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天野 統示 院長の独自取材記事

あまの歯科

(大阪市西区/九条駅)

最終更新日:2019/08/28

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九条駅より徒歩5分、中央大通から西九条方面へ向かったあたりにある「あまの歯科」。同院は、院長の天野統示(あまの・もとし)先生の祖父が開院し、前院長である父から2013年に継承。70年目を迎える歴史ある歯科医院だ。継承後は医院全体をリフォームし、明るく開放的な空間にしたほか、歯科用CTなど検査機器も一新。衛生面にも力を入れている。父の代から長く通う患者も多く、若い世代や子どもにも来院しやすいような環境を整えている。診療では、丁寧な説明を心がけ、口腔内カメラなどを使用し、患者の目で自分の症状を確認してもらっているそうだ。穏やかで話しやすい雰囲気を持つ天野先生に、予防歯科への取り組みや、日々の診療で心がけていることなどじっくりと話を聞いた。
(取材日2017年12月11日)

3代目として医院を継承、衛生面もシビアに

歯科医師になり、3代目を継承された経緯を教えてください。

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兄弟が4人いますが、歯科医師は僕だけです。父は好きなことをすればいいと言ってくれましたが、父の背中を追いたいという思いもあり、大阪歯科大学へ進みました。もともとは自分自身で開業するつもりでしたが、父が倒れ、急きょ手伝うことになり、父の他界後に継承しました。父と働いたのは1ヵ月だけで、幼少時からも父の働く姿はほとんど見ていないんですが、夜遅くまで仕事を続けていて、やりがいがある仕事だと感じていました。患者さんからは父より優しいと言われます。「顔を見たら治った」と言われると、安心感を与えられているのかもと励みになります。継承して5年が過ぎ、先代から通い続けてくださる方が大半で、本当にありがたいですね。

どういう患者さんがよく来られますか?

開院から70年になり、0歳から90代まで幅広い年齢層の方が来院されています。3代にわたり受診しているご家族もいますし、僕の祖父が診ていた患者さんもまだ通院されているんですよ。高齢の患者さんの中には、お知り合いの方の診療が終わる頃に来られて、待合室で待っている方もいます。そういう様子を見ることは、勤務医時代にはありませんでした。待ち合わせ場所にしてもらえるのは、当院が立ち寄りやすい場所と思っていただけているということ。うれしく感じています。

継承後に改装されたそうですが、とても明るい雰囲気ですね。

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若い人やお子さんでも恐怖感なく来院しやすいように、においや見た目など、「歯医者っぽくない」医院にしたかったんです。あとは、街の風景になじむ雰囲気を意識しました。また、歯科用CTや頭部エックス線など検査機器も一新し、診療スペースも増設。滅菌設備もかなり厳格なものを導入し、2ヵ月に1度、業者へ院内全清掃を依頼します。診療スペースのチェアーには浄水機能を付け、タービンの使い回しも一切行わず、衛生面には力を入れています。駅前への移転を考えた時期もありましたが、新しい患者さんが増えると、今いる患者さんを大事にできなくなるのではと思いとどまりました。僕がここでやる気がある、根を張ってやっていく覚悟を決めたと皆さん思ってくれたようです。

「悪くなる前に歯科医院へ行く」考え方を浸透させたい

得意とされる診療分野はありますか?

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開業医は、自分であらゆる症例に対応や判断することが求められるので、専門は絞らず、幅広く学ぶことに注力してきました。治療技術の習得以上に、正しく診断・紹介ができるように、矯正専門の歯科医院でも勤務しました。インプラントが普及していますが、将来的に歯周病などで維持できなくなった場合を考えると、入れ歯の需要は続くと考えていたので、勤務医になってからずっと勉強会に参加し、多くの症例にも触れてきました。今では紹介で入れ歯の調整で来られる患者さんもいます。小児歯科では、お子さんが自主的に通院できるよう、院内で遊ぶだけ、というところからスタートし、数回来院して慣れてから治療を開始します。ご要望があれば、床矯正などにも対応していますが、その他の矯正方法が適していると診断した場合は、他院に紹介しています。

予防歯科に注力されていると伺いました。

「悪くなってから歯科医院に行く」から「悪くなる前に行く」という考え方を浸透していけるよう努めています。できるだけ歯を残すため、患者さんにも意識を変えてもらいたいんです。「痛くなったら抜けばいい」と考える患者さんに、定期検診の必要性をどう伝えていき、納得していただけるか、まだまだ難しいなと感じています。虫歯でも、治療以上になぜそこが虫歯になったのかを理解していただかないといけません。定期検診にきちんと来ていると、虫歯の痛みが出ない早期に発見することが可能ですし、治療についても削る部分が少なくて済むということを納得していただくことを大事にしています。

どのように予防に取り組まれていますか?

人間誰しも、面倒に感じることは続けにくいんですよね。デンタルフロスや歯間ブラシを2日に1度以上やる人は虫歯を発症することが少ないんですが、週に1度しかやらない人は、まったくしない人と変わらないくらい虫歯に罹患(りかん)するとされています。歯科医師である僕自身も完璧なケアはできないときもあります。まずは100点をめざして、70点取れたら合格だと考えています。まずは定期検診に来るのを習慣にしてもらうこと。生涯にかかる歯科治療費は、定期検診を受けている人とそうでない人と大きな差が出てくるんです。美容室に行く感覚で、定期的なケアをお願いしています。

歯周病の予防・治療についてお聞かせください。

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歯周病感染率は、成人の80%以上になるといわれています。自分の歯を守るためにも、なるべく来院してくださいとお伝えしています。歯周病は、重度でない限り自覚症状が出ず、歯茎がやせて、歯がグラグラになってから気付くケースが多いものです。歯そのものは強いのに、歯ブラシが届いておらず、虫歯にはならなかったが歯周病になってしまったという方も少なくありません。歯周病の予防・治療は定期検診でのクリーニングが基本です。どれだけ歯磨きをしても、見た目がきれいでも、バイオフィルムという透明なばい菌の層が、歯の表面にどうしても付いてしまうのですが、歯科医院でないときちんと落とせないんです。高齢者の方は「もうあとの人生長くないから」と放ったらかしにする人も多いんですが、歯周病は、心筋梗塞や脳疾患など全身の健康状態に影響することが明らかになっています。まずは4ヵ月に1回の受診をお願いしています。

理想とするのは「歯科医師の出番がない」歯科医院

患者さんに対して心がけていることを教えてください。

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アニメーション画像や口腔内CCDカメラで撮影した画像、模型を使い、口腔内の状態を可視化して説明しています。「何をされているかわからない」「本当に虫歯なのか」と思う方もいて、勝手に、もしくは無理矢理治療されたというマイナス意識を持つケースもあるんです。当院では、虫歯を削っている際も、患者さんご自身でミラー付きライトを見て確認してもらいます。自分の歯を、患者さんご自身で見て納得してもらうため、できるだけ丁寧に説明するようにしています。

今後、めざす歯科治療はどういうものでしょうか。

最終的には「僕の出番がない」「治療する歯がない」というのが最も理想とするところなんです。入れ歯の調整以外は僕は誰も治療する必要がなくあいさつするだけ。歯科衛生士が定期検診のクリーニングをするのみという歯科医院。これは患者さんが日常のケアをきっちり完璧にできることの証となりますよね。それが一番望んでいる歯科医院です。また、身近なところでは、患者さんへの説明技術をもっと磨きたいですね。説明することと伝えることはまた別なんです。なぜこの治療が必要なのか、どうすれば患者さんが治療へのモチベーションを高く持っていただけるのか、納得いただけるよう「伝える」ということを大事にしていきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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日本は先進国の中でも、口腔内環境が悪いとされています。歯を悪くしない、削らないことが何よりも大事です。そのため、予防意識を浸透させ、少しずつ意識を変えていくことができればと思います。最近は、予防歯科の大切さや、歯周病の怖さなど知られてきているように感じます。今後も、患者さんの意識改革のお手伝いをしていきたいです。何より大事なのは日々のケアです。定期検診のタイミングやどういうケアが必要かなど、一人ひとりの歯の状態によって違いますので、ぜひ歯科医院に相談いただきたいと思います。

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