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上西 香子 院長の独自取材記事

えだ皮膚科クリニック

(横浜市青葉区/江田駅)

最終更新日:2022/10/05

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック main

筑波大学卒業後、聖マリアンナ医科大学皮膚科に入局し、アトピー性皮膚炎の研究を中心に、幅広い皮膚科の研鑽を積んできた「えだ皮膚科クリニック」上西香子院長。子どもが生まれたのを機に、マイペースな診療をしたいと2008年に開業。「患者さんの話をしっかり聞いて、クリニックを地域に根づかせることに力を入れてきました」。江田エリアの皮膚科の「かかりつけ医」として、子どもから高齢者まで多くの人が訪れるという。また尋常性白斑の治療に使用するターゲット型紫外線照射器を導入して、乾癬やアトピー性皮膚炎の炎症、掌蹠膿疱症などの治療も行えるようになり、診療の幅も広がった。地域のニーズに応え、美容面への対応も視野に入れる。肩肘張らずに一歩一歩着実に、しなやかに歩む上西院長に話を聞いた。

(取材日2017年7月5日/更新日2022年9月14日)

江田駅前で皮膚科のかかりつけ医として親しまれる

開業までの経緯やきっかけを教えてください。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック1

私は子どもの頃から理科が好きで、将来は手に職をつけたいと考えるようになり、医師を意識するようになりました。また小さい頃は私自身アトピー性皮膚炎でよく病院に通っていたことから、「アトピーに関する何かをしたい」という思いもあり、皮膚科の医師の道を選択しました。その後、大学病院や横浜総合病院、多摩病院などで診療に携わっていましたが、子どもが小さいので、そろそろマイペースに仕事をしたいと考えていた頃、たまたま、家から近いこの物件を見つけたのです。駅からも近い好立地で、江田には皮膚科クリニックがほとんどない状況でしたし、「決めるなら今」という感じで、みるみる開業の話が進んでいきました。

開業されて、どのような印象を持たれましたか。

院長としてすべてにおいて責任の重さを感じています。その一方、自分よりもっと専門的な医師に診てもらったほうがよいと診断したときは、専門的な施設をご紹介することになります。そのあたりの見極めも大切だと日々実感しています。また大きな病院では外来を担当する日も限られ、一人の患者さんを一貫して診ることが難しかったのですが、今は治療経過をずっと診ていけますから、そこは非常に大きなメリットですね。皮膚の治療は時間がかかることが多いですが、自分の立てた治療方針によって、最終的に良い結果が生まれたときはすごくうれしいですよね。

どのような患者さんが多いのですか。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック2

アトピー性皮膚炎、湿疹、水虫、とびひ、イボ、水イボなど、実にさまざまです。この辺りはマンションもあれば昔ながらの一軒家も多い地域なので、0歳から90歳代まで年齢層も幅広いですね。子どもの患者さんも多く、水ぼうそうの発疹で来られることもあります。地域的な特色としては美意識が高く、しみやニキビなど美容系の悩みを抱える方も多い状況です。そうした保険外の治療については、まず一般皮膚科をきちんとした上で、今後、徐々に導入していきたいと考えています。

アトピー性皮膚炎の診療にも専門的に取り組む

診療の際に大切にされていることを教えてください。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック3

基本的には患者さんの話をしっかり聞いて、その方の望む治療法を提案していきたいと思っています。できるかぎりいくつかの選択肢を用意し、そこから自由に選んでいただけるような、患者さん本位の診療を心がけています。そして専門用語を極力使わずに、わかりやすい言葉で説明するよう意識しています。初診の方の場合はある程度時間をかけていますが、こうしたクリニックのメリットは、あまりお待たせしないことでもありますので、タイトな時間の中でも内容の濃い対話ができるよう心がけています。また、子どもの患者さんにも「痛くないから」とごまかさず、痛みを伴う治療のときは「痛いけれど頑張ろうね」ときちんと理解してもらうようにしています。

こちらならではの治療がありますか。

皮膚の一部が白く抜け落ちる皮膚病である尋常性白斑の治療に使用するターゲット型紫外線照射器を導入しています。白斑のほかにも、乾癬(かんせん)・アトピー性皮膚炎・掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症といった疾患の治療にも有用です。また、保険外にはなりますが、爪の治療で超弾性ワイヤー法を取り入れています。巻き爪を針金で開くような治療ですが、大きな痛みを感じることはほとんどないのでお勧めですね。元気なお年寄りが増えたせいか、巻き爪の相談で来られる患者さんも増えています。こうした新しい有用な治療を地域で提供できるように、日々新たな情報を取り入れるようにしています。

先生のご専門のアトピー性皮膚炎についてお聞かせください。

大学病院時代、専門的な研究をしていましたが、結局のところ、ひどいときはステロイドを使って、良くなればやめてというごくスタンダードな治療法に辿り着きました。少し前までは「ステロイドは怖いもの」と考える患者さんも多かったのですが、徐々に正確な情報が広まり、抵抗感なく受け入れていただきやすくなったと感じています。副作用も、短期間であれば問題になることはないと考えておりますので、安心して治療に臨んでいただけたらと思っています。しっかり保湿をすれば悪化しづらいこともわかってきていますので、患者さんとご家族とよくコミュニケーションをとりながら、進めていきたいと思っています。

専門的な立場から気になることがありますか。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック4

昔からありふれている症状ではあるのですが、うおのめやたこの治療が意外と難しいと感じています。体質的や、一部に負担のかかる歩き方、靴が合っているかなども影響してくるようです。うおのめの方は痛いせいか幅広の靴を履くことが多く、幅が広すぎて合わないことも多いという印象があります。治療するだけでなく、歩き方や靴の選び方などもアドバイスしていく必要があると思っています。また皮膚の病気やトラブルは、生活習慣やストレスなどに影響されることも多いので、患者さんの背景までを詳しくお聞きしたうえで、その方に合った治療法をご提案し、また、生活面や食生活などのアドバイスもしていく必要があるなと感じているところです。

地域のニーズに応え、美容面への対応も視野に

ところで先生のプライベートについても少し教えてください。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック5

休みの日は子どもと一緒に過ごすことが多いですね。母親になったおかげで、子どもの患者さんにうまく接することができるようになったかもしれません。以前は、抱き方やあやし方もわからなかったですから(笑)。趣味としては、最近ポーセリンのペインティングや、粘土にクリスタルを埋めて作るハンドクラフトなどに凝っています。また今年は、形成外科の医師が主催する「美」に関するセミナーに毎月通っているんですよ。形成外科的な観点や、アートの観点から人間の顔の美しさなどを考えるもので、ゆくゆくは診療にも役立っていくのではないかなと思っています。

これからの展望についてお聞かせください。

気軽に来ていただき、どんな些細なことでも相談していただけるような存在でありたいですね。長期的なビジョンでは、女性の美容的な部分で診療内容の充実をしていきたいなと思っています。特に加齢に伴う乾燥肌やしみ、しわなどの悩みで、地域の皮膚科でケアを受けたいというようなニーズにお応えしていきたいと考えています。また高齢になり免疫力が落ちる中で、爪水虫などを放置されてしまうお年寄りが多いことが気になっています。皮膚科の医師の立場から、ご家族への啓発をしていく必要があるのかなと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

上西香子院長 えだ皮膚科クリニック6

開業して14年。小さいお子さんが成長したり、加齢や高齢化に伴うご相談が増えたり、歳月の重さを感じています。これからも地域の皆さんとともに歩むクリニックでありたいと思っていますので、皮膚のトラブルに関して何か気になることがあれば気軽に相談していただければと思います。特にアトピー性皮膚炎と診断されると、とても心配される親御さんが多いようですが、お子さんを信じて、一緒に前向きに治療に取り組んでいただきたいと思います。乾燥しやすい、皮膚が弱いという体質は治るものではないですが、保湿やスキンケアを続け、ひどい時にはステロイドを塗っていけば、ある程度コントロールはつくものですから、気長に見守ってあげてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

超弾性ワイヤーを用いた巻き爪治療/初診時:8470円~、再診時:2430円~(ワイヤーが残っている場合)

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