藤城 康二 院長、初鹿 香織 副院長の独自取材記事
下北沢・藤城矯正歯科
(世田谷区/下北沢駅)
最終更新日:2025/07/07

小田急線と京王井の頭線が乗り入れ、常に活気ある表情を見せる街・下北沢。下北沢駅西口から徒歩3分の通いやすい立地にある「下北沢・藤城矯正歯科」は、開業から35年以上地域に根差して診療してきた矯正専門の歯科医院だ。院長を務めるのは、40年以上のキャリアを持つ矯正歯科のスペシャリスト・藤城康二先生。そんな藤城院長とタッグを組んでいるのが、手先の器用さと矯正治療に対する情熱で多くの症例を経験してきた初鹿香織副院長だ。互いを信頼し合っているからこそ可能となる患者ファーストの矯正治療。確かな信頼関係に基づく質の高い診療に努めている2人に、矯正治療への思いと取り組み方、患者への思いについてじっくり話を聞いた。
(取材日2025年4月2日)
結果に責任を持つことをモットーに、患者主体の診療を
長く信頼を受け続けていらっしゃるそうですね。

【藤城院長】歯学部卒業後、さらに矯正治療を極めたいと思い大学院で研究を続けた後に、最終的に医局長まで務めてから下北沢に開業したのが1989年。当初は矯正専門の歯科医院はまだまだ少なく、周辺の小田急線沿いでは当院を含めて数軒ほどでした。35年以上診療を続け、現在は世田谷区在住の方、小田急線、京王井の頭線沿線はもちろん、北海道や鳥取など、遠方から通ってくださる方もいらっしゃいます。10年ほど前から初鹿先生も加わり、当院で長年築きあげてきた診療をしっかりと次世代へつなげる体制が整いつつあり、頼もしく感じています。
クリニックの特徴を教えてください。
【藤城院長】患者さんにとって一番良いことは結果を出すことですから、常に結果に責任を持つことを重視しています。表側矯正だけで3種類、裏側矯正は2種類、マウスピース型装置を用いた矯正も2種類と、多様な矯正法をご用意しているのもそのためです。見た目へのこだわりはもちろん、痛みの感じ方や不快に思うこと、矯正治療にかけられる費用や期間など、患者さんが望まれる矯正治療は価値観によって異なります。多くの選択肢を用意し、それぞれのメリット・デメリットを丁寧に伝えながらお選びいただくことで、ご希望にできるだけ沿う矯正治療をご提案するようにしています。
【初鹿副院長】私が試したいと思った新しい矯正法などを採用していただくことも多く、アイデアを柔軟に受け入れてくださいます。直近では、治療の期間短縮をめざせるシステムを導入しました。
矯正治療の期間短縮が図れれば、患者さんにとってもメリットですね。

【藤城院長】すべての症例に適応があるものではありませんが、平均で2年半かかる治療を、2年弱で完了することをめざしています。装置をつけての生活は何かと制限が多く、患者さんにとってはつらいもの。少しでも負担を軽くして差し上げられればとの思いからです。
【初鹿副院長】患者さんの負担軽減につなげる狙いから、口腔内スキャナーも導入しています。デジタルによる精度の高い技工物を、スピーディーに製作できる点も魅力です。
100点満点をめざす治療で、悪くなる連鎖をストップ
どのようなご相談を多く受けていますか?

【初鹿副院長】目立たない矯正を望む方は多いですね。装置には透明なものや白いものもありますし、ワイヤーも目立たない素材のものが増えているので、矯正していても写真ではわからないほどです。マウスピース型装置を用いた矯正を望まれる方も多くいます。
【藤城院長】マウスピース型装置が登場し、矯正を手がける歯科医院が増えたことで、トラブルのご相談も増えています。「どんな症例でも抜歯なし、マウスピース型装置で対応します」などとうたう広告も見かけますが、矯正治療はそんなに単純なものではありません。歯がどのように動くかを理解し、症例に合わせて適切な方法を選択する必要があります。経験のある歯科医師とそうでない歯科医師では、矯正治療でめざすゴールの精度も変わるでしょう。また、不適切な矯正治療で悪化した歯並びを整えることは、時に困難を伴います。後悔しない矯正方法を選んでいただきたいですね。
成人の患者さんも多いと伺いました。
【藤城院長】矯正治療といえば小児のものという従来のイメージに対し、当院では成人の患者さんが大半を占めます。「このままの歯並びで過ごす人生と、歯並びを整えて過ごす人生では、全く違う未来が待っている。」という認識から40代、50代で治療に踏み切る方が増えています。矯正治療には、機能と審美と同等に、予防という非常に大切な役割があります。歯並びや噛み合わせの悪さは自然に整うことはなく、放っておくとさらに悪化してしまいます。マイナスの状態を100点満点の状態に近づけて、それぞれの歯がきちんと役割を果たせるようにし、悪くなる連鎖のストップを狙うのが矯正治療の予防的役割です。当院では、噛み合わせなども考慮して100点満点をめざしながら、歯周病や親知らずの影響での後戻りのケアも矯正費用に含めています。最後まで通ってくださった患者さんの後戻りに関しては、無期限でアフターフォローをさせていただく体制です。
歯を抜かずに矯正を進める方法があるとお聞きしました。

【藤城院長】歯列の側面部分に装着し、歯をまとめて後ろへ送るための大臼歯遠心移動装置で、非抜歯での治療をめざしています。もちろん、すべての症例が適応するわけではありませんが、健康な歯を抜かずに済み、治療期間の短縮につながるように採用している方法です。
【初鹿副院長】例えば出っ歯の場合、普通は小臼歯を抜いて前歯を引っ込めることをめざします。対してこの装置では、奥歯ごと後ろへ持っていくことで歯と歯の間に隙間をつくることをめざし、非抜歯で治療を進めていくのです。装置にゴムをかけるので、患者さんの努力も必要ですが、過去に歯を抜く矯正治療をしたためもう抜く歯がないという状況で後になって不具合が出た、まだ少し気になるところがあるという場合にも対応できます。
より良い診療を未来へとつなげるため、継承も準備中
診療の際に心がけていることと、やりがいを感じる瞬間は?

【初鹿副院長】不安なことや疑問点、ご希望など気軽に相談してもらえるような雰囲気づくりを心がけています。成人矯正はだいたい2~3年かかりますが、矯正前後の写真を比べると、何年か年齢を重ねているはずの治療後のほうが若く見えることもあるかもしれません。笑顔のつくり方が変わり、口角を上げて笑っている姿を見た時はうれしくなります。
【藤城院長】矯正治療には必ずプラス面とマイナス面があり、事前にすべての要素を提示しご説明しています。患者さんと歯科医師の間で認識のずれが生じないよう、初めからしっかりコミュニケーションを取ることを大切にしています。矯正治療は、患者さんの見た目や健康、機能回復を期待できますし、アーティスティックな感じにも仕事として面白さを感じます。何より治療の前後で、表情が明確に変わる患者さんもたくさんいます。そのような変化を見るたびに、この仕事をしていて良かったなと思えますね。
将来的に、初鹿先生がクリニックを担われるのでしょうか?
【藤城院長】継承に向けて準備を進めています。現在も、処置の多くは初鹿先生に任せています。手先が器用で、丁寧かつ素早い処置を得意とする先生は、仕事に対する精度がとても高く、何事にも積極的。患者さんのメリットを最優先にひと手間を惜しまず、常に情熱を持って診療にあたっているのが伝わります。自律的に研鑽に励む頼もしいスタッフもそろっており、プライベートでも楽しい時間を共有するなど、良い雰囲気です。長年育んできた当院の診療を、良いかたちで未来へとつなげられる環境であることをうれしく思います。
【初鹿副院長】本来歯科医師向けの講習会にも参加するなど、勉強熱心なメンバーです。歯茎マッサージや口腔筋機能療法など、お口のためにできることを模索し、患者さんに還元してくれています。一歩足を踏み入れた瞬間から治療への緊張がほぐされるような温かい雰囲気も、当院の魅力と感じています。
読者にメッセージをお願いします。

【初鹿副院長】初回相談は無料で受けつけています。お気軽にご来院いただければ幸いです。
【藤城院長】矯正治療で結果を出すためには、患者さん自身の努力も必要です。丁寧なコミュニケーションにより、そうした部分も含めてより良い方向へと導くのが、われわれプロフェッショナルの役割だと感じています。矯正治療は審美、機能、予防の3つの側面からより良い口内環境を手に入れることがめざせる重要な治療です。ぜひ前向きにご検討ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは検査料/2万2000円
診断料/1万9800円
ブラケットを使った矯正(全顎)/82万5000円~
裏側矯正(全顎)/154万円~
マウスピース型装置を用いた矯正/33万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。