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関根 源太 院長の独自取材記事

関根歯科医院

(大阪市西区/九条駅)

最終更新日:2026/05/18

関根源太院長 関根歯科医院 main

大阪メトロ中央線九条駅から徒歩約4分、下町のぬくもりが残るアーケード商店街の一角に「関根歯科医院」はある。曽祖父が開業して以来100年以上続く歯科医院で、関根源太院長は4代目だ。朝日大学で歯内療法を専門に学び学位を取得しながらも、特定の治療を前面に掲げることはない。「普通の治療を、普通にやって、普通に終わらせる」と飾らず語る姿には、堅実さを信条とする職人の矜持がにじむ。高齢の患者が多い同院では、一人ひとりの体調や暮らしに目を配り、噛んで食べられる力を守ることに注力。白を基調にした院内はバリアフリー設計で、車いすの患者も安心して通えるよう環境が整えられている。地域に根を張り信頼関係を築いてきた関根院長に、診療への思いを聞いた。

(取材日2026年4月23日)

曽祖父から4代、100年続く下町の歯科医院

先生がこちらで診療を始められた経緯からお聞かせください。

関根源太院長 関根歯科医院1

当院は曽祖父が開業して以来、100年以上この地域で続いてきた歯科医院で、私で4代目になります。歯科医師を志した明確なきっかけがあったわけではなく、家が歯科医院だったので自然とこの世界に入りました。格好良く言えば「子どもの頃から地域医療を」となるのでしょうが、そういった志は正直ありませんでした。2025年6月に父から継承しましたが、継げと言われたことは一度もなく、好きにやればいいという家庭です。ただ、先代が長年寄り添ってきた患者さんがいらっしゃる。昔なじみの散髪屋さんを替えられない感覚で通い続けてくださる方に加え、新しい方も自然と増えていく。その流れを見ていると、やはり自分が受け継ごうという気持ちになりました。

先生ご自身はどのような道を歩んでこられたのですか。

2003年に朝日大学の歯内療法科で学位を取得しました。歯内療法というのは歯の神経や根の部分を治療する専門分野です。その後2018年3月まで岐阜にある朝日大学の附属病院に籍を置き、口腔外科にも携わりました。専門の研究を続けながら一般歯科や外科的な処置も幅広く経験できたことは、振り返ると大きな財産です。2018年に大阪へ戻り、現在に至ります。歯内療法の技術は野球で言えばエース球のようなもので、いつでも投げられるよう準備はしています。ただ当院は高齢の患者さんが中心ですから、神経の治療が必要になる場面はそう多くありません。それでもその引き出しがあることで、どんな症例にも落ち着いて向き合える安心感が自分の中にあるように思います。

院内の内装や設備面でのこだわりを教えてください。

関根源太院長 関根歯科医院2

約4年前にバリアフリーを意識した院内改装を行いました。エントランスにはスロープと手すりを設け、エックス線室は車いすのまま入って撮影できる広さを確保しています。歯科チェアも回転式にして、車いすから真横に移れるようにしました。トイレも広めのスペースを取り、通院をためらわれている方が少しでも安心して来やすい環境を意識した設計です。大阪メトロ中央線の6番出口からアーケード商店街を抜ければ、雨の日でも濡れずに来られます。九条は下町の中の下町ともいえる地域で、人がとても温かい。一度信頼関係ができると他には行かないという気質の方が多く、その人情が長く通い続けてくださる患者さんの多さにつながっていると感じます。現在、大阪市福島区の松井歯科さんと連携を取り難症例についてはお互いディスカッション・治療紹介を行っています。

患者の暮らしに寄り添い、「食べる力」を守りたい

どのような患者さんが来院されていますか。

関根源太院長 関根歯科医院3

50代以上の方が多く、主な主訴は歯周病と義歯、つまり入れ歯になります。歯の欠損を抱えた方が多く、歯の中の神経を取るような治療が必要になる方はほとんどいらっしゃいません。骨粗しょう症のお薬など服薬の状況によっては抜歯一つとっても慎重な判断が求められ、全身の状態を考慮しながら進めていかなくてはなりません。治療の基本方針は“現状維持”で、長年付き合ってきた今のお口の状態をできるだけ保つことが大きな目標です。一方で、「しっかり噛んで食べられるようになりたい」という積極的な希望を持つ方も一定数いらっしゃいます。そうした方には金属床と呼ばれるタイプの義歯をご提案するなど、お一人お一人の状態と希望に合わせて方針を組み立てていきます。

そうした患者さんへの治療方針はどのように決められていますか。

「噛んで食べられる」「噛んでおいしい」「咀嚼して飲み込むまでが楽」と、食べるという行為には少なくとも3つの段階があると私は考えています。どの段階で満足されているかは人によって異なりますから、まずそこを丁寧に見極めることから始めます。めざしているのは今ある食べる力を今後落とさないことです。歯の本数が多ければいいというものでもなく、グラグラ動いて噛むたびに痛む歯が並んでいるよりは、しっかり噛めてご飯が食べられる状態のほうがずっと大事だと思います。将来介護が必要になった場面まで考えると、ご家族が着脱しやすい入れ歯が入っているのが一番いいと考えます。年齢や体調、この先のリスクを総合的に見て、その方の暮らしに合った治療を選ぶようにしています。

患者さんと接する際に大切にされていることはありますか。

関根源太院長 関根歯科医院4

当院の患者さんは基本的に私より年上の方がほとんどですから、一定のリスペクトを持ち、距離感を間違えないことをまず大切にしています。患者さんの言葉を額面どおりに受け取るのではなく、「本当はこう思っているのではないか」と考えながら話を聞くようにしています。一回の来院が結果として相談だけで終わっても、それで構わないと思っているんです。「少し考えてきてください」「一度使ってみてください」「やっぱり合わなかったですね」と、患者さんのペースに合わせて進めていきます。私自身、情に引っ張られやすい性分ではありますが、感情だけで治療の方向を決めることはしません。対話を重ねながら、その方にとって何が一番良いかをケースバイケースで判断するようにしています。

特別なことはしない。普通の治療を、質にこだわって

これから先、どのような歯科医院でありたいとお考えですか。

関根源太院長 関根歯科医院5

まず第一に、今通ってくださっている患者さんを最期までしっかり診ていける歯科医院でありたいと考えています。通院できるうちはここで、それが難しくなったらご自宅へ伺ってでも、場所を問わず面倒を見ていくつもりです。今後は予防の観点にも力を入れていきたいと思っていますが、現時点では入れ歯の治療が大きな柱になっています。特定の治療を看板に掲げたいという考えは特になく、必要な治療をきちんと積み上げていくのが当院の役割です。新しいことに急に飛びつくのではなく、ちょっとずつ範囲を広げていくのが私のやり方。100年続いてきた歯科医院ですから、この先もその歩幅を変えずに、地に足のついた診療を続けていきたいですね。

質にこだわった治療を続けていくために、心がけていることはありますか。

治療のクオリティーはかなり高められている自信があります。歯内療法という分野で学位を取得した学術的な土台と、大学の付属病院で積み上げてきた臨床経験が、今の私を支えてくれています。新しいことを次々に取り入れるというよりは、目の前の一つ一つの治療を丁寧に仕上げることで腕を磨いてきたタイプですね。日々の診療を続けていく上でもう一つ大切にしているのが、体を動かしてリフレッシュすることです。総合格闘技と水泳が好きで、週に1度は東大阪のジムに通っています。しっかり体を動かした翌日は頭もすっきりしますし、診療にも良いリズムが生まれる。基本の精度を上げ続けることが、患者さんへの一番の誠意だと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

関根源太院長 関根歯科医院6

当院は本当に特別なことはしません。“普通の治療を、普通にやって、普通に終わらせる”それが一番のポイントだと思っています。ただ、この“普通”というのが実は難しいんです。特別な機器やシステムに頼るのではなく、基本の治療を一つ一つ質にこだわって仕上げることに力を注いでいます。保険の範囲で十分に対応できることはしっかり治療し、それ以上の専門的な治療が必要な場合はその分野の先生にお任せする。その線引きも大事にしています。一見地味に聞こえるかもしれませんが、当たり前のことを当たり前にやりきる。その積み重ねこそが信頼につながると信じていますし、100年この地で続けてこられた理由もそこにあるのではないかと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

総義歯/50万円~、部分義歯/40万円~