巽 継一郎 院長の独自取材記事
たつみ歯科医院
(大阪市旭区/森小路駅)
最終更新日:2025/12/26
京阪本線・森小路駅東口から東へ徒歩約3分、商店が並ぶ通り沿いに「たつみ歯科医院」がある。初代院長が1980年に開業した歯科医院で、現在は息子の巽継一郎(たつみ・けいいちろう)先生が院長を務める。木のぬくもりあふれる院内は、すべての世代が心地良く通院できるようバリアフリー設計を採用。ベビーカーや車いすでも利用しやすく、患者のプライバシーに配慮して、診療室はすべて個室・半個室だ。患者と接する際には、訴えに誠実に耳を傾け、全身の健康を考えたトータルな診療を提供するのが院長のモットー。「一人でも多くの人を健康にしたい」と話す巽院長に、同院の診療姿勢や注力している治療などについて語ってもらった。
(取材日2025年8月29日)
居心地が良く患者に信頼される歯科医院をめざす
どのような患者さんが来られますか?

父が院長を務めていた時はご高齢の患者さんが多かったのですが、最近は30~50代の働き盛りの方、子育て世代の受診が増え、小さなお子さんも多くなっています。最初はお兄ちゃん、お姉ちゃんが来られて、その後、赤ちゃんも診てもらえますかと相談を受けることもあり、ちょうど昨日も生後6ヵ月の赤ちゃんにお越しいただいたばかりです。大阪市の小児救急相談からの紹介で、転倒してお口の中を切った、ぶつけて歯が抜けた、折れたというお子さんが来られるケースもあります。一方でリニューアルを実施したことで通院しやすくなり、以前はこちらからおうちに伺っていた患者さんが、今ではご自分で歩いて通ってくださるケースも多いんですよ。
患者さんと接する際に大切にしていることを教えてください。
温かいコミュニケーションをとても大切にしています。父は気さくなコミュニケーションで、地域の患者さんから長く親しまれてきました。そのアットホームな優しい対応を大切に引き継いで、地域密着の歯科医院ならではの距離の近さで、患者さんから頼られる存在になりたいですね。患者さんのお悩みや困り事は一つとは限らないので、診療の際は、雑談や表情、しぐさから、患者さんが望まれていることをくみ取り、解決につなげていくこと、不安をできるだけ軽減することを大切に、スタッフ一同でこまめなお声がけなどを心がけています。
説明の際に心がけられていることはありますか?

1回目の診療の際に撮ったパノラマエックス線の画像とお口の中の写真を、診療室のモニターに映し出してお話しするようにしています。また、その画像をプリントアウトして、注意してほしいポイントなどを手書きで書き込んで、患者さんに渡すようにしています。診療前や診療後は「フランクモード」ですが、治療の説明などしっかりお伝えしなければならないシーンでは「真面目モード」に切り替えて、患者さんの理解を深めるのが当院のスタイルです。父が大切にしてきた患者さんとの間に垣根をつくらないフレンドリーな感じと、信頼感につながる雰囲気を両立させることで、堅苦しくない居心地の良い歯科医院であることを重視しています。
こちらの診療ポリシーを教えてください。
お口のことだけでなく、全身の健康を考えたトータルな診療を大切にしています。超高齢社会では、いかに全身の健康を維持していけるかが重要なポイントだからです。診療前には血圧などをお聞きして、全身的な状態を把握した上で治療を開始します。詳しい検査が必要なケースや難症例は地域の基幹病院などに紹介させていただきますが、地域全体で包括的に患者さんを見守る体制づくりに力を入れています。耳鼻咽喉科医院と連携してスタッフ間で知識を深める勉強会を行うなど、少しずつですが活動の輪を広げているところです。今後は他の診療科とも連携を深めて、お口以外の健康状態を把握することで隠れていた疾患を発見、未然に防ぐことにつなげられればと考えています。
子どもの歯を守るため出産前からのケアを推奨
先生の得意な診療、注力されている診療を教えてください。

もともと高齢者歯科にいて、訪問診療などもたくさん経験してきましたので歯の詰め物・かぶせ物、入れ歯など補綴治療は得意です。高齢化が一層進むことにより今後もご高齢の方の歯科治療のニーズが高まることが予想されるので、通常の治療だけでなく、食生活の改善に向けたアドバイスや、さらには生活の質が高まるような医療を提供していきたいですね。その一方で、小さなお子さんの診療にも力を入れています。幼い頃から歯科医院で定期検診を受けることで「歯科医院は怖くない場所」という意識を一人でも多くの子どもたちに持ってほしいですね。そうした意識は、将来にわたってお口の健康を守るための重要なポイントになります。
マイナス1歳からの予防ケアを推奨されていますね。
赤ちゃんの歯は胎児の頃からつくられるので、お母さんの口腔環境を整えておくことが大切です。妊娠中はつわりなどで歯を磨くことが難しくなることがありますが、女性ホルモンのバランスが急変して歯肉炎を引き起こすこともあるので、体調が安定している時に検診を受け、食事の栄養バランスにも注意していただきたいですね。また、お父さんの口腔環境を整えておくことも大切です。赤ちゃんとコミュニケーションを取る中で、唾液が赤ちゃんの口の中に入ると虫歯菌に感染してしまうため、虫歯菌や歯周病菌を事前に減らしておくことが、赤ちゃんの虫歯予防につながります。出産前から予防ケアは始まっていると考えていただければと思います。
子どものスムーズな受診のために実践していることはありますか?

小さなお子さんは診療台に座ることに抵抗がある場合も多いので、待合室で保護者に抱っこしてもらって診ることもできます。お口のチェックやフッ素の塗布などは、診療室の外でも対応できますからね。小児矯正の相談や矯正に伴うトレーニングなども、診療室ではなくカウンセリングルームの丸椅子で行うことが多いですね。また、歯磨きのことや離乳食に関するご相談にもしっかり対応して、なんでも聞けて、頼りになる身近な歯科医院をめざしています。スプーンなどを用意しており、離乳食開始のタイミングをアドバイスするだけでなく、保護者に実際の食事の様子を再現してもらい、食べさせ方や食事の際の姿勢、どのようなものを食べさせれば良いのかなどについてお話ししています。ハロウィーンなどのイベントやお子さんの絵を缶バッジにしてプレゼントするなど、楽しい取り組みも実践しています。
定期的な情報発信や新しい治療もスタート
高齢者のオーラルフレイル対策も歯科の重要な課題ですよね。

大阪市の後期高齢者医療歯科健康診査を積極的に取り組んでいます。健診の中で発音や飲み込みの機能が低下している、認知症の恐れがあるといった場合は、ご家族にも来ていただいて症状について説明し、トレーニングの紹介、食事の指導などを行っています。訪問診療などを通して、高齢者のお口の診療を数多く経験しているため、一定の対応は可能です。今後はさらにニーズが高まる領域なので、専用の検査器具の導入なども検討しています。
ブラキシズムの治療に注目されているそうですね。
現代社会はストレスが多いせいか、ブラキシズムと呼ばれる食いしばりや噛みしめで歯にダメージがかかっている患者さんが増えています。当院では、顎関節パノラマで撮影して状態を確認した上で、スプリントと呼ばれるマウスガードを用いたり、開口訓練を行う方法に対応しています。開口訓練では、顎のストレッチや開口体操を日常に取り入れることで、顎関節の動きをスムーズにできることをめざします。真面目な方ほど、痛みを感じても無理に動かしがちですが、無理せず行うことが大切です。ストレスをため込まないようなアドバイスにも、力を入れていきたいですね。
今後の展望をお聞かせください。

「歯科医院は怖くないところ」と思っていただけるように、 情報発信や季節のイベントなどを通して、気軽に足を運べるきっかけづくりをしていきたいですね。当院のオリジナルキャラクターも作り、SNSを通して「たつみニュース」の定期配信も開始します。お口の健康状態は全身的な健康状態と密接な関連があるため、歯周病やアトピー性皮膚炎、喘息、花粉症などのアレルギー性疾患を引き起こしやすいといわれている口呼吸の対策と改善にも注力していきます。2階のスペースを活用して、鼻呼吸を促すための簡単なお口の体操など無理なく始められる生活習慣の見直しにも、一層注力していきたいですね。父が築いた信頼と実績を守りながら、これからも地域の皆さんに長く親しまれる身近な歯科医院として尽力してまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/40万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

