全国のドクター8,750人の想いを取材
クリニック・病院 161,538件の情報を掲載(2019年12月12日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 箕面市
  4. 箕面駅
  5. 土居歯科医院
  6. 土居 敏英 院長

土居 敏英 院長の独自取材記事

土居歯科医院

(箕面市/箕面駅)

最終更新日:2019/08/28

125939 %e5%9c%9f%e5%b1%85%e6%ad%af%e7%a7%91%e5%8c%bb%e9%99%a2

箕面駅より徒歩5分にある「土居歯科医院」は、日本口腔外科学会口腔外科専門医である土居敏英先生が院長を務める歯科医院だ。開業前は、口腔外科で他科連携し数々の手術を行ってきた土居先生。また、箕面市の歯科医師会長としても地域医療に貢献する。その豊富な経験と穏やかな人柄を慕い、階段を登った3階にあるクリニックにもかかわらず最高齢96歳の患者が足を運ぶという。「ここには病院にあったような設備や人員はありません。でも、私の中にある経験をフルに使うことで病院までのクッションのような役割を果たしたいと思っています」光が差し込む明るいクリニックの中で微笑む土居院長に、医療にかける想いを聞かせてもらった。
(取材日2018年11月15日)

「その人にとって」どうするべきかを考えた治療を

こちらのクリニックは、縁があって引き継いだクリニックだそうですね。

1

14年前、私は市立豊中病院で勤務医をしていたのですが、叔父の同級生でご縁があった中村文彬先生をお見舞いに伺ったことがすべての始まりでした。残念なことに先生はお亡くなりになってしまったのですが、その後、先生のご遺志により歯科医院を誰かに引き継いでほしいとの相談を受け、私がリニューアルする形で開業させていただくことになりました。中村先生とは面識もなかったですし、本当に縁というのは不思議なものだなと思います。僕は口腔外科専門医として、勤務医を続けていくのだと思っていましたし、開業するつもりはまったくありませんでした。もし、あの日病室を訪ねなければ、土居歯科医院はなかったのではないかと思うので、このご縁にはただただ感謝です。

クリニックを引き継ぐことに、プレッシャーを感じることはなかったのですか?

実は、私が中村先生と直接お話しした回数はそう多くありません。でも、病床で先生が再び治療する日を夢見て闘病されていたことを伺っていましたし、何よりも私がリニューアルオープンして足を運んでくださった患者さんのお口の中を見れば、中村先生がどのような思いで治療をされてきたのかよくわかりました。どの治療も非常に丁寧にされていて、患者さんの一人ひとりのことを思って心を尽くしてこられたということが伝わってくる治療だったんです。ですから、プレッシャーというよりも、いい意味で身が引き締まるような思いでしたね。自分は単純に場所を引き継ぐのではなく、医療や患者さんへの思いを引き継ぐのだと肝に銘じています。

そういった思いを踏まえて、先生が治療で気をつけていることは何ですか?

2

自分のやり方だけを通さないことですね。僕は口腔外科にいましたので、現在も日本口腔外科学会の口腔外科専門医としてさまざまな歯科医院や病院と連携して診療をしています。そのため、他からの転院でいらっしゃる患者さんも数多くいらっしゃいます。そういった患者さんの口を診せてもらうのだから、口の中にはこれまでの治療の経過が残っています。その治療経過がもし自分の考え方と違ったとしても、すぐに否定したりしない。以前の先生はどう考え、どうしようとしてこの治療を進めていたのかを丁寧にひもとき、踏襲できるところは踏襲することを大事にしていますね。治療の正解は一つではなく、歯科医師の数、患者さんの数だけあるはずです。ですから「その人にとって」どうするべきかを考えるようにしています。

丁寧な問診で患者と向き合い、適切な診断をする

「その人にとって」の最適を探すためには、どんなことを行うのですか?

3

問診ですね。そしてその問診から導き出す適切な診断が必要だと思います。私が学生時代に師事していた先生は問診に厳しく、とにかく問診の仕方について一から十まで細かく指導されました。今はエックス線、歯科用CTなどを置くクリニックも多く、問診に時間をかけるところが少なくなっている印象がありますが、それだけでは不十分ではないかと個人的には思います。私は、患者さんと本気で向き合うことを大切にすることが何より大事なんじゃないかと、これまでの経験を振り返っても思います。機械は機械で便利ですし、有力なヒントをくれるものです。しかし、機械に頼りすぎると本質を見逃してしまいがちです。やはり人と人ですから、まずは人と向き合うこと。そこを大切にして診断することが最適への近道だと思います。

先生は口腔外科のご出身ですが、口腔外科の先生をかかりつけ医にするメリットはありますか?

口腔外科って、一般の歯科では難しい症例を診ることが多い科なんですよ。ですから、抜歯にしても難しい抜歯、歯周病治療、顎関節症、口腔がんや外傷に至るまで口腔に関することはすべて診ます。ですから、一般歯科だけの先生よりは幅広い症例を経験しているのかなと思います。実際に、当院で口腔がんを見つけることもありますし、親知らずの抜歯もここで行います。患者さんにとって「なんだかわからない」という状態は不安なものだと思います。できるだけ早く診断をし、治療することは安心へとつながると思いますので、そういった意味では口腔外科時代に培った経験は患者さんにとって役立っているのかなと思います。

口腔外科出身の先生が開業されていることは少ないそうですね。

4

口腔外科の歯科医師は手術を行う場合が多く、ほとんどの口腔外科医は病院にいるんです。だから、口腔外科医の診断を受けるためには病院を受診しなくてはいけません。ただ、病院は当院のようなクリニックに比べると診療時間が短かったり、待ち時間が長かったりと不便な側面もありますよね。「口腔外科を受診してください」と言われたけれど、仕事が忙しくて行けないといった場合などに、私たちのような開業している口腔外科専門医の診察を受けるのはいいんじゃないかなと思います。症状が緊急を要すものなのか、どうなのか診断できれば、その後のスケジュールも立てやすくなりますし、多くはありませんが開業している口腔外科を上手に使ってほしいなと思います。

歯科口腔外科出身の開業医として地域医療に貢献したい

先生が理想とするクリニックはどんなクリニックですか?

5

安心と安全があるクリニックです。というのも、私はすごく怖がりなんですよ。口腔外科専門医としてさまざまな手術をこなしてきたにもかかわらず、自分が注射や採血をされるとなるとすごく怖い。だから、歯医者が怖い人の気持ちはすごくよくわかります。だからこそ、自分は安心させてあげたいし、そのためにできることはしたいと思います。例えば、手術の前ってどんなに平気そうにしている人でも必ず心拍数が上がるんです。そんな時、主治医が顔を見せて声をかけると患者さんが安心して心拍が落ち着く。そんなシーンを数多く経験して、手術前には必ず自分が顔を出そう、声をかけようと思うようになりました。私も大阪人ですので、たまには冗談の一つも言って(笑)、リラックスして治療を受けてもらえるようになればいいですね。

ストレスの発散方法はありますか?

学生時代からやっているテニスとマラソンですね。テニスは今も週2回か3回くらいやっています。大会にも参加しているのですが、最近はなかなか勝てなくなってきました(笑)。そしてマラソン。最初は冗談からまさかの出場だったのですが、その時の記録が悔しくてたまらなくて、それから挑戦し続けています。走っていると「なんでこんなことしてるんだろう?」って思うんですけど、30kmくらいになると「あとちょっとだ! 頑張ろう!」に切り替わって、そこからすごく気持ちがいいんですよ。走ることはすごくいいなと思います。ゆっくりのジョギングでもいいので、走るのはお勧めです。

それでは、最後に今後の展望について教えてください。

6

自分が口腔外科出身の開業医としてできることをし、地域の病診連携にもっと貢献したいなと思っています。社会も高齢化していますし、今後、病診連携は非常に重要になってくると思います。そこで、手術前後に口腔ケアを行うことで全身管理をしやすくするためのシステムづくりに箕面市歯科医師会の会長として注力してきました。手術の前後に歯科を受診することで、歯周病の有無や口腔内の状況を把握することができ、衛生管理もしやすくなるんですよ。今後は、化学療法などを行う患者さんに対してもアプローチできる仕組みを作りたいなと思っています。この仕事は病院にいた口腔外科専門医だからこそできることなんじゃないかと思っています。これからも自分ができることをまっとうし、皆さんに貢献していきたいです。

Access