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中村 元祐 院長の独自取材記事

中村歯科医院

(出雲市/出雲市駅)

最終更新日:2022/02/10

中村元祐院長 中村歯科医院 main

「中村歯科医院」は、中村元祐院長の生まれ育った今市町で、地域住民に頼られている歯科医院だ。出雲市役所やさまざまな商業施設、店舗などが並ぶ国道184号線そばという立地で、市内中心部からのアクセスも良い。鮮やかな緑の庭と赤い屋根が印象的な建物を入ると、院内は木材を基調にした開放的で温かみのある空間が広がる。同院では、中村元祐院長をはじめ、スタッフ全員が常に「どうしたら患者さんが心地良く診療が受けられるか」など、より良い歯科医療に対する高い意識を持ち、患者と向き合い寄り添う医療の提供を行っている。「患者さんに笑顔で喜んでもらえる歯科医院」をめざす中村院長に、同院での診療に対する想いや、歯や口周りだけではなく全身に関わる歯科医療への取り組みについて語ってもらった。

(取材日2022年1月20日)

歯科医師の父を見て育ち自然と水の合う地元で同じ道へ

中村先生が歯科医師をめざしたきっかけは?

中村元祐院長 中村歯科医院1

父が歯科医師だったので、小さい頃からごく自然と歯科医療にふれていたんです。歯科技工士の作製した義歯に触れ、父が治療する姿を見る中で、自然と歯科治療に興味を持っていました。特に患者さんが治療後、笑顔でお礼を言いながら帰っていくとき、「『人の歯を治療する』ってすごいことなんだ」と感銘を受けたんです。県外で経験を積んだ後、地元である出雲市に戻ってきたのですが、生まれ育った場所ということもあってこの地域の方々の県民性や気質、波長が合いますし、帰ってきて良かったと思っています。

こちらを継承する前のご経験についても教えてください。

愛知学院大学を卒業後、同大学の第一補綴学講座へ臨床研修医として入局しました。その後、静岡の歯科クリニックでの勤務の中で、インプラント治療や、補綴の技術などを用いて歯や口の機能回復をめざす「オーラルリハビリテーション」に携わりました。ほか、歯の削り方や型の採り方、患者さんへの対応の仕方など、開業医に必要な基本的な診療の技術をしっかり学び、経験も積むことができました。こちらに戻ってきて、先代である父と一緒にしばらく仕事をしたので、父から学んだことはもちろん、大学やクリニックで積んできた経験や知識を生かしながら日々の診療を行っていますね。今も歯を削るときは「歯科技工士から見たときに適切な形になっているか」といった、補綴を専門としていた歯科医師ならではの視点も意識しながら治療しています。

なぜ補綴を専門に学ぼうと思われたのですか?

中村元祐院長 中村歯科医院2

きっかけは「磁石」でした。当時、磁石を使った歯科治療が始まった頃で、さらに在籍していた愛知学院大学の第一補綴学講座がその治療の開発にも携わっていたという巡り合わせもあって、強い興味を持ったんです。入れ歯では「クラスプ」というバネ状の器具などを使い、周りの歯を支えにして固定する方法を用いることが多いのですが、この方法だと入れ歯にかかる負荷を必要以上に周囲の歯へ伝えてしまう可能性もあります。でも、磁石を使う「磁性アタッチメント」という方法だと、磁石の特性をうまく利用することで、入れ歯を支える歯の負担軽減を狙えるという点に魅力を感じました。最近は、この磁性アタッチメントを保険診療で用いることが可能となったため、患者さんの治療の選択肢が広がった上、学んできた知識や経験を診療の中で還元する機会も増えてうれしく思っています。

設備面など、こちらでこだわっていることはありますか?

当院は「歯や口腔内の環境と姿勢の関係」を意識した診療も行っているため、治療前と後の姿勢の違いを見るために、専用の目盛りの前で全身の撮影ができる設備を作っています。ほかにも院内、特に待合室の設計にはこだわりました。患者さんにとっては、待合室で待っているときが一番緊張すると思うので「なるべくリラックスしていただけたら」との思いで、やわらかい色合いで広々とした空間を女性の設計士さんにつくってもらいました。今は感染症対策の観点から撤去しているのですが、お子さん用のおもちゃやDVDをそろえるなど、子どもから大人までご来院いただく皆さんが過ごしやすい環境づくりを心がけています。ほかにも、カプセルトイを設置して「この治療が終わったら2回やってもいいよ!」と頑張ったご褒美を用意したりと、お子さんに楽しみながら通院してもらえるように、スタッフと力を合わせてさまざまな工夫をしています。

町のかかりつけ医として多角的なアプローチで広く対応

どのようなご相談が多いのでしょうか?

中村元祐院長 中村歯科医院3

虫歯や歯周病、歯ぎしりの診療から、入れ歯のことや、「歯並びを整えたい」というご相談まで、町のかかりつけ医として、さまざまな年代の方の幅広いご相談に対応しています。特に注力しているのは「姿勢」についての指導ですね。例えば、歯が痛いと訴える患者さんの姿勢をよく見ると、頭が前に落ち、いわゆる「スマホ首」の手前段階だったというケースがあります。本来は「肩を動かし首を回すため」の首の筋肉が「頭を支えるため」に使われているので、口の筋肉や歯の食いしばりにも影響が出てくることがあります。そうした症状の改善に役立てるために、当院では姿勢を正すストレッチの指導も行っています。こうした歯だけを直しても解決につながらないようなケースでは、姿勢も並行してチェックしていくことも大切にしています。

小児歯科の診療についても教えてください。

親御さんには、先ほどふれた姿勢のことに加えて、「鼻呼吸の大切さ」についてもよくお話ししています。口ではなく鼻で呼吸すると、吸った空気が鼻腔を通って汚れのろ過や加湿がされた状態で肺に送られるため、菌や病気に対する免疫面でメリットがあると考えています。また、口呼吸を行うと、口や歯、舌の開き具合・位置・力の入れ方といった口腔内の状態が乱れる要因となり、ひいては顎の骨の発達や歯並びなどに悪影響を及ぼす可能性もあります。仕上げ磨きなどのホームケアに加えて、ぜひ「呼吸の仕方」にも気をつけてあげてほしいです。

マウスガードの作製もされているそうですね。

中村元祐院長 中村歯科医院4

はい、スポーツ歯科の知識を生かして、スポーツ時に歯につけるマウスガードの作製にも対応しています。歯による口腔内のケガや、歯自体の保護、脳しんとうの防止など、安全性を高めるための防具を目的としたもので、野球やバスケットボール、ラグビー、アメリカンフットボール、空手などの体が接触する可能性のあるスポーツや、歯を食いしばるウエイトトレーニングなどをされている方にお勧めしています。現在、地元の草野球のチームの方や、高校のラグビー部の学生さんからもご相談をいただいていますね。私自身もラグビー経験者なので、スポーツマンならではの悩みにもしっかり応えたいと思っています。競技やポジション、つける方の年齢などを見ながら、その方に合った形や硬さ、種類のものをご提案できるよう心がけています。

患者に笑顔で喜んでもらえるよう自然体で治療を行う

診療の中で大切にしているモットーを教えてください。

中村元祐院長 中村歯科医院5

患者さんに笑顔で喜んでもらえる歯科医院をめざしています。小さい頃、父の治療後に患者さんが笑顔で帰っていく姿を見ていたことが、私の原点にあるのでしょうね。スタッフたちも一人ひとりが「患者さんにとってより良い医療を提供するためにできることは何か」「どうしたら患者さんが心地良く診療を受けられるのか」をおのずと意識し、そこに向けて行動してくれているように感じています。肩肘張らず自然体で診療をしながら、当院の理想とする「より良い医療の提供」のかたちへ近づけていけたらと思っています。

ご多忙の日々だと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

自宅にまきストーブがあるので、冬の間はまき割りをしていることが多いですね。原木を買って、チェンソーと斧でひたすら切って割るんです。冬の寒さを乗り切るにはトン単位の木が必要なのですが、切る際もスピード感や力が必要な作業でなかなか筋肉が鍛えられますよ(笑)。無心になってできるので好きな時間です。アウトドア好きなので、夏は釣りに行ったり、自然の中にぶらぶら出かけたりしていますね。

今後の展望をお願いします。

中村元祐院長 中村歯科医院6

現在、新しい技術の導入を検討していて勉強中です。自分自身もアップデートして患者さんに良い医療を提供していきたいと思っています。また、かかりつけ医として広く対応しながら、噛み合わせなどスポーツ時の悩みに答える診療も積極的に行っていけたらと考えています。そうして得た技術や知識を診療に生かし、患者さんに満足して笑顔で帰っていただけるような歯科医院にしていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正(部分矯正・小矯正)/5万5000円~、マウスガード作製/1万1000円~

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