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松前 裕己 院長の独自取材記事

松前内科医院

(一宮市/名鉄一宮駅)

最終更新日:2020/04/01

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一宮駅から車で約15分の場所にある「松前内科医院」は、医療と介護の融合に尽力する、医療法人愛礼会の内科クリニックだ。標榜科目は内科、糖尿病内科、小児科、リハビリテーション科と幅広く、特に院長の松前裕己先生が得意とする糖尿病治療には多くの実績がある。また介護施設や在宅医療などのサービスも展開しており、地域の患者にとって頼れる存在だ。糖尿病の治療を生かしたエイジングケアにも力を入れ、患者の“健康寿命”を一層支えるため、2017年5月にはクリニックを新規リニューアルした。常に一歩先を進んだ医療の提供をめざす松前院長に、医療への思いや診療スタンスについて取材した。
(取材日2017年7月4日)

健康寿命を延ばすための鍵となる糖尿病治療

患者さんの年齢層を教えてください。

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患者さんは50歳以上の中高年からご年配の方が多いですね。小児科やリハビリテーション科も標榜していますが、基本的には内科一般と、糖尿病治療の患者さんが多いです。季節によって変動はありますが、定期的に通われている患者さんが8~9割くらいですね。最近はリハビリ施設を新設したこともあって、新たにリハビリを求める患者さんが増えてはいますが、長く診ている方がほとんどなので、地域のかかりつけ医という意識を持ち、診療を行っています。

なぜ糖尿病をご専門とされたのでしょうか?

糖尿病には学生の頃から興味がありました。糖尿病は一つの臓器にとどまらず、体の全身に関係する病気です。糖尿病の人が、がんなど他のさまざまな病気にかかっている場合は、その全部の病気に関わって治療をしますし、循環器や消化器など、その分野の医師とも関わることがあります。臓器に限定せずに全身を診ていけるということは、その人の寿命にも関わることができるということ。人が元気でずっと長生きできるかどうかに力を尽くせるということは、開業医をするにあたってもやりがいを感じられると思いました。

2017年5月には、クリニックを新規リニューアルされたそうですね。

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以前より、取り組みたいと考えてきたことをすべて実現するため、環境を一新したいと考えていましたので、今回のリニューアルで一つの形を作ることができたと思います。特に思い入れがあるのは、管理栄養士監修によるメニューを楽しめる食堂「カフェカメリア」の新設と、美容に関する診療環境の充実、そしてリハビリ施設の併設です。これらは当院の根底にある“糖尿病治療のレベルアップ”という目標をめざすために、必要不可欠と考えました。糖尿病治療をレベルアップさせることは、糖尿病患者さんだけでなく、現在は主だった病気を抱えていない人の健康を支えるためにもとても有効です。これまで当院が積み重ねてきた研鑽をさらに患者さんの健康寿命を支えるために生かすため、できることを形にしていきました。他にもCTや超音波検査機器、エックス線テレビ室といった検査設備も一新。待合室も広めにして患者さんが快適に過ごせるよう工夫しました。

医療と介護を融合させた新しい形をめざして

新設された施設について詳しく教えてください。

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食堂は糖尿病の食事療法の実践・体験の場として活用するため、糖尿病の食事療法や美容・エイジングケアに良いメニューをご提供しています。管理栄養士はメニューの反応を間近で目にすることができますし、患者さんにも食事療法はおいしく楽しめるものと知る良い機会となると思います。リハビリ施設は現在、糖尿病の運動療法や、加齢に伴う虚弱状態の予防の場として活用しています。そして今後力を入れていきたいのが、「疾患別リハビリ」です。特に糖尿病患者は、心筋梗塞などを発症することが多く、再発を防止するためには糖尿病と心臓の状態をともに診ていかないといけません。そのような総合的なケアに取り組むことで、患者さんの健康を支えていきたいと考えています。

美容の分野について具体的に教えてください。

私がエイジングケアを重要視しているのは、糖尿病の治療や食事がエイジングケアにつながるからです。すべての人の健康寿命を延ばし、見た目や行動面も含めたエイジングケアを行っていきたいと思っています。糖尿病の治療とは、合併症を抑えて健康な人と変わらない生活を送ることですが、そこに留まるだけでなく健康な人がもっと健康で、元気になれるためのクリニックをめざしていきます。実はそうした研究は糖尿病の研究から始まっていて、糖尿病の治療が、エイジングケアや介護につながり、ここから長寿の道が広がっていくと思っています。私は新しいこと好きで、何でも試してみたくなるタイプなので、新しい薬や治療法、検査の機械も取り入れています。エイジングケアに力を入れ、より良い医療につなげていきたいです。今回のリニューアルでゆとりのある空間をつくることができましたので、より多くの方に活用いただけるとうれしいです。

訪問看護ステーションなど介護関連の本部もこちらへ移転したそうですね。

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患者さんを良い状態に導くためには、医療と介護の双方を密接に連携させることが大切です。介護は患者さんだけの問題ではなく、家族の方がどういう思いであるのかもみんなで共有しながら進める必要があります。ご家族の協力をいただけるように診察の際に家族に来てもらって状態をお話ししますし、難しい場合には施設の看護師さんや訪問看護師さんを通して家族に話を伝えてもらうようにしています。また、ちょっとしたことでもスタッフが教えてくれる情報を大事にしています。施設看護師や介護スタッフには利用者さまの情報を細かく書いてもらって、それを診察の時に医師に渡すようにしています。一人ひとりについて詳しく書くのはなかなか難しいです。今回、訪問看護ステーションが院内に置いたことも、介護スタッフと、院内の診療スタッフとの距離を縮めるきっかけとなったでしょう。これによって、より良い相乗効果が出てもらえると良いと考えています。

健康な人がずっと健康で、元気でいるためのクリニック

医療法人として介護分野をどのようにしていきたいとお考えですか?

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この地域には介護に関するさまざまな悩みを抱える方々がいらっしゃいますが、それぞれの利用者の悩みに対して適切な解決策を提示できるような法人になりたいと思っています。症状の軽い人にはデイサービス、重い人には介護の幅が広い施設をと、介護の度合いに応じて法人の中で最適なサービスを提供できるようにしたいです。医療と介護は密接で切り離すことができません。しかし実際は立場の違いから介護側の気持ちと医師の気持ちは同じ方向に向かっていないことも多いです。クリニックと他の施設とでも同じ方向にならないことがあります。あくまで利用者のことを考えて同じ方向になることを願い、連携し合って良い方向に向かうようにしたいです。また今後は、いつでも介護に関する相談ができるよう、ケアマネジャーさんを常駐させ、医療・介護の総合的なケアにより注力していきたいです。

クリニックが大きく生まれ変わったことで、スタッフの皆さんにも変化はあったのでしょうか?

器は大きくなりましたが、リハビリ施設の人員が増えた以外は、スタッフの構成に大きな変化はありません。ですので、今までよりのびのびと働ける空間になったのでは、と感じています。当医院は先進の糖尿病治療ばかり追求しているわけではありません。患者さんに快適に利用してもらえる内科をめざしています。医師が増えることで患者さんの待ち時間が減ったり、スタッフも働きやすくなったりしますよね。病院は病気になって来る場所なので明るい場所ではありませんが、患者さんにとって良い場所になればと思っています。スタッフへの指導は、こういう風にするといいですよ、と気づくたびに言っています。表面通りのコミュニケーションでは患者さんの思いをくみ取れません。患者さんの隠れたニーズを引き出すようなコミュニケーションをしなさいと教えています。

今後の展望を教えてください。

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環境を作ることはできましたが、まだまだ至らない部分も多くあります。クリニックとして、取り組みたいことはもちろん、取り組むべきことを一層深めていきたいと考えています。そのためにも、今ある機能を最大限発揮できるようブラッシュアップしていきたいです。そして、スタッフにとっても楽しい職場として成長していきたいと考えています。笑顔はエイジングケアにも大切ですから。一人ひとりが喜んで働ける場として、そしてそこで患者さんを迎えられるように、成長していきたいです。

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