岡本 吉史 院長の独自取材記事
岡本歯科医院
(柏原市/堅下駅)
最終更新日:2024/06/27

大和路線・柏原駅東口より徒歩5分、近鉄大阪線・堅下駅1番出口より徒歩3分、落ち着いた住宅地の一角に「岡本歯科医院」がある。3代にわたって続く歴史のある歯科医院で、院内はゆとりのある空間が確保されている。院長を務めるのは、「歯科診療に対するモチベーションを維持するためにも、学び続けることが必要」と話す岡本吉史先生。勉強熱心な歯科医師で、スタディーグループなどに所属し積極的に新しい知識・技術の取得に取り組んでいる。常に高い目標を掲げて診療にあたり、歯や口のトラブルに悩む患者に寄り添い続ける。岡本院長に同院の診療の特色や力を入れる治療、歯科診療にかける思いなどを聞いた。
(取材日2024年5月18日)
口の中の状態についてわかりやすく説明する
歴史の長い歯科医院だと聞きました。

祖父の代からの歯科医院で、祖父は初め大阪市内で診療所を開業しましたが、戦争の空襲で焼け出されて、親戚がいた奈良に疎開し、柏原市には終戦後に移ってきたそうです。その後、父が祖父の診療所を継承し、さらに2004年に私が引き継ぎました。私が物心ついた頃には、祖父はもう臨床の現場はリタイアして、自分の趣味の絵画をしていたことを覚えています。父は夕方6時くらいに診療を終えて食事を取ると、その後も夜遅くまで歯の詰め物やかぶせ物、入れ歯などを作るのが常で、子ども心に「大変な仕事だな」と思っていました。私は祖父や父から「歯科医師になってほしい」と言われたことはないのですが、そうした環境で育ったこともあり、ごく自然に歯科医師を志しました。
継承後、移転・リニューアルされていますね。
以前は道路を挟んだ向かい側にあったのですが、現在の場所に新しく建て替えました。ちょうど東日本大震災の影響で建築資材が不足していたのですが、建築を担当してくださった方が資材を確保してくれたので本当に助かりました。以前の診療所は診療室の間にパーティションがなかったのですが、現在の診療所は半個室タイプの診療室を採用しました。当時はまだそれほどプライバシーに対する意識が高まっていませんでしたが、今となっては半個室にしておいて良かったと思っています。また、私自身が狭い空間が苦手なので、診療室は広めに、天井も高い造りにしています。ゆったりしているので、患者さんもリラックスできるのではないでしょうか。
どのような患者さんが来られますか?

お子さんからご高齢の方まで幅広い年代の患者さんが受診されます。受診の理由もかなり多岐にわたるのが特徴です。この周辺エリアにお住まいの方が多いのですが、ホームページなどを見て近隣以外のエリアから車や電車に乗ってお越しになる方も少なくありません。また、セカンドオピニオンを希望して来院される方もおられます。
診療の際に心がけていることを教えてください。
問診票を使って、全身疾患の有無や、麻酔でこれまでトラブルがないかなどを確認した上で、お口の中を見せていただきながらお話を伺います。必要な検査を行い、患者さんのお口の中の状態をわかりやすく説明するように心がけています。治療の際は、選択できる治療法について、一つずつその内容やメリット、デメリットの説明を欠かしません。歯科医師としてどの治療法を奨励するのかについてはお伝えしますが、「これでなければ治療できない」といったことはなく、最終的に治療法を決定するのは患者さんの意思です。
より高い目標を設定して治療に臨む
注力している診療について教えてください。

歯周病治療、インプラント治療、噛み合わせ治療が当院の3本柱です。現在の日本では、虫歯が原因で歯を失くす方は少なくなっていますが、歯周病の患者さんは増えています。また、歯周病は予防でき、治療を行えば改善が見込める疾患でもあります。そのため、歯周病の治療に力を入れることが、当院の基本姿勢でもある「歯を残すこと」につながると期待しています。厚生労働省と日本歯科医師会が進めている80歳の時点で20本の歯を残す「8020運動」は、ある程度の成果が報告されていますが、20本の歯が残っていてもしっかり噛める状態かどうかは疑問があります。早期治療を行うためにも定期検診に通っていただくことが重要だと考えています。
定期検診を受けていても状態が悪くなるのはなぜですか?
定期的にクリーニングを受けていても、歯と歯茎の間の歯周ポケットの中の汚れまではきれいにできていないことが原因ではないでしょうか。そこまできれいにするためには、どうしても痛みや出血を伴うため、歯周ポケットの中の掃除までは行わないことも多いのですね。当院では、痛みを伴うと考えられる場合は麻酔をした上でクリーニングを行います。そうした処置が必要ない患者さんの場合は、主に歯科衛生士が歯周病のチェックとクリーニング、歯間ブラシの選び方や使い方なども含めたブラッシング指導を行い、患者さんのお口の状態に合わせた定期検診をご案内します。
早くからインプラント治療を取り入れているそうですね。

実は、院生時代はどちらかと言うとインプラント治療に反対していました。当時のインプラント治療には、さまざまな問題があると感じていたからです。大学院を修了後、父のもとで働くようになってから歯科の専門雑誌を読んでいると、インプラントの記事が掲載されていて、技術が進歩していることを知りました。そこで、セミナーを受講することにしました。インプラント治療では、すべてのステップでしっかりとした処置が求められます。一つでも不十分なところがあると、うまくいかないリスクのある治療だからです。私は、すべてのケースで100点満点の治療はできなくても、常に100点をめざす意識を大切にしております。
噛み合わせについても教えてください。
噛み合わせに問題があると、歯磨きが難しく、特定の歯に大きな負担がかかってしまいます。そのため、歯周病になりやすくインプラント治療をしても長持ちしません。必要な方には矯正治療をお勧めします。自分の歯もインプラントも磨きやすい環境を作ることで長期間治療結果が持続することと思っております。
常に真摯な姿勢で患者に対応する
歯を守るためにはやはり定期検診が必要ですか?

定期的な歯科検診は欠かせないと思います。当院の患者さんにもその重要性をしっかりとお伝えしていますね。その際の言葉がけをご自身の歯を守るモチベーションにしてくれていたらうれしいです。定期検診を怠ると、多くの歯を抜いてインプラントを入れたり、総入れ歯になってしまったりする可能性もあります。現在、高校生までは学校で歯科検診を受けられますが、それ以降は検診の機会はあまりないので、大学生や社会人に対しても、歯科検診を義務化していただきたいなと考えています。
今後の展望を聞かせてください。
自分の体力が続く限り、日々真剣に診療に取り組んでいくことが目標です。年齢を重ねると、長時間の手術などが厳しくなってくると思いますが、少なくとも後10年は頑張りたく思います。現在、息子が歯学部の学生で、歯科医師になって研修期間、修行期間を考えるとあと10年はかかると思います。患者さんが満足いく治療をできるようになったら息子に事業継承することでしょう。もっとも、本人が継承を希望すればの話なのですが。
読者や地域の方にメッセージをお願いします。

早期に歯科診療を受けないと、損をするのは患者さんです。痛いから歯医者に行くのではなく日頃から予防を行うことが重要だと思います。また治療を受けるのに、ご自宅や職場に近いからといった単純な理由や、インターネット上の情報などだけで歯科医院を選ぶのは避けて、信頼できる先生のもとで治療を受けていただきたく思います。当院では、知識・技術のアップデートに努め、歯やお口のことで悩む方に対して、常に真摯な対応を心がけています。お困りのことがある場合は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは・インプラント/44万円
・矯正治療/66万円
・マウスピース型装置を用いた矯正 / 22万円〜44万円
・審美歯科
オールセラミッククラウン/11万円
オールセラミックインレー/7万7000円
ジルコニセラミックアクラウン/12万1000円
ジルコニアセラミックインレー/8万8000円
ファイバーコア/1万6500円
・ホワイトニング/2万2000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。