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岩村 経子 院長の独自取材記事

川和皮ふ科

(横浜市都筑区/川和町駅)

最終更新日:2021/10/12

岩村経子院長 川和皮ふ科 main

横浜市営地下鉄グリーンラインの川和駅から徒歩2分のところにある「川和皮ふ科」。薄いピンク色と白を基調とした待合室は、ほっと心を和ませる雰囲気で、トイレ内にはおむつ替え専用のベビーベッドを設置するなど、ママにうれしい配慮もなされている。院長の岩村経子先生は自身も子どもを持つ母親で、子どもと保護者双方にとって居心地の良いクリニックをめざしているという。「最初は泣いて嫌がるお子さんもいますが、ウエルカムですよ」と笑顔で話す岩村先生。そんな先生に医師としてのこれまでの経緯や、診療時に心がけていることなど幅広く話を聞いた。

(取材日2008年7月10日)

母親としての視点を生かして子どもと保護者をサポート

内装をはじめ、すてきな院内ですね。

岩村経子院長 川和皮ふ科1

ありがとうございます。内装のデザインは私が女性の医師ということで、淡いピンクを使って優しい印象になるようにしました。壁紙の花柄はすごく気に入っているんです。また小さなお子さん連れの方も多いので、トイレにはおむつ替え専用のベッドを設置しています。私自身も子どもがいるので、子どもを病院に連れて行く大変さはよくわかります。だからこそ、母親視点を大切にしました。

先生の診療スタンスをお聞かせください。

最近増えているアトピー性皮膚炎の治療は千差万別ですが、私はステロイド薬に反対しているわけではありません。だからといって、同じステロイド薬を使い続けようとは考えておらず、ほかの薬と検討しながら経過を見るようにしています。昔と違って、アトピー性皮膚炎について勉強されている患者さんが多いので、「どういう治療をしたいか?」といった患者さんの希望に沿って、進めることを心がけていますね。ただ患者さんの中には、情報に惑わされ過ぎて「治療法はこれしかない」と思い込んでしまっている方がいるので、視野を広げるアドバイスは必要だと思います。診療中の会話の中から、患者さんが望んでいることや不安に思っていることを察して、一緒に考えていくようにしています。

お子さんの診療で心がけていることは?

岩村経子院長 川和皮ふ科2

子どもが大好きなので、多くのお子さんに来ていただきたいです。この間も「先生!」ってムギューッと抱きついてきてくれる子がいて、すごくうれしかったですね。保護者の中にはお子さんが「泣いてしまったらどうしよう……」と心配な方もいると思いますが、子どもが病院で泣くのは当たり前。どんなに泣いても暴れても私は全然構わないので、気にせず来院してください。子どもの診療で気をつけているのは、無理をしないこと。お子さんの様子を見ながら少しずつ、許してくれる範囲で診療をするようにしています。皆さんも、自分が子どもの時に病院が怖かったという経験ありませんか? まだ何もしていないうちから、「病院」「お医者さん」というだけで怖がる子もいます。なので、例えばピンセットを使わずに指でするといったように、できるだけ恐怖感を与えないよう心がけています。

「真面目」な性格を生かして医療の道へ

先生が医師を志したきっかけを教えてください。

岩村経子院長 川和皮ふ科3

私は昔から真面目な性格でした。長所も短所もとにかく「真面目」で、考えようによっては頑固な性格ともいえます。子どもの頃は、父が外科の医師だったこともあり、医師に対する漠然とした憧れを抱いていました。ただ、父は頑固一徹のいわゆる「怖い医師」で、時には帰ってしまう患者さんもいたほど……。普段の生活の中でも怖くて、私もよく怒られていましたね。そんな昔タイプの父でしたが、医師としての仕事ぶりはやはり格好良くて、人の役に立つ仕事をすることはすてきだなと常々思っていたんです。中高生の頃、文系や英語関係に進むことも考えましたが、高校3年生になって将来の進路を具体的に考え始めた時、「患者さんを診る」という医師の仕事が、真面目な自分の性格に合っているような気がして、医師になろうと決めました。

なぜ皮膚科を選択されたのですか?

大学ではどの科も実習が大変で、最初の頃はとにかく必死。勉強の楽しさがわからないまま過ぎていった感じでしたが、産婦人科、心臓外科、皮膚科の実習は楽しかった記憶があります。専門分野を決める時、最初は外科系に興味があったのですが、外科に女性の医師が少なく、「私にできるかな?」という不安がありました。そこで、内科と外科の両面を持ち合わせている皮膚科が、自分に向いているのではないかと考えたんです。また私が入局した時の教授が、皮膚科で知らない人はいないぐらいの先生で、この先生から学べるのであればぜひそうしたいと思いました。雲の上のような存在だったので、緊張してしまって、結局当時はまともに話したことはありませんでした。皮膚科の医師として10年以上経験を積んだ最近になって、ようやく緊張がほぐれて話ができるようになりました。

勤務医時代の思い出をお聞かせください。

岩村経子院長 川和皮ふ科4

研修医となって1、2年目はとにかく忙しくて、「果たして自分の進む方向はこれで合っているのか?」と考えてしまう時期もありましたが、3年目で行った病院での先生との出会いが転機となりましたね。その先生は親分肌で、厳しい中にも温かみのある人で、私は医療の先輩としてだけではなく、人間的にも尊敬していました。ただとにかく厳しくて、「お前、それでも医者か?」なんてせりふはしょっちゅう。怒られ叱られ、家に帰って泣いたこともありました。でも、必ず教え子のことをずっと見守ってくれている先生でした。意見の違いから私が違う先生に責められるような場面があったのですが、私が必死で説明をしている場では、先生は黙って状況を見守っているだけ。しかし、その後に「よく頑張った、お前の意見は正しかった」と褒めてくれて、とてもうれしかったことを覚えています。

自慢のスタッフとともに地域に貢献したい

美容に関する相談も多いのでしょうか?

岩村経子院長 川和皮ふ科5

当院はどちらかというと皮膚疾患の治療が中心のクリニックですが、むだ毛でお悩みの患者さんのご相談を受けたり、また女性の患者さんからのニーズに応えて、肌のお手入れについてアドバイスすることもあります。開業してからは、私自身も自分の肌について気をつけるようになりましたね。それまでは、化粧を落とさないまま寝てしまうこともあったのですが、肌の指導をしていくためにはやはり自分がきちんとしておかないと良くないと思い、努力するようになりました(笑)。

プライベートはどのようにお過ごしですか?

岩村経子院長 川和皮ふ科6

休日は家族で過ごすことが多いです。平日はなかなかゆっくりできないので、週末に子どもと一緒に遊ぶことがリフレッシュにもなっています。あと意外に思われるかもしれませんが、車が趣味なんですよ。今は子どもも大きくなったのでアニメや子ども向けのものでなくても、一緒に映画鑑賞をしたり、一人でもチャンスがあれば思いついたときにひとりでもさっと映画館に行ったりします。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

当院の一番の自慢は頼りになるスタッフたちです。全員女性で、最近は「エコ」を意識して、「裏紙、裏紙……」とうるさく言っている私を(笑)、さまざまな場面でフォローしてくれて本当に助かっています。そんな彼女たちと力を合わせて、地域の皆さんのお役に立てるクリニックをめざして頑張っていきたいと思っています。治療については、1~2cmほどの腫瘍を取り除く手術なら院内でもできますし、良性か悪性かを調べる検査もほんの少し皮膚を切り取るだけでわかります。金属アレルギーなどのパッチテストも準備していますので、肌のことで気になることがあれば、些細なことでも構いませんので、気軽に相談していただけたらと思います。

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