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地域に根差し、医療をつなぐ
かかりつけ歯科の役割

和田歯科医院

(芦屋市/甲南山手駅)

最終更新日:2026/10/21

和田歯科医院 地域に根差し、医療をつなぐ かかりつけ歯科の役割 和田歯科医院 地域に根差し、医療をつなぐ かかりつけ歯科の役割
  • 保険診療

かかりつけの歯科医院には、治療を行うだけでなく、患者の身近な相談先として、必要な医療へつなぐ役割も期待される。1970年の開業以来、地域に根差した診療を続けてきた「和田歯科医院」では、長年患者と向き合う中で、地域の医療機関とのつながりを自然に築いてきた。持病や服用薬についても会話の中で確認して診療に生かし、必要に応じて歯科口腔外科や病院へつなぐほか、自院の患者でなくても、困って訪れた人にはできる限り対応し、適切な医療への橋渡しを行っている。院内でも受付スタッフと情報を共有し、座位での診療など、一人ひとりが安心して治療を受けられるような環境づくりに努める。地域の身近なかかりつけ歯科医院として患者を支える多名部光代院長に、医療連携への思いを聞いた。

(取材日2026年9月16日)

院内外の連携を通じ、地域のかかりつけ歯科医院として心ある医療で患者の健康を支える

Q院内で連携し、こまやかな気配りをされているそうですね。
A
和田歯科医院 スタッフが患者の情報をきめ細かく共有し、診療を支えている

▲スタッフが患者の情報をきめ細かく共有し、診療を支えている

当院は歯科衛生士がおらず、私と受付スタッフ2人で対応しています。だからこそ、患者さんをよく知り、情報を途切れさせないことが大切と考えています。長く勤める受付スタッフは、患者さんの不調まで覚えており、「その後大丈夫ですか」と声をかけてくれます。来院時に体調を悪くした方がいた際には、かかりつけの病院を調べ、受診につなげてくれたことも。私が虫歯や歯周病の治療から定期検診、入れ歯の調整まで担当する一方、受付スタッフが患者さんの変化を教えてくれる。そうした息の合った関係が、安心につながっていると思います。また、夫も歯科医師で、先進の治療について話すことも。一人で診ているようで、いろいろな支えがあります。

Q「座ったままで診療」されているそうですが、メリットは?
A
和田歯科医院 仰向けが不安な患者には、座位での治療を行っている

▲仰向けが不安な患者には、座位での治療を行っている

座った姿勢なら、水や唾液、治療材料が喉にたまりにくく、横になることへの圧迫感も少ないため、安心できると感じる方が多いと思います。当院では父の代から、診療台を大きく倒さず、できるだけ座った状態で診療しています。特に歯科治療に強い恐怖心のある方や、仰向けになるとめまいや不安が出る方には、こうした姿勢が向いていると感じます。めまいが続き、ほかの歯科医院では治療が難しかった方が遠方から来院されたこともあります。もちろん奥歯などは少し倒したほうが治療しやすいため、臨機応変に対応しています。無理に姿勢を変えるのではなく、その方が安心できる形で治療することを大切にしています。

Q患者さんの全身の健康にも配慮しているそうですね。
A
和田歯科医院 持病の有無等を確認し、必要であれば病院との連携も取っている

▲持病の有無等を確認し、必要であれば病院との連携も取っている

ご高齢の患者さんが多いので、口の中だけでなく、持病や服用薬も会話の中で確認するようにしています。例えば「骨折した」と聞けば、骨粗しょう症の治療薬を飲んでいないかを確認します。薬によっては抜歯の際に顎の骨への影響があるためです。また、高血圧などがあれば、麻酔を含めて慎重に検討します。必要に応じて歯科口腔外科や病院へつなぐことも大切です。以前、他院で治療を受けた方が、出血が止まらないと急に来院されたことがあり、最終的に大学病院へつなぐことができました。自院の患者さんに限らず、困ったときに相談できる歯科医療の窓口でありたいと思っています。

Q患者さんを守る上で、今後、力を入れたいことはありますか?
A
和田歯科医院 患者の不安に寄り添うためにも、対話を大切にしている

▲患者の不安に寄り添うためにも、対話を大切にしている

父の代から通ってくださる方が年齢を重ね、今では70代、80代の患者さんが多くなりました。その方たちと長くお付き合いしてきたからこそ、口の機能が衰えてから対応するのではなく、まだ大きな不調のない50~60代のうちから予防することが大切だと感じています。例えば60代頃から「むせることが増えた」「口が乾く」「以前より食べにくい」といった変化があれば、口腔機能の低下が始まっているサインかもしれません。今後は口周りの体操や舌の力、口腔内の乾燥なども見ながら、予防につなげていきたいです。また、歯周病は糖尿病など全身の健康とも関係します。昔と少し違うと感じた時こそ、ぜひ早めに相談してほしいですね。

ドクターからのメッセージ

多名部 光代院長

患者さんには、どんな小さなことでも遠慮なく話してほしいと思っています。入れ歯の高さや噛みにくさ、治療への不安など、「こんなことを聞いていいのかな」と思うことでも構いません。少しの違和感でも、それがずっと続いているのであれば、決して健康な状態とはいえないからです。また、口の中のことだけでなく、体調や持病、服用している薬についても、気になることがあればお話しください。「歯科には関係ない」とは言いません。日頃の何げない会話から、診療につながる大切なことが見つかることもあります。必要に応じて専門の先生や医療機関につなぎます。地域の身近な相談先として、頼っていただける歯科医院であれたら、うれしいです。