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坂本 伊豆美 院長の独自取材記事

伊豆美レディスクリニック

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2019/08/28

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女性の体の悩みは、なかなか人に話しづらいもの。たとえ相手が医師であっても。しかし「伊豆美レディスクリニック」院長の坂本伊豆美先生になら、むしろ聞いてほしいとさえ思うかもしれない。裏表のない笑顔、力強いアドバイス、そして的確な診断で、多くの女性を救ってきたドクター。先生を信頼して、遠く上海から訪れる患者もいるというから驚きだ。坂本先生は婦人科腫瘍学を専門に学び、現在も定期検診によるがんの早期発見・治療を啓発している。今回の取材では、がんの話を中心に、先生が「女性と一生付き合えるのが魅力」だという婦人科の診療について話を聞いた。
(取材日2016年6月9日)

年1回のがん検診で、命だけでなく、生活の質も守る

こちらにはどのような患者さんがいらっしゃいますか?

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10代、20代は生理痛や月経不順、月経前症候群、30代は子宮頸がんで来られる方が増えていますね。今は昔と比べてセクシャルライフが変化したこともあり、若くして子宮頸がんになる人が増えています。子宮頸がんは、前がん病変の段階からがんに進むまでの過程がとても良く解明されていて、初期の段階で見つかれば子宮が温存でき、妊娠・出産も可能です。検診ではヒトパピローマウイルスの有無を調べることで、子宮頸がんになりやすいかどうかといったことも推測できるんですよ。閉経期以降の方では、更年期障害のご相談が増えてきます。当院には更年期の女性を診る資格を持つ看護師もいますので、私に聞きづらいこと、聞きそびれたことも、気軽にご相談いただけます。

乳がんの早期発見にも力を入れていると伺いました。

最近は乳がんについてメディアで取り上げられる機会が多くなったのもあり、検診者は増えつつありますね。それでもまだ欧米諸国に比べて、日本は圧倒的に検診率が低いのが現状。一度も受けたことがない人はたくさんいますし、自治体が行っている2年に1度のがん検診を受けているから大丈夫と思っている方も少なくありません。ぜひ知っておいていただきたいのですが、自治体の乳がん検診は、死亡率を下げる目的で行われているもの。より早期にがんを発見して、QOL、つまり生活の質を守るためには毎年受けることが大切なんです。1cm以下の大きさなら、100%近く治すことができますからね。そして年齢に合った検査法を選ぶこと。まずは自己触診。その上で20代、30代は超音波検査。40代は個人差があるので、超音波検査とマンモグラフィの併用検診。そして閉経後はマンモグラフィが適しています。

乳がんは何歳くらいの人に多いのですか?

日本では40代で乳がんになる方が多いです。13人に1人は乳がんになる可能性があります。現代では働き盛りの年代であり、母親として一家の中心となっている年代。そこが欠けたら大変でしょう。だからまずは検査を受けてほしいですね。まずはマンモグラフィと超音波検査を両方受診してみて、どちらも問題なければ年に1回交互に受けるのでもいいんです。当院は新型の検査機器も完備していますし、乳腺外科の女性医師による診察も行っていますので、気軽にお越しください。

がんの疑いが見られたらどうなりますか?

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より精密な組織診を行うことになります。これが針をしこりに刺すから痛いので、できるなら何度も受けさせたくはありません。だから当院では組織診は行わず、紹介先の病院に依頼しています。万が一そこで悪い物が見つかったら、そのまま治療まで担当してもらえますからね。

女性の健康を思い、正しい知識を啓発

ピルについて、先生はどうお考えですか?

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どうしても避妊目的だけと思われがちですが、服用することのメリットは他にもたくさんあります。というのも、ピルには生理痛を軽減したり、月経量を減少させる効果があるので、月経前症候群や子宮内膜症、過多月経の治療にも効果的なんです。ピルは保険適用になるものもあります。その上、3ヵ月以上服用することで、卵巣がんや大腸がんのリスクが低下するというデータも出ています。こういったものはお母さん世代にはまだまだ抵抗があるようですが、当院には40代のお母さんと、10代、20代の娘さんが一緒にピルを飲んでいるケースもあるんですよ。同じようなものに、経産婦さんが子宮内に入れる子宮リングに黄体ホルモンが付加されているものがあります。こちらも生理痛を和らげたり、月経量を減らしたりしてくれます。保険が適応されて、5年は効果が持続するものもあります。気になる方はぜひ一度ご相談ください。

禁煙の専門外来も設置しているそうですね。

たばこは女性ホルモンの低下など、女性の体にさまざまな悪影響を及ぼします。それにピルを飲み始める時にたばこを吸っているとリスクが高まるので、一緒に禁煙をお勧めすることもあります。流れとしてはまずご本人の意思を確認し、禁煙開始日を決めます。サポートしてくれる方にも一筆書いてもらい、禁煙開始。当院では飲み薬の服用をお勧めしていますが、これにはタバコを吸いたい気持ちを抑える効果と、タバコをおいしいと感じなくなる効果があり、ニコチンの離脱症状を和らげてくれます。実際に吸っていないかどうかは、呼気の一酸化炭素濃度を測定すれば一目瞭然。もちろん吸ってしまったからと言って叱るようなことはなく、治療のモチベーションが下がっていないか、意志が薄れていないかの確認です。数値には受動喫煙の値も表れますから、家族や周りの人たちの健康にもどれだけ悪影響を与えているか、わかっていただけるでしょうね。

女性の体には漢方が有効なんですか?

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例えば冷え性や更年期障害など、何らかの症状があって体調が良くないのに、病気とは診断されない。そんな女性特有の悩みに、漢方は有効だとされています。漢方の大きな特徴は、血の流れ、気の流れ、水の流れを整えること。そして、病気の一歩手前で治す薬であること。処方の仕方も西洋薬とは違い、舌、腹部、脈拍などを診て、一人ひとりの体質や症状に合わせて選びます。症状が同じであっても同じ漢方が効くとは限らないし、逆に同じ薬をある人には不妊症の治療薬として、またある人には頭痛薬として処方することもあります。当院では漢方の専門家である女性医師による専門外来も行い、一人ひとりに合う漢方をアドバイスしています。上手に取り入れて、西洋医学と東洋医学、両方のメリットを生かした治療を行っていきたいと思います。

変化の多い女性の体、身近で支える存在でありたい

そもそもどうして婦人科を選ばれたのでしょうか?

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大学卒業後、どの科に進むか悩みましたが、女性であることを最も生かせて、女性がやることに意味がある科を考えた時、産婦人科に進むのが良いのではないかと思いました。その後、数々のお産に携わり、産科もやりがいのある科には違いありませんでしたが、女性と一生付き合える婦人科に魅力を感じるようになり、途中からは婦人科一本に絞りました。

これまで印象に残っている患者さんはいますか?

30代で卵巣がんを患ったある女性です。将来子どもを希望されたので、子宮と卵巣を温存する方針で手術することになりましたが、それがどういう結果になるのか、当時は私もすごく緊迫した思いでいました。結果的には2人の子どもを産んで、それから全摘手術を受けられました。今でもお付き合いが続いていて、九州から毎年年賀状をくださるんですよ。がんの患者さんでお付き合いが長いということは、元気な証拠。それは私にとって、何よりうれしいことです。あとは娘さん3人とお母さんとで検診に来るご家族もいます。お母さんが娘さんを連れて来られると、本当に信頼していただいているんだなと実感できますね。

今後の展望をお聞かせください。

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これからも、年齢を問わず誰もが気軽に通えるクリニックにしたいですね。そして、どんな小さな悩みも解決してあげられたらと思います。思春期には避妊の方法や性感染症の話、成人してからは妊娠・出産、子宮筋腫などの病気、そして更年期障害や骨粗しょう症などの心配と、女性には何でも話せる婦人科の先生が必要。だから私は一生涯を通じて女性の味方であり続けたいと思っています。

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