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小室 崇 先生の独自取材記事

小室歯科 上六診療所

(大阪市天王寺区/大阪上本町駅)

最終更新日:2021/10/12

小室崇先生 小室歯科 上六診療所 main

近鉄百貨店上本町店に直通する近鉄・大阪上本町駅地上改札口の北側エレベーター。5階への扉が開くと、すぐ目の前に「小室歯科 上六診療所」がある。待合室からは、明るい笑い声と陽気なBGMが聞こえてくる。院長を務める小室崇(たかし)先生は60年以上続くクリニックの3代目。高齢者から子どもまで幅広い層の患者が通う同院は、1942年に小室先生の祖父である小室史郎先生が開業した。「かかりつけ医として、患者さんにとって歯科医療の窓口的存在になれれば」と語る小室院長。一般歯科はもちろん、小児歯科、予防歯科、インプラント治療、審美歯科、ホワイトニングなど患者一人ひとりのニーズに合わせた治療を提供する。冗談を交えながら話す気さくな小室院長に、日々の診療への思いを聞いてみた。

(取材日2019年6月28日)

70年続く歯科医院の3代目。歴代院長の志を受け継ぐ

こちらのクリニックは先生で3代目だそうですね。

小室崇先生 小室歯科 上六診療所1

はい。1955年に祖父が開業し、次に父、そして僕が継承しました。そういう家に生まれたので必然的に子どもの頃から、「歯医者にならないといけないんだろうな」と思っていました。周りからも「将来は歯科医院を継ぐんだろう」とずっと言われていましたし、昔の卒業文集には小さな字で「歯医者になる」と書いてあります。歯科大学を卒業後は渡米し、UCLAで審美歯科などを学びました。日本では高校卒業後すぐに歯科大学へ進み、卒業すれば24歳で「歯科医師」です。アメリカでは、4年制大学を卒業後、さらに4年間メディカルスクールで学ばなければなりません。日本とはまったくシステムが違い、それが自分にとって新鮮で良い経験になりました。帰国後は大阪歯科大学で口腔衛生学博士を取得し、2008年にこのクリニックの3代目院長に就任しました。

この辺りは市内のどこに行くにもアクセスが便利なエリアですね。

大阪メトロ谷町線で梅田や天王寺にもすぐに出ることができます。近鉄電車で難波にも行けますし、また、駅前ホテルからは空港バスも出ています。上本町はどこへ行くにもとても便利な場所なんですよ。谷町筋沿いのこのエリアは都会ですが、周りにはお寺やレベルの高い学校も多く、静かで環境が良いことで知られています。この辺に住みたいという人は多いと思いますよ。百貨店に入っているクリニックということで、患者さんも落ち着いた方が多いように思います(笑)。

どのような患者さんが通って来られますか?

小室崇先生 小室歯科 上六診療所2

父の代から親子3代で通ってくださる患者さんもいらっしゃいます。ご年配の方から小さなお子さんまで、患者さんの年齢層は幅広いです。百貨店の中にクリニックがありますので、基本的には年中無休。平日は夜8時まで、土日祝日は夜7時まで診療しています。近鉄電車の地上改札口のすぐ隣にクリニックへのエレベーターがありますので、会社帰りの方やご年配の方の通院にも便利なんだと思います。主訴も年代によってさまざまです。入れ歯からインプラント、虫歯治療まで、患者さんのどんな悩みにも対応できるように、一つのことに特化することなくすべての治療に最善を尽くすよう努めています。

かかりつけ医として、歯科医療の窓口的な役割も担う

クリニックを継承した当初は大変だったそうですね。

小室崇先生 小室歯科 上六診療所3

ええ、僕がアメリカ留学中に父が亡くなり、一緒に仕事をする機会がありませんでしたから。父から直接に学ぶことができなかったので、「こういう治療をしていたのかな」「父だったらこんなふうに対処したんだろうか」と、父の残したものを見て判断するしかありませんでした。「お父さんは○○だったよ」と言ってくださる患者さんの言葉の一つ一つを勉強だと思って聞いていました。この診療所には、僕が生まれる前から勤めてくれているスタッフもいます。何も知らなかった当時の僕を、患者さんや周りのスタッフが育ててくれたんだと思います。

診療に対するスタンスをお聞かせください。

歯科の受診率というのは、実はあまり高くないと思うんです。予防歯科や口腔内全体のケアを説いても、まだまだ嫌がる患者さんのほうが多いのが実情で、「今日はここを治療しましょう!」と言ったほうが患者さんにとってもわかりやすく、クリニックにも来やすいのかもしれません。そして、いざ治療となったときには僕らもそれに対応できる技術が必要とされますから、日頃の勉強は必須です。また、専門の歯科医師による治療が必要となれば適切に紹介できなければなりません。他院で診てもらって、患者さんが帰ってきた時に「先生、行って良かったわ」と言ってもらえることも大切だと思います。患者さんの全部を自分で診たい思いがあったとしても、別の先生にお願いして、帰ってきた患者さんを確認させてもらうというスタンスでよいのではないでしょうか。かかりつけ医として窓口的な役割を持つこともクリニックとして必要なことですから。

地域の幼稚園の嘱託歯科医もなさっているとか。

小室崇先生 小室歯科 上六診療所4

はい。嘱託歯科医として地域の幼稚園の子どもたちを診ていますが、歯科医院へ行ったことのない子どもも結構いるんですよ。「歯科検診で診てもらっているから安心だ」と保護者の方はおっしゃるんですが、この辺りからも受診率の低さを感じます。統計では子どもの虫歯は減少していますが、地域差がものすごくあるんです。中にはすごく悪い地域もある。クリニックでの診療とは違って学校や幼稚園での検診には限界がありますし、子どもの頃から歯科医院へ行く習慣をつけてあげることが、将来の予防歯科にもつながる一番良い方法だと思います。それぞれのご家庭に事情があり、治療費も決して安くはありませんが、親御さんが子どもの歯をケアしてあげる意識を持つことが大切です。「歯科医院はたくさんあるので、家から近いところに行きなさい」と子どもたちにはいつも声がけしています。

働きやすい環境づくりが、より良い診療につながる

スタッフの方が皆さん、明るく活発な感じがします。

小室崇先生 小室歯科 上六診療所5

現在スタッフは全体で15人ほどです。百貨店内のクリニックなので基本的に年中無休でシフト制、僕も用事がある日以外はクリニックに出ています。うちのスタッフは皆、明るくて元気が良いでしょう? ホテルのようなクリニックなら静かで落ち着いた感じが良いのかもしれませんが、僕はテキパキとして元気な雰囲気が好きなんです。飲食店の「いらっしゃーい!」みたいな感じが一番ですね。勤務中は僕もスタッフ同士もゆっくり話をする時間が取れないので、ミーティングの時や一緒に食事に行った時に話をしますが、スタッフのプライベートを充実させてあげることは大切ですから、彼女たちのプライベートの時間は尊重するようにしています。良い環境で働いてもらうことが、良い診療につながると考えています。

女性が多い職場ですが、配慮されていることはありますか?

やはり仕事は人間関係ですよね。人間関係さえ良ければ少々大変なことだって乗り越えられます。とは言うものの、親子だって兄弟だってけんかをするのが当たり前で、育ってきた環境の違う他人同士がいつもうまくやっていけるわけがありません。でも、仕事を通じて学ぶことは多いですから、少しでも良い方向に成長してもらって、ひいては患者さんへ還元していけたらいいなと思います。僕の役割は彼女らが働きやすい環境を整えてあげること。皆をまとめてくれるリーダー的なスタッフの存在も欠かせません。女性の人生は結婚、出産、育児などのライフイベントに左右され、男性に比べて働く期間が短くなりがちです。そんな中で、縁あってここで働いてもらうのだから、やりがいを見つけて頑張ってもらえる環境づくりを僕ができれば、と思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小室崇先生 小室歯科 上六診療所6

全体の流れとして、今後ますます歯科医療は予防歯科の考え方を重視するようになるでしょう。患者さんには、まずはクリニックに来ていただいて、歯科医院ってこんなところなんだ、と思っていただければと思います。「治療でないと来られない」ではなく、治療するしないは別として、「これ、どうなんだろう?」程度で来ていただいて大丈夫です。それなら治療費はかからないし、初診料だけで済みます(笑)。僕は小室歯科の3代目として、これからも祖父や父から受け継いだ思いを変えることなく、日々の診療に臨みたいと思っています。診療理念である「患者さまに喜ばれることを喜びに」を心に、地域の方にいつでも気軽に通っていただけるクリニックでありたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円~、セラミックインレー(詰め物)/4万円、ホワイトニング/2万7000円 

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