高野 淳人 院長、高野 由美 副院長の独自取材記事
高野歯科医院
(米子市/富士見町駅)
最終更新日:2025/04/09

心身の健康という宝物を守りたいと米子の地で歯科医療を提供してきた「高野歯科医院」。院長の高野淳人先生は「初代院長である父から継承し、40年の間に当院の治療方針は大きくさま変わりしました」と話す。削ったりかぶせたりという治療から、20年もの月日をかけて、口内環境を整えるための方法を妻の高野由美副院長とともに学んだそう。その中で、口腔内だけでなく全身の健康のためのアドバイスや提案を行う、今の診療スタイルへ至った。同院では未病から治療、そしてその後と、どのステージにも対応できる体制を整え、患者に寄り添った診療を提供。「読んでいただいた今を“ご縁”と思って、ぜひご相談に来てほしいです」とほほ笑む二人に、同院の取り組みや、歯と心身の健康との結びつきについてなど、詳しく話を聞いた。
(取材日2023年3月6日/情報更新日2025年4月3日)
わが家のような安心と温かみを感じる場所をめざして
地域の中で高野歯科医院はどのような存在だと思われていますか?

【淳人院長】自然体で通える「わが家のような歯科医院」をめざしています。「歯が悪くなったから」ではなく、お口と心と全身の健康をより良いものにするために通っていただく場所でありたいと思っています。患者さんが生き生きと健康で長生きしてもらうことが当院の目標ですね。
【由美副院長】診療では、互いの専門領域で分担・連携しています。私は未病段階からのアプローチに注力し、検診やメンテナンスを通した定期的な口内環境のチェックや、食事・生活習慣のアドバイス、妊娠中のママ・パパへの予防歯科、高齢者のフレイル予防などに対応しています。
【淳人院長】私のほうは、虫歯や歯周病治療からインプラント治療、入れ歯治療までを幅広く対応しています。一貫して取り組んでいるのは「再発させないための治療」。治療後の健康維持を意識し、治療内容や計画のほか、その後の検診やメンテナンスをご提案をします。
由美副院長は「予防歯科」を専門にされているんですね。
【由美副院長】はい。テーマは「歯科から、一生を元気で健康に過ごすお手伝いを」。歯育・食育・足育・息育など全身を通した予防歯科の考えを大切にしており、妊婦さんから見始めて、幼児期から少年期、青年期に至る25歳くらいまでの歯や口、体に加えて、その方の生活習慣が育まれる時期をメインに担当しています。健康な歯は「宝物」。さらに検診やメンテナンス、ホワイトニングなどで手をかけてあげることで、より一層輝きを増した「宝石」にも変身していくと考えています。そんな魅力的なオンリーワンのスマイルを作っていくために、積極的な予防の取り組みを行っています。
淳人院長は、再発させないための歯科治療に注力されているのですね。

【淳人院長】はい。例えば、歯を失うと人工的なもので補わないといけませんよね。補ったら、今度は人工的なものと自分の歯との共存共栄を図る。お互いが共働しながらいかに維持できるかをよく考えた上で、治療内容をご提案しています。治療したら終わりではなくて、そこから始まるのが僕の領域。ただ「悪いところを治す」のではなく、よく噛める健全な状態まで持っていきたい。そして、健康な口内環境を体感していただくことで、「健康を維持するために歯みがきを頑張ろう」と予防歯科にも意識を向けられたらと思っています。
心身の健康という「かけがいのない宝物」を守るために
診療の上で、お二人がめざすゴールは何でしょうか?

【淳人院長】われわれの共通のゴールは、病気になりにくい口腔環境をつくること、そして、病気になってしまっても「おいしく楽しく食べれるお口の健康」をよみがえらせられるよう努めることです。「未病段階での食い止め」を由美副院長が、頑張ったけど治療が必要になってしまった患者さんの「治療と再発予防」を僕が担うというふうに、その方のさまざまなステージに対応できる体制を整えています。そして、症状が安定したら、今度は由美副院長と一緒に予防歯科を頑張ると、患者さんの健康のパートナーとして伴走させていただきたいです。健康とは「貴方自身のかけがえのない宝物」。私たちは手を取り道案内をすることはできますが、あくまで決定権は患者さんにあります。自ら積極的に取り組むことで将来の健康という宝物を勝ち取ってほしいです。
将来の歯やお口の健康を守るために、私たちはどのようなことを取り組めばいいのでしょうか?
【由美副院長】まずは、自分たちの体のことをよく知ってほしい。例えば、虫歯や歯周病予防の大切さは知られていますが、もう一つ、歯をすり減らす要因となる「食いしばり」にも注意をしてほしいです。食いしばりの原因は、体の姿勢の歪みのほか、心のストレスもあげられます。歯やお口と、体全身や心とのつながりが伺える良い例かもしれませんね。
【淳人院長】歯の根、つまり「神経」の大切さも知ってほしい。神経は植物でいう根と同じで、なくなると栄養が取れない歯は「枯れ木」のようになってしまいます。歯が1本なくなると、口腔内全体のバランスが崩れ、1本、また1本と多くの歯をなくす可能性も。だからこそ「予防」が大切になるわけです。当院では健康を守るための情報と生活で実践できるアドバイスを積極的にお伝えしています。一緒に学び、実践・継続していければうれしいです。
高野歯科医院で実際に行っている取り組みが知りたいです。

【淳人院長】患者さんの口腔内や姿勢、顔の写真を撮らせていただいています。画像を並べると、その方の癖や傾向を知ることができ、それらと歯の状態と悪化の結びつきがわかると、治療法や予防法、将来起こりうる症状の予兆が見えてきます。当院では必要不可欠な工程ですので、ご協力いただけますと幸いです。ほか、患者さんとのお約束事として、初診の際に問診や撮影、検査などの「必要な準備」にお時間をいただくようお願いしています。1ヵ所を治療すると、歯や口全体のバランスを崩すリスクのあるケースもあり、場合によっては初回は問診や準備、治療計画の説明のみでとどめ、後日しっかりと時間をいただいて一気に治療をさせていただくといった方法を取ることも。もちろん、緊急性の高い症状や痛みがある場合はその限りではありません。お一人お一人を丁寧に治療しているため、どうしても待ち時間が発生してしまう点も心苦しいです。
まずは「お口の確認」から。勇気の一歩を踏み出して
先生方は、歯科医院に行くべきタイミングはいつだと思われますか?

【由美副院長】「思い立ったが吉日」という言葉がありますが、歯科医院に行くのもそうであっていいと思っています。今、違和感や痛みがある方はもちろん、「最近、歯医者に行ってないから、お口の状態が気になる」といったモヤモヤも立派な受診理由です。逆に、詰め物が取れたけど、「痛くないから来週でもいっか」と放置する方も。取れたまま放置するのは、日常の不便さだけではなく、詰め物の取れたデリケートな場所は虫歯のリスクが高いので、できるだけ早く受診してほしいです。詰め物が取れたこと自体に、食いしばりといった何かしらの要因が隠れていることもあるので、そうした点も解決していければと思います。
全身のバランスも注視されているそうですが、歯との関係を教えてください。
【淳人院長】今から50年前、学んでいた大学の教授が「足の裏を大事にしておきなさい」と話されていました。要するに、踏ん張ることですね。当院でも足の裏の型を採って、足のつき方と形を見ます。足のつき方がちょっと斜めになったりすると、体のどこかに余分に力がかかりひずみが出て、腰痛のほか、歯の不調につながることがあるんです。具体的には、食いしばりや、口周りの筋肉とバランスの乱れなどの要因となり、そこから歯の痛みや虫歯につながると考えています。そうした点から、当院では「体全体のバランスを見ること」を大事にしているわけです。
読者へメッセージをお願いします。

【淳人院長】患者さんを家族のように思っているので、生き生きと日々を過ごしてほしいと、さまざまな情報をお伝えしています。実は、スタッフたちの働きやすい環境整備のために2025年4月から木曜日を休診にしたのですが、その休診日を利用して私と副院長で”歯の健康についての無料相談所”を始めることにしました。お口のお悩み何でも110番という思いで、今のお口の状態に不安のある方から、健康のための情報を知りたい方まで、広く受け入れたいと思っています。毎月最終木曜の10~11時まで開放しています。ご自身のことを見つめ直すきっかけにお越しいただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/30万円~、ホームホワイトニング/2万円~、オフィスホワイトニング/3万円~、小児矯正/5万円~、第1期矯正/20万円~、第2期矯正/40万円~、部分矯正/20万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/5万円~、唾液検査/2000円~※
※ 症例により、価格に変動あり。詳しくは同院へお問い合わせください。