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渋谷裕子 院長の独自取材記事

しぶや眼科クリニック

(さいたま市浦和区/与野駅)

最終更新日:2019/08/28

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与野駅より徒歩2分の場所に位置する「しぶや眼科クリニック」に、プライベートでは3人のお子さんの母親でもある渋谷裕子先生を訪ねた。研修医時代に、複数の科を回りながら培った知識と経験を生かし、わかりやすい言葉を使った説明を心がけながら、日々の診療にあたっている。また、小児病院での勤務や自身の子育て経験をベースとした小児診療にも力を入れ、地域の子どもたちの目の健康を守っている。日々の診療に加え、育児、趣味、仕事をバランスよくこなす渋谷先生に、「疲れない目」にこだわる思いや、子どもの将来を第一に考えて治療を受けてほしいと願う心の内を伺った。
(取材日2015年6月4日)

いろいろな科で学んだ経験によって開けた眼科医の道

なぜ、医師をめざされたのですか?

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子どもの頃は、医師になりたいとはまったく思っていませんでした。商社マンだった父の赴任で6歳まで海外で暮らしていて英語での会話ができたので、通訳がいいかなと考えたこともありました。中学生くらいになって世の中が見えてくると、「経済的に自立したい」とか「一生働きたい」といった気持ちが芽生えてきました。そうこうするうちに、進路を考える時期を迎えたのですが、会社に就職することはあまり意味がないと父に言われまして。当時は、まだ男女雇用機会均等法も浸透しておらず、例えば東大に入って就職しても、女性はそれほど重要な仕事を任せてもらえないような時代でした。成績がいいのだから医師や弁護士になるほうがいいと言われて納得し、医師をめざすことに決めました。また将来、出産や育児をしながら働くには、何か資格があったほうがいいだろうという思いも、医師への道を後押ししてくれました。

眼科医を選んだ理由はどんなことだったのでしょうか?

横浜市立大学の医学部に入学したのですが、当時は特定の科に興味を持つことはありませんでした。卒業後、研修医としていろいろな科を回りながら学び、経験していく中で、眼科に進むことを決めました。理由は、治る病気や治療の展開が早い病気が多いことに魅力を感じたからです。例えば皮膚科や内科などは慢性的なものも多く、ずっと付き合っていく病気や、治療に時間がかかる病気が多々あります。眼科にももちろん、緑内障のように長く付き合う病気もあるのですが、ものもらいや白内障など、はっきりした診断がつく病気や手術によって治っていく病気も多く、私の性に合っていると思ったのです。また、他の多くの科ほどは忙しくないので、家事や育児をしながらでも比較的続けやすそうなことも決め手になりました。

眼科以外にも、いろいろな科を経験されたのですね。

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研修医時代は、眼科の他に、麻酔科、皮膚科、放射線科、外科、そして救命救急にも勤務しました。その頃の経験は、現在の眼科診療でも役立っています。診療中に倒れてしまった患者さんがいたときに、救急車が到着するまでの間に脈を測ったり、全身状態を診るなどして落ち着いて対処できますし、目の周りの症状ということで、本来は皮膚のトラブルで来院した患者さんに、眼科であっても、ある程度のことをお答えできたり、薬を処方したりすることもできます。今でこそ、研修医が複数の科に勤務するのは普通になっていますが、当時は、多くの大学では、専門の科を決めて勤務するのが普通でした。いろいろな科を経験できたことは、私の財産になっています。

得意な診療で、地域住民の期待に応える

どのような治療を得意とされているのですか?

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神奈川県立子供医療センターに勤務した経験があり、小児を得意としているのですが、クチコミやHPの情報から、弱視や近視の治療のために来院されるお子さんが多いです。眼鏡をかけるのも1つなのですが、最近は、近視の進行を遅らせる効果があると言われるオルソケラトロジーなどを使うケースも増えています。オルソケラトロジーは、夜の間にコンタクトレンズを入れることで、昼間は裸眼で過ごせるというもので、眼鏡の破損が心配な球技、動きが激しいダンス、水泳などをしている場合や、日中は裸眼で過ごさせてあげたいと願う親御さんの意向で選択されています。手術を必要としないことや、夜間の使用で親御さんが出し入れできることもあり、希望者が増えているのです。通常のコンタクトレンズは早くても小学5年生くらいからになりますが、オルソケラトロジーは1年生くらいから装着することができます。

大人の治療では、どんなことに力を入れているのでしょうか?

緑内障のOCTを用いた検査や治療、そのほか白内障、涙道管閉塞症、眼精疲労、眼瞼下垂などですね。眼精疲労はパソコンやスマートフォンの普及に伴い、患者さんも増えています。現在は坪井式メソッドを導入し、広島で研修を行ったスタッフによる洗眼、ホットパック、ツボ押しなどのマッサージ、アイスパックを行い、目の疲労や、そこから起こる肩凝りなどの辛い症状を軽減する治療も行っています。また、瞼が下がってしまう眼瞼下垂は、年齢とともに出やすくなりますが、ハードコンタクトレンズを外す行為も原因になっていると考えられていて、若い方にも増えています。見えづらい状況で見ようとすることで疲れ目や肩凝りを招くケースも多く、眼瞼下垂の方にも眼精疲労の治療は喜ばれています。手術は、形成外科の先生をお呼びして行っているのですが、まぶたを上げることで視野が広がり、疲れ目の改善につながります。

他にも疲れ目の原因になることはありますか?

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最近は「美魔女」などという言葉に象徴されるように、外見の若い方が増えていますが、老眼は40歳から少しずつ始まっています。老眼年齢が40歳なので、人生の半分は老眼と付き合わなくてはならないわけです。眼鏡をかけないと、目の筋肉を使って頑張って見ている状態なので、疲れてしまうんですね。老眼鏡をかけずに過ごすことが、疲労やドライアイの原因になることもあるのです。私もとっくに老眼年齢なので、あまり遠くが見えなくてもいいように、眼鏡の度もすごく弱くしていますし、眼科の処置などが必要な場合や手元を見るときは眼鏡を外すなど、日頃からいろいろと工夫をしています。

仕事・家族・趣味。理想的なワークライフバランスで充実の日々

プライベートでは双子のお母さんなのですよね。

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中学3年生の双子と小学2年生の3人の子どもの母親です。夫の赴任で愛知にいた時、双子を出産しました。その後、さいたまで開業し、しばらくは仕事を休むということは考えられなかったのですが、何年かして軌道にのってきた頃、もう一人、と思えるようになりました。下の子の出産に際して代診の先生を雇ったのですが、そのまま代診をお願いし、空いた時間でテニスを再開することにしました。それ以来、スクールへ行ったり、仲間と一緒に練習や試合に出場したりしています。旅行に行ったときに家族で楽しんだり、私が勧めたりしたこともあって、いま双子の子どもたちもそれぞれ別の学校でテニスをしているんです。私はとにかくテニスが楽しいので、この先、年をとってもずっとやっていきたいです。ゴルフも時々楽しんでいて、時間があればもう少しやりたいですね。

最後に、読者や地域の方々に伝えたいメッセージはありますか?

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目の老化である老眼に、しっかりと向き合っていただきたいですね。目を疲れさせないほうが、眉間にしわが寄ることも少なく、美容にもいいと思います。老眼鏡をネガティブに捉えず、適切に使用したり、コンタクトの度を下げたりするなどの工夫で、快適で疲れ知らずに暮らしていただきたいです。遠くをはっきり見たい人ほど疲れやすいので、疲れないためには見えなくてもOKと割り切るか、どうしても遠くが見たいのなら、近くを見るための老眼鏡をコンタクトの上から使うのもお勧めです。ふだんの診療ではなかなかお伝えできないのですが、ぜひ老眼を受け入れ、上手に対処することで、健康や若さを保っていただければと思います。それから、「子どもに眼鏡をかけさせるのがかわいそう」「注射を痛がるからかわいそう」「怖がっているのに押さえたらかわいそう」と、処置をためらう親御さんがいらっしゃいます。以前、目が腫れているお子さんが来院し、検査をした結果、もしやと思い大きな病院に紹介しました。その後、網膜芽細胞腫というがんで亡くなったことをご家族が報告にきてくださり、予想が的中していたことがわかりました。そういうこともあり得るのです。私たちは、いつも患者さんの将来を見て全力で治療にあたっています。例えどんなに子どもが泣き叫んでいても、その先に待っているお子さんの将来を思って治療を受けていただけることを心から願っています。

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