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埴 英郎 院長の独自取材記事

愛生歯科

(世田谷区/下北沢駅)

最終更新日:2026/02/03

埴英郎院長 愛生歯科 main

京王井の頭線と小田急線が交差する下北沢駅南西口から徒歩10分。「愛生歯科」は1959年に開業して以来60年以上、地域に根づいて診療を続けてきた。1995年、初代院長の息子であり大学では研究者として働いていた埴英郎(はに・ひでお)先生が同院を継承。以来、研究者時代の経験を診療に生かし、金属アレルギーに苦しむ患者の診療に取り組んできた。新しい機材や研究を積極的に導入する研究者気質。誠実さと責任感が、穏やかな語り口ににじむ。そんな埴院長に、クリニックの診療内容や、歯科材料が影響する金属アレルギーとそれに対する取り組み、診療方針について話を聞いた。

(取材日2025年12月5日)

誰に見られても恥ずかしくない、妥協のない治療を追究

診療方針を教えてください。

埴英郎院長 愛生歯科1

歯科治療は一回で終わるものではなく、手入れを重ねながら生涯を通じて行うものと考えています。歯は一度削ったら元には戻りませんし、削った分だけ脆くなってしまいます。繰り返し治療が行えるように、必要以上に削ったり抜いたりせず、最小限の侵襲で治療しています。特に神経のある所は空洞になっているので、外側を削ると歯質が薄くなり、強度が落ちるため削らないほうが良いですね。神経に近くなると、後々神経が死んでしまうこともありますから、壁は厚く残っているのが望ましいのです。だからといって、虫歯を残した状態で治療を終了してかぶせ物を固定したら、今度は中から進行してしまいます。そのような治療では、最初は神経が生きていても、後で必ず症状が出てきますから、虫歯の取り残しはないようにしないといけません。できるだけ削らない治療は、このあたりの兼ね合いが難しいところです。

治療の際に工夫していることがあれば教えてください。

「ここだけを治したい」という方もいれば「全体を良くしたい」という方もいて、患者さんによってニーズはさまざまです。当院では、過剰な治療や無理強いはせず、患者さん一人ひとりのご希望に合った治療を行うことを大切にしています。そのためにも患者さんには、今行っている治療やこれから行うことを逐一説明しながら治療を進めています。その際、口腔内カメラで撮影したお口の中をお見せしながら話し、治療前後の写真も見比べていただくようにしています。口腔内カメラでは奥歯まではっきりと映すことができます。最近は患者さんの意識が高いようで、定期的なメンテナンスを希望される患者さんも増えてきました。昔は虫歯がひどくなってから駆け込んでくる患者さんが多かったのですが、今は少なくなりましたね。

日頃から心がけていることはありますか?

埴英郎院長 愛生歯科2

歯科治療というのは痕跡が残る治療ですので、どういう治療をされてきたのか、治療された歯が何年かたつとどうなるのかが、後から診た歯科医療者にはっきりとわかります。良い治療をしていれば長く持ちやすく、虫歯がひどかったら長く持たないなど、患者さんの経過を目の当たりにすることになります。自分のした治療が10年後、20年後はどうなっていくかの予想もできますので、しっかりと長く持つ治療をしないといけない、とわかるのです。後になっても、どこの歯科医師に見られても、恥ずかしくない治療をしようと心がけています。

歯科材料による金属アレルギーに早くから着目

先生のご専門や得意とする治療について教えてください。

埴英郎院長 愛生歯科3

私は、歯を失ったときに機能の改善や見た目の修復をめざす補綴を専門としています。補綴治療とは、かぶせ物や、取り外し可能な義歯や固定性のブリッジなどによる治療のことをいいますが、中でも入れ歯は違和感で苦労する方も多いので、患者さんに快適な噛み心地を提供するため、力を入れて取り組んでいます。特に、セラミックを使った補綴治療には長年の経験があり、得意としています。地域には高齢の方も多く、年齢を重ねて義歯が合わなくなる患者さんもいます。当院で作り直し、再び噛めるようになったら、私もうれしく思います。

クリニックの特徴を教えてください。

当院では歯科材料による金属アレルギーの対応を行っています。パッチテストで金属アレルギー反応のあった患者さんのかぶせ物や詰め物に使われている金属をわずかに削って成分を分析し、どんな金属が使われているか調べます。それにより、アレルゲンとなる金属元素を調べ、アレルゲンの含まれている部位を特定します。基本的に歯科材料は安全性に配慮されていますが、お口の中の過酷な環境ではどんな金属も少しずつ溶け出します。それが金属イオンとなって体内のタンパク質と結合することでアレルゲンとなります。特にアレルギーを起こしやすいのはニッケル・コバルト・水銀などで、起こしにくいといわれているチタン・金なども、まれに陽性を示すこともあります。最近では、保険治療の範囲内で使用できるメタルフリーの素材もあるので、今まで金属のかぶせ物や詰め物をしていた方も気軽に交換を検討いただけたらと思います。

歯科材料による金属アレルギーに早い時期から着目されていたそうですね。

埴英郎院長 愛生歯科4

大学に勤務していた頃、歯科で使用する金属の腐食について研究していました。保険診療で新たに導入が決まった金属の安全性に疑問の声が上がり、その安全性の検証に取り組んでいたのです。当時、知人の皮膚科医から「アレルギー症状のある患者さんが歯に金属をつけていたので、金属の成分を調べてもらえないか」と相談を持ちかけられました。分析してみると、パッチテストで陽性反応を起こした成分が含まれていました。ここから歯科の金属アレルギー研究が始まり、皮膚科と連携して、当院で分析と金属アレルギーに配慮した補綴治療を始めることになりました。さらにその後、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)にアレルギーを専門に扱う外来ができ、そちらでも診療することになったという経緯です。

信頼を裏切らず、時代を越えて長持ちする治療を

歴史あるクリニックですが、改めて開業の経緯を教えてください。

埴英郎院長 愛生歯科5

私の母が当院を開業したのは1959年、私が引き継いだのは1995年です。1959年は私が生まれた年なんですが、私が産まれる半年ほど前に開業したと聞いていますので、私はクリニックと一緒に育ってきたともいえますね。以来ずっとこの場所ですが、建物は1970年くらいに建て替えました。父は大学で研究していた歯科医師で、父も定年退職後はここで診療をしていました。両親ともに歯科医師でしたから、私も物心ついた時から自然とこの仕事を志すことになりました。子どもの頃から診療室に出入りしていて、治療器具を眺めるのが大好きでしたし、手先を使う細かい作業も好きだったので、歯科医師の仕事を志して良かったと思っています。

患者さんはどのような方が多いですか?

地域の患者さんが中心で、虫歯や歯周病など一般的な歯科診療を希望される方が多いです。昔からかかりつけにしてくださっている患者さんがほとんどですが、セカンドオピニオンや治療のご相談も歓迎しています。また、神奈川県の介護施設で月2回、訪問診療も行っています。高齢の方やそのご家族には、ぜひ歯の健康を気にかけていただきたいですね。例えば、部分入れ歯の患者さんの場合、年齢とともに入れ歯のバネをかけている歯が痩せて、入れ歯と歯の間に隙間が開いてしまう方もおられます。高齢になると放置してしまいがちですが、ご家族から見て長年同じ入れ歯を使っていると感じたら、当院にご相談ください。

今後の展望をお聞かせください。

埴英郎院長 愛生歯科6

当院には両親の代からかかりつけ医として来てくださる患者さんもたくさんいます。一度入れたクラウンやインレーを十数年も使い続ける、そう考えると、長く持つような治療をすることの大切さを実感しますね。地域の皆さんの信頼を裏切るような治療をしてはならないですし、絶対に手抜きはできません。私の長男も歯科医師になり、大学で研究者として働きながら、土曜日の午前は当院での診療を手伝ってくれています。私も両親と同じように長持ちする治療を行い、将来的には長男へバトンを渡せたらと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミック治療/5万5000円~

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