岡田 高明 院長、岡田 卓美 副院長の独自取材記事
おかだ歯科・矯正歯科
(寝屋川市/寝屋川市駅)
最終更新日:2025/07/09

寝屋川市仁和寺本町の住宅街にある「おかだ歯科・矯正歯科」は、地域に根差して30年にわたり親しまれてきた歯科医院だ。院長の岡田高明先生は高齢者の義歯治療を得意とし、副院長の岡田卓美先生は矯正治療のエキスパート。夫婦それぞれの専門性を生かし、子どもから高齢者まで幅広い世代の歯科治療に対応している。そんな同院では開業当初から予防と早期治療の重要性を伝えてきたこともあり、定年退職後も定期的に来院している患者も多いという。歯科医療は「食べる喜び」や「生きる力」を支える生活医療と捉え、地域の暮らしに寄り添う診療を続けている高明院長と卓美副院長。2人の気さくで親しみやすい人柄、経験に基づく技術は安心と信頼を集め、親子3代にわたって通う患者も多い。長年貢献する地域医療への姿勢について、詳しく聞いた。
(取材日2025年5月16日)
地域の患者とのつながりを宝として
クリニックの特徴や、この地を選ばれた理由を教えてください。

【高明院長】当院はひと言で言うと、“町の歯医者さん”ですね。気になることがあれば気軽に立ち寄れる地域密着型の歯科医院で、中には「歯医者さんに相談することではないかもしれないけど」と言って、健康の悩みをお話しされる方もおられます。都会のオフィス街にあるクリニックのような華やかさはありませんが、アットホームで温かみのあるクリニックです。
【卓美副院長】私が寝屋川市の出身なんです。土地勘があるので動きやすいですし、地域の方の雰囲気もよく知っています。また夫婦で一緒に診療してきたからこそ、お互い意見を言い合ったり、助け合ったりしながら一緒に技術を高め合えたと思いますし、家事・育児との両立ができたと思います。
どのような患者さんが来られますか?
【高明院長】当院は長くかかりつけにされている方が多く、ご高齢の方を中心に、近隣にお住まいの若いご夫婦やお子さんなどが来院されています。おかげさまで、今年で開業30周年を迎えました。振り返れば、あっという間の時間でしたね。当初40代、50代の現役世代の時から来られている方は、今では70代、80代に。小学生だったお子さんは成人して、立派な社会人になっています。仕事で関西を離れても帰省の度に来院してくれる人や、小学生だった子が結婚してお母さんになり、お子さんを連れて来ることもあります。おばあちゃんとお孫さんのように、3世代で通うご家族も。また、当院には長年にわたり支えてくれているスタッフが在籍しています。昔から顔なじみのスタッフがいることも、安心して通ってもらえる理由の一つだと思います。地元の皆さまに信頼していただけるのは、たいへんうれしいことですね。
治療方針や特色について伺えますか?

【高明院長】矯正治療のような自由診療を除き、当院では基本的に保険診療内でより良い治療をめざす方針を取っています。治療する歯の場所にもよりますが、最近は保険診療内で白い詰め物やかぶせ物の治療ができるようになりました。銀歯よりは多少費用はかかりますが、それでも目立たない詰め物にできるとあって、特に女性から希望されることが多いですね。治療の選択肢として自費診療も一通り説明しますが、その人のニーズに合うようなら選んでいただければいいので、無理して選ぶ必要はないとお話しします。また、痛みの少ない治療を求める方のために、レーザー治療も導入しています。術後の痛みが少ないことに加え、出血がほとんどなく傷痕も残りにくいため、患者さんにとって負担の少ない治療法の一つとして活用しています。
高齢者診療、小児矯正を柱に幅広い年代に寄り添う
院長は、義歯治療の専門性を生かした高齢者診療に加えて、訪問診療にも力を入れられていますね。

【高明院長】はい。高齢の患者さんの診療では、単に悪い歯を治すだけでなく、その方の生活の質をどう向上させられるかに重きを置いています。口腔内を清潔に保つことは誤嚥性肺炎の予防につながりますし、きちんと噛めるようになることで、食欲の回復や体調の改善も図れるのではないでしょうか。そして、気持ちも前向きになったらうれしいですよね。そうした好循環を生むために、最近では歯茎への負担が少なく、装着時の痛みが少ないシリコーン素材の義歯も取り入れています。また、無理のない治療の進め方を心がけ、持病や全身状態への考慮も忘れません。訪問歯科診療では、通院が難しい方のご自宅まで歯科医師と歯科衛生士、スタッフの3人体制で訪問し、入れ歯の調整や虫歯治療、口腔ケア、リハビリテーションなどを行います。往診用のポータブル機器の性能も向上し、外来とほぼ同様の処置が可能になりました。
副院長が担当されている小児歯科と矯正についてお聞かせください。
【卓美副院長】小児歯科では、虫歯予防などの基本的なケアはもちろん、3歳まではお母さんと一緒に診療を行い、その後は少しずつ1人で治療に臨めるよう丁寧にトレーニングを重ねています。矯正治療について、私は大阪大学歯学部歯科矯正科で専門的に学びました。現在、他院にも出向しています。長年の経験で培った知識を生かして、お子さんから大人の方まで幅広く対応しています。特に成長期のお子さんには、顎の発育を生かして骨のバランスを整える方法を大切にしています。虫歯予防と矯正治療を並行して行える点も、ご家族の方に喜んでいただけていると感じます。
小児の矯正を始めるタイミングは、いつからが好ましいのでしょうか。

【卓美副院長】矯正治療のスタートとして適しているのは、上下の前歯4本が永久歯に生え替わる小学校低学年、だいたい6〜8歳頃が一つの目安です。ただし、個人差がありますので、気になることがあれば、もっと早い段階でご相談いただくのが理想です。特に受け口の場合は、できるだけ早期に一度見せていただきたいと思っています。というのも、受け口には遺伝的な要因が関わっていることも多く、早い段階で治療方針を立てることが重要だからです。必ずしもすぐに矯正を始める必要はありませんが、成長の予測や生活習慣の確認を含めて早めのご相談をお勧めしています。
一人ひとりの毎日を支える生活医療の視点を大切に
近年、保険導入された「口腔機能低下症」や「口腔機能発達不全症」も、長年取り組まれているそうですね。

【高明院長】はい。当院でも以前から積極的に取り組んできました。誤嚥性肺炎などのリスクがある高齢者の「口腔機能低下症」では、噛む力や飲み込む力、舌や唇の動きが衰えることで食事や会話に支障が出ることがありますが、リハビリテーション、口やその周りの筋肉のトレーニングで改善が見込めます。また、子どもの場合も「口がぽかんと開いている」「噛めない」「発音がはっきりしない」などの「口腔機能発達不全症」が見られることが増えており、MFT(口腔筋機能療法)などを通じて早期からの対応を行っています。保険診療として評価されるようになったことで、より多くの方に必要なケアを届けられるようになりました。気になる症状があれば、お早めにご相談ください。
患者さんがより通院しやすくなるよう、新しいシステムの導入を予定されているとか。
【高明院長】はい、患者さんにとってより通いやすく、便利に感じていただける環境を整えるために、SNSでの予約システムを導入しました。新型コロナウイルス感染症の流行時にキャッシュレス決済が浸透していく様子などを見て、時代に即した対応の必要性を感じたことがきっかけです。現在はドクターズ・ファイルさんのサポートのもとでSNS予約の運用を開始しており、院内でもスタッフが対応できる体制が整っています。今後は、ホームページやSNSでも情報を発信していきたいと考えています。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

【卓美副院長】地域の皆さまに支えられ、ここまで診療を続けてまいりました。これからも信頼に応える診療を心がけ、皆さまが美しい歯と笑顔で過ごせるよう努めてまいります。
【高明院長】口を診て、体全体を診る。私は、歯科医療は生きる力を支える生活医療だと考えています。地域における医科歯科連携の取り組みが進む中で、子どもの矯正治療や高齢者の訪問治療を通じて、皆さまの毎日の生活をサポートする歯科診療をめざしています。ずっと食べられる口を維持できるよう、ともに管理していきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/44万円~
成人矯正/77万円~
生体シリコーンを用いた義歯/14万8000円~
かぶせ物/3万8500円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。