、まずはスキンケアをして皮膚をきれいにしておくことですね。それから一度に複数の食品を食べさせると、アレルギーが出たときにどれが原因かわかりにくいので、卵、小麦、牛乳は1種類ずつ食べさせて様子を見てください。共働きなどで忙しいご家庭は、手作りにこだわらずに市販の離乳食で構いません。あまり気にし過ぎるとお子さんの成長に必要な栄養が取れなくなってしまいますから、医師のアドバイスを受けた上で怖がらずに食べさせることも大事です。すると、お子さんも将来は原材料を気にせずに食事を楽しめるようになると思います。

ドクターからのメッセージ

山内 淳院長

アレルギーはどんな人もかかり得る身近な病気です。ですが、適切な治療法や情報を得るのは意外に難しく、悩んでいらっしゃる親御さんもたくさんいます。特に隠れ喘息の人や、食物アレルギーに関する誤解を持っている人はよくお見受けするので、信頼できる医師を見つけて相談してください。当院では、実生活に即したアレルギー疾患との向き合い方のノウハウを蓄積してきました。将来、お子さんが病院に頼らなくても自立した暮らしを送っていけるように、早めの相談・治療を心がけてください。

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