慢性的に不定愁訴に悩んでいるときは
かみ合わせ治療も検討を
きたむら歯科医院
(高槻市/高槻駅)
最終更新日:2025/03/24


- 自由診療
健康的で美しい口元を実現するために、歯並びへの関心が高まる昨今。マウスピース型装置を用いた矯正の登場もあって、子どもはもちろん成人も矯正にチャレンジする人は増えている。大阪府高槻市にある「きたむら歯科医院」の北村幹夫院長は、そんな現状を十分に理解した上で、さらに一歩先のかみ合わせに注目してほしいとかみ合わせ治療に注力している歯科医師の一人だ。せっかく歯をきれいに並べても、顎がずれていることによってかみ合わせが悪ければ全身のバランスが崩れ、さまざまな不定愁訴につながることもあるのだという。食生活や生活様式の変化によって顎関節症に悩む人も増えている今、改めてかみ合わせと、かみ合わせが全身に与える影響について、北村院長に話を聞かせてもらった。
(取材日2023年3月13日)
目次
かみ合わせのずれが不定愁訴の原因の一つとして考えられるケースも。気になることがあればまずは受診を
- Q不定愁訴を抱えた患者さんも多く診てきたと伺いました。
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A
▲不定愁訴には、かみ合わせを原因の一つとして考えることも大切
当院を受診される患者さんには、不定愁訴に悩む方がたくさんおられます。卵が先かニワトリが先か……という話かもしれませんが、かみ合わせが悪い患者さんで「不定愁訴がまったくない」という方はほとんどいないと思わされるほどです。顎関節症はもちろん、イライラや気分の落ち込み、頭痛、慢性的な肩凝り、五十肩、原因不明の鈍い痛みなど、患者さんの悩みはさまざまです。これらの原因がかみ合わせにあると断定することはできませんが、かみ合わせを原因の一つとして考えることも大切ではないかなと私は考えています。
- Qかみ合わせに原因があると気づくのは難しいと思います。
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A
▲原因を見つけるために、検査を行う
もちろん不定愁訴の原因はいろいろありますから、まずは症状に合わせた専門の医師への受診が第一です。そこで検査を行い、原因を探してみましょう。原因が見つかれば治療ができますからね。しかしはっきりした原因が見つからなかったり、良いと思われる治療をしても症状が改善しない場合もあります。そんな時は仕方ないと諦めるのではなく、「もしかしたらかみ合わせが悪いのかも」と考えてみると良いかもしれません。かみ合わせは口のことだからと思うかもしれませんが、皆さんの想像以上に広範囲に影響を及ぼしていて、体の不調につながることもあるんです。不定愁訴を抱えている場合は、ぜひ一度かみ合わせもチェックしてほしいなと思います。
- Q歯科受診を検討する目安はありますか?
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A
▲原因不明の不快な症状が強く出ている場合には受診を
もし、ご自身の顔のゆがみに気づかれているのなら、それはかみ合わせがずれているということかもしれませんので、一つの目安として考えてよいかと思います。どうかな?と迷うのであれば、鏡の前に真っすぐに立ち、体の中心線を想定してその線を頭の天辺まで伸ばしてみましょう。その時、下顎の尖った部分が中心線上になければゆがんでいると判断できます。ゆがみのない人はほとんどいませんが、ゆがみがひどくなっているように感じたり、原因不明の不快な症状が強く出ている場合には受診してほしいと思います。自分で簡単にチェックできますので、一度調べて目安にしてください。
- Qこちらでは、どのようにして診断・治療していくのでしょうか。
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A
▲適切な診断のために、コミュニケーションを綿密にとる
まずは、主訴の原因がかみ合わせにあるかどうかをチェックします。下顎のずれが確認できれば、現在の状態を確認するために姿勢のゆがみ、筋力の左右差、首と腰の筋肉のコリのチェックも行います。その後歯型を採り、エックス線写真や全身・顔の写真を撮影して総合的に診断します。かみ合わせ治療を実施する場合は、正しい位置に下顎を誘導するためマウスピース型の装置を作製し、日中や就寝時に装着してもらいます。1ヵ月に1度チェックと調整が必要ですが、基本的に3ヵ月ほどで、下顎を正しい位置へと誘導しかみ合わせを整えていくことが望めます。
- Q日常生活で意識したほうがいいことはありますか。
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A
▲虫歯をつくらないように、日々のケアが重要
一つは下顎のずれを作り出す悪癖をなくすことですね。片側だけでかむ、寝るときの姿勢や頬づえは顎をゆがめ、かみ合わせがずれる原因になります。特に成長期には気をつけてほしいなと思います。また、歯並びの悪さは舌を正しく動かせなくなったり、顎の位置に影響を与えたりすることもあります。もしお子さんの歯並びが良くないと感じる場合には、かみ合わせに詳しい歯科医師に相談し、早期に矯正を行うほうが良いかもしれません。そして何よりも虫歯をつくらないこと。大人も子どもも、歯を削ったりかぶせ物をしたりしなくて済むように、日々のオーラルケアに取り組むことがとても大切です。
自由診療費用の目安
自由診療とはかみ合わせ治療/50万円~