梶原 隆義 院長の独自取材記事
かじわら整形外科 豪徳寺・松原院
(世田谷区/山下駅)
最終更新日:2026/04/01
東急世田谷線・山下駅から徒歩5分。「かじわら整形外科 豪徳寺・松原院」は、開業以来25年以上にわたり、地域住民のさまざまな体の痛みに向き合ってきた。整形外科、リハビリテーション科、リウマチ科、内科を標榜。専門性の高いスタッフとともに患者視点から考えた丁寧な治療提供を重視している。「先端医療を地域医療に」をモットーに日々診療にあたるのが、院長を務める梶原隆義先生。2023年に父である前院長から同院を継承する前は、大学病院などで脊椎・脊髄領域の治療に多く携わってきたスペシャリストだ。「地域の皆さんのおかげで、充実した診療の日々を送らせていただいています」と穏やかな表情を見せる隆義院長に、クリニックの「今」と診療の特徴について話を聞いた。
(取材日2023年7月4日/再取材日2026年3月2日)
「専門的な医療を地域へ還元」、痛みの緩和を重視
前回の取材から約2年半がたちましたが、患者層や相談内容に変化はありましたか?

ずっと通ってくださっている患者さんに加え、近年は新患の方も増えています。中でも、40代〜60代の働き世代が多くなりましたね。クチコミやウェブ広告を通じて当院を知り、受診される方もいらっしゃいます。「治療できるところはその日のうちに」という診療スタンスが、新患の増加につながっているのかもしれません。仕事の事情などで通院が難しい患者さんも多いため、少しでも痛みが楽になるよう注射による治療も行っています。また、最近はデスクワークをされている方から首と腰の痛みに関する相談が増えていますね。私が力を注いできた脊椎・脊髄分野の知識を治療に生かす機会が増えていると感じています。痛みで悩まれている方は、ためらわずにご来院いただければと思います。
設備面で、新たに取り入れた機器などはありますか?
最近、ポケットサイズの超音波検査機器を導入しました。コードレスで持ち運びができ、タブレット端末と同期すれば、その場ですぐに画像を評価できます。その結果、診察室では診察や簡単な注射を行い、専門的な検査は検査室で行うなど、場所の使い分けができるようになりました。診療をスムーズに行えるようになり、患者さんの待ち時間の軽減にもつながっています。また、骨密度検査機も新調しました。これまで手首で骨密度を測定していましたが、股関節と腰で測定できるようになりました。骨粗しょう症では、腰や股関節の骨折が日常生活に大きな影響を与えます。そのため、実際にその部位の骨密度がどの程度なのかを確認しておくことが重要です。これらの部位は将来的な骨折リスクと直結するため、より現実的なリスクを評価できるようになりました。
他にも診療全体で改善に取り組んだ分野があれば教えてください。

リハビリテーションに関しては、機器による物理療法よりも理学療法士による運動療法に力を入れるようになりました。理学療法の知識は、10年前と比べても大きくアップデートされています。かつてはけん引器が主流の時代もありましたが、それは20年ほど前の話です。新しい知見が蓄積されている中で、古いやり方を漫然と続けるのは良くないと考え、けん引ベッドを撤去しました。この方針転換は、リハビリテーションに携わるスタッフの意識改革にもつながり、「責任を持って患者さんを治療していく」という意識が一層高まりました。スタッフも研鑽に励み、さまざまなアプローチを日々学んでいます。これからもスタッフと協力しながら、患者さん一人ひとりに合ったリハビリテーションを提供していきたいですね。
整形外科疾患から内科疾患まで幅広くカバー
医師を志したきっかけと、クリニックを継承されるまでのご経歴について教えてください。

当院は父が1999年に開業しました。当時中学生だった私は、開業する父の姿を間近で見て整形外科医を志すようになりました。母も内科医で、将来は家族で医療に携わりたいという父の想いに応えたいという気持ちも芽生えましたね。患者さんから感謝される両親の姿を見て育ち、医師への想いは高校に進んでも変わらず、東邦大学医学部へ進学しました。在学中はアメリカンフットボール部に所属し、勉強とスポーツに励みました。卒業後は「東京慈恵会医科大学附属病院」で初期研修を行い整形外科に入局。一般的な整形外科領域を身につけた後、脊椎・脊髄分野を中心に約7年間研鑽を積み、2023年に当院を継承しました。現在は私が整形外科を診療し、希望される方は父が担当。内科は曜日が限られていますが、母が診療しています。
患者さんの年齢層と主訴についても教えてください。
子どもから学生、働き盛りの社会人、高齢者まで幅広いですね。子どもや学生の場合は骨折・捻挫・外傷といった疾患がメインで、高齢者の場合は膝や腰などの変性疾患、関節リウマチでお悩みの方が多いですね。このように年代によって疾患もさまざまですが、主訴として共通することは「痛み」。まずはしっかり診断することが大切で、エックス線や超音波を用いて、リアルタイムの画像や映像を評価します。それぞれ痛みの原因や度合い、種類も異なりますので、基本的にはオーダーメイドの治療になります。まずは理学療法士による専門性の高いリハビリテーション、そして痛みの強さに応じて注射を検討。必要と判断した場合は、超音波で見ながら組織をフォーカスし、狙った所に薬液を注入するという専門性の高い治療法が、痛みへのアプローチとして当院のベースになっています。
ロコモティブシンドロームへの取り組みも行っているそうですね。

高齢者の方には、将来寝たきりにならないためにも「体力をつけましょう」というのは啓発していて、筋力が落ちている方には筋力トレーニングや歩く訓練など、健康寿命延伸をめざしながらロコモティブシンドロームの予防に取り組んでいます。女性の方は閉経後に骨粗しょう症のリスクが上昇しますので、定期的に血液検査を実施し、骨代謝マーカーを計測。必要に応じて薬物治療を適切に行うことを心がけています。患者さんによって生活パターンが異なりますので、無理なく行えるよう薬の種類を豊富に取りそろえたり、内服に抵抗がある方には注射をお勧めしたり、できる限り皆さんのニーズにお応えできるよう環境を整えています。そのために、新しい知識をアップデートできるよう、常にアンテナを張っています。
院名を変更し、整形外科をより身近な存在に
診療全般において心がけていることはありますか?

その日のうちに少しでも良くなって帰っていただけるようにすること、そして、ご自身の症状について理解を深めてもらえるよう説明にも時間をかけるといったように、一人ひとりに合った丁寧な診療を心がけています。また、生活習慣病など内科疾患も抱えておられる患者さんは少なくありませんので、おかしいなと感じた時は、すぐに内科につなげることも心がけていることの一つですね。整形外科と内科診療をここで完結できるというのが当院ならではの強み。内科疾患がベースにあり痛みを発症しているケースも多々あるため、根本的な原因に即アプローチできるというのは患者さんも心強く感じていただける点ではないでしょうか。やはり疾患の早期発見、医師の早期介入が、患者さんのその後の生活に大きく影響しますからね。
休日はどのように過ごしていますか? プライベートでも地域の方と交流はありますか?
地域の方との交流という部分では、父と母には及びませんが、徐々に深めていけたらと思います。うちの子どもが小さい頃は、休日は公園や水族館に出かけるなど家族との時間が中心で、魚釣りにもよく行っていました。最近は相撲の現地観戦が好きです。息子の受験があってしばらく行けていませんでしたが、今年から観に行きたいと思っています。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

昨年11月に、クリニックの名称を「梶原クリニック」から現在のものに変更しました。整形外科を地域により身近な存在として浸透させ、多くの方に知っていただきたいという想いがあったからです。今まで以上に信頼していただけるようなクリニックにしていきたいですね。患者さん一人ひとりが安心して受診でき、なおかつご満足いただけるクリニックでありたいと思っています。専門的な医療を地域へ還元するため、常に新しいことにも貪欲に取り組んでまいります。患者さんが将来寝たきりにならずに済むような予防にも引き続き力を注ぎながら、地域住民の健康寿命延伸に努めたいと思っています。どんな些細なことでも構いませんので、気軽にご相談ください。

