畑山 敬秀 院長の独自取材記事
畑山歯科医院
(枚方市/長尾駅)
最終更新日:2023/07/14
長尾駅から徒歩7分の住宅地にある「畑山歯科医院」。院長の畑山敬秀先生は2014年に父である先代から同院を継承。「患者さんに噛める喜びをいち早く実感してほしい」という思いから、短期集中型の治療を心がけている。科学的な根拠に基づいた安心・安全な治療をめざすことにもこだわり、2019年には猛勉強の末、京都大学にて医学博士号を取得。患者の期待に応えるため、情熱を持って努力し続ける畑山院長に、院内のこだわりや診療に対する思いをたっぷりと語ってもらった。
(取材日2022年3月3日)
より高い専門性を持ち診療するため、医学博士号を取得
前回の取材から、何か変わったことはありますか?
大きく変わったのは院内をリフォームした点です。より明るい印象に変えたくて、思いきって岐阜県の会社に施工をお願いしました。こだわったのは、患者さんも私自身もいかに快適に過ごせるかという点。以前は白を基調としていたのですが、患者さんから「院内が白だけだとつらい」と言われたことがありました。病院に来たという印象が強くなってしまうからでしょうね。私は患者さんのご要望にできる限り応えていきたいと思っているので、今回は本物の木をぜいたくに使うことでリラックスしてくつろぐことのできる空間に仕上げました。当院では一人ひとりの診療を大切にしているため、どうしても待ち時間が長くなってしまうことがあるのですが、新しい内装にしたことで待ち時間が患者さんにとっての「癒やし」の時間になったらうれしいですね。
以前の取材では、医学博士号取得に向けて猛勉強をしているとおっしゃっていましたね。
おかげさまで、2019年に京都大学で医学博士号を取得することができました。「医学博士」になるには、医学系の大学院に進み、研究成果を論文としてまとめることが求められますが、大学によってその難易度が異なります。私が学んだ京都大学では研究論文が国際誌に掲載されるようなレベルであることに加え、大学内での厳しい審査をくぐり抜けなければなりませんでした。私も文字どおり「寝る間を惜しんで」研究を重ね、論文の執筆に時間を費やしました。本当に苦しい日々で、家族との時間や自分の自由時間が思うように取れない時期もありましたが、それでも応援してくれる家族や周りの人たちの支えがあったからこそ、達成できたことだと感謝しています。結果的に10年かかりましたが、とても意義深い時間でしたね。
医学博士号を取得したことで、先生の中で何か変化はありましたか?
自分の自信になったのはもちろん、診療する上でも芯が一本通ったという感じがします。例えばインプラント治療では、再生医療の知識がとても役立つわけです。どうやって骨や歯茎の再生につなげるのかということを、自分が実験して得た経験と知識を踏まえ、根拠に基づいて患者さんにより深く説明できるため、さらに質の高い技術を提供できるようになったと思います。それに、患者さん自身も歯科医院を探すときには、そこの先生がどんな人物なのか、ホームページなどでチェックすることでしょう。そのときに京都大学で医学博士号を取得したということがわかれば、患者さんの信頼や安心にもつながるのではないかと思います。実際に患者さんが期待を持ってお越しくださっているということを、診療時に強く実感しますね。
短期集中型の歯科治療で、迅速に噛める喜びの提供を
院長の診療スタンスを教えていただけますか?
患者さんの立場に立った歯科医療を提供することです。そのためできるだけ短いスパンで悪い所を治す「短期集中型の治療」をめざしています。具体的には、どこまで治したいか患者さんの要望を伺いつつ、一度にできるだけ多くの箇所を並行して治療するようにしています。歯は毎回の食事で必ず使う物なので、抜けていたり痛みがあったりしたらおいしく食べられないでしょう。治療期間をできるだけ短くすることで、1日でも早く噛める喜び、おいしく食べられる喜びを実感していただきたいのです。もちろん早さだけにこだわるのではなく、噛めるようにする機能面や、見た目の美しさである審美性、治療を終えた後のメンテナンスも重視して、治療にあたっています。さらに、すべての治療において噛み合わせを重視していますので、例えば入れ歯治療においても、自分の歯と変わらない噛み応えを追求できるよう、多様な選択肢を用意していますよ。
短期間で治療を終えるという方針は、患者さんにたいへん喜ばれそうですね。
単に治療期間が早いだけでは患者さんも不安でしょうから、きちんと勉強をした上で、科学的に根拠のある安全面にも配慮した治療法を取り入れるようにしています。スタッフや歯科技工士の協力も大きいですね。皆、患者さんに早く良くなってほしいという「思い」を大切に動いてくれています。例えば、受付スタッフはどんなに混んでいる時期でも、患者さんが希望されれば週2日のペースで予約を取るようにしています。また、歯科技工士は、通常なら1週間かけて手直しするような技工物を3日で仕上げてくれることも。こうした「チーム医療」によって、患者さんのニーズに合った技術の提供が実現できるのだと思います。
先生の得意とされるインプラント治療についてお聞かせください。
インプラント治療とは、生まれ持った歯を失ったときの治療法の一つです。顎の骨にインプラントと呼ばれる人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を作ることで、しっかり噛めるようにします。治療を成功につなげるには、3つの要素が必要だといわれています。その3要素とは、インプラントを入れる場所の「足場」、どんな形や材質のインプラントを使用するかの「材料」、インプラント周囲の骨の状態や周りの歯の状態を考えた際の「環境」です。私はこの3つの要素をもとに、歯科用CTも用いながら安全を重視してインプラント治療に取り組むよう努めています。また、当院では顎の骨と結合しやすい素材の人工歯根を取り入れていることが特徴です。一般的な人工歯根に比べて、大幅な治療期間の短縮が見込めますので、患者さんにも早く噛める喜びを実感していただけることでしょう。治療後は長く噛めるようしっかりメンテナンスを行っていますので、ご安心ください。
患者の負担軽減のため積極的に新しい機器・方法を導入
治療のIT化を図ったり、先進の医療機器を取り入れたりしているそうですね。
ええ。患者さんの身体的・精神的な負担軽減に役立てようと、治療のIT化を進め、新鋭の機器も積極的に活用するようにしています。その試みの一つが、補綴治療の際に歯型を採取する方法を変えたことです。以前から、口の中に入れる印象材を用いると嘔吐反射を起こされる方が多いのが気になっていたため、新型の口腔内スキャナーで撮影する方法に切り替えました。撮影した画像をもとにコンピューターで生成したデータを歯科技工士が活用することで、精密な補綴物が作製できます。当院で使用している口腔内スキャナーのカメラは、高画質でありながらレンズ部分は小さいので、口の中に入れるときの苦痛を感じにくいことが特徴です。当院では新鋭の口腔内スキャナー2種類を備えており、今後はそれらをすべてのチェアに設置する予定です。
お忙しいと思いますが、休日はどのようにお過ごしでしょうか?
以前は家族で旅行するのを楽しみにしていましたが、コロナ禍ではそれもなかなかかないません。その代わり、最近は北欧の人が大切にしている時間の過ごし方「ヒュッゲ(Hygge)」を意識して、家族との時間を楽しんでいます。デンマーク語で「居心地が良い空間」や「楽しい時間」という意味で、どんなに忙しくても家族との時間は確保するようにしているんです。たとえ短い時間でも、その時間が人生を豊かにしてくれていると思います。
最後に、読者へのメッセージと今後の展望をお願いします。
最近は、当院のホームページに掲載している新しい治療法に興味を持ってお越しになる方が増えてきました。患者さんのメリットにつながると思えば、積極的に先進の治療法を取り入れるのが私のスタンスです。きちんと勉強した上で、科学的に根拠のある治療法しか導入しないよう努めていますので、どうぞ安心してお越しください。治したいという「熱意」を持った患者さんには、私たちも精いっぱいの治療とメンテナンスを提供したいと思っています。一人でも多くの方に、よく噛める喜びを実感していただければうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/38万5000円~
骨造成(1ヵ所あたり)/5万5000円~
ノンクラスプデンチャー/9万6800円~
セラミックインレー/ 小臼歯 4万6200円~、大臼歯 4万9500円
マウスピース型装置を用いた矯正/5万円~
※税込み価格
※費用は目安ですので、詳細は歯科医院へお問い合わせください。
※1年間検診に来られていない場合は、保証期間は無効となります