柄 優至 院長の独自取材記事
つか矯正歯科
(広島市中区/本通駅)
最終更新日:2026/07/10
広島市の中心地、広島本通商店街から1本入った、静かな路地沿いに立つビルの3階に「つか矯正歯科」はある。名誉院長である柄博治先生が1986年に開業した矯正専門の歯科医院だ。2026年1月より、その息子である柄優至先生が院長を務めている。同院の強みは、何といっても歯科医師の層の厚さだろう。優至院長を中心に、姉の柄なつみ副院長、母の柄陽子先生、妻の柄秀美先生、そして今も現役で活躍する父の柄博治名誉院長と、経験豊富な歯科医師たちが治療にあたる。親族ならではの抜群のチームワークで、提供する医療の品質を追求している。日々の診療にどのように取り組み、何をめざしているのか。優至院長にさまざまな想いを聞いた。
(取材日2026年4月21日)
歯並びだけでなく、顎まで診る
診療において大切にされていることや、理念などを聞かせてください。

私たちが特に大切にしていることは、歯だけでなく顎全体で噛み合わせを診ることです。矯正治療と言えば、歯のがたがたや前歯が出ているなど、目で見える部分にどうしても目が行きがちですが、矯正治療のゴールは前歯、奥歯ともに正しい位置でしっかりと噛めるようにすることです。上下の顎の骨は顎関節でつながっているため、正しい顎の位置で歯を咬合させなければ、歯並びだけが真っすぐに並んでも、前歯で噛めなかったり、奥歯でしっかり噛み締めることはできません。実際に、本来の顎の位置と普段噛んでいる顎の位置が異なる患者さんがたくさんおられます。この場合、しっかりと顎の位置を精査してから治療を始めないと、治療中に噛み合わせのずれが生じて治療方針を大幅に変更せざるを得なくなったり、治療自体が複雑になってしまいます。治療の質を追求するために、治療開始前の顎の検査をとても重視しています。
院内の設備でこだわっているのは、どのようなところですか?
設備面では、CTはもちろん、最近では口腔内スキャナーを導入しています。デジタルで型採りができ、3Dシミュレーションで歯の動きの予測をすることも可能です。また、内装については、カウンセリングルームを2つ設けるなど、他の人に聞かれたくないような悩みもゆっくり話せるよう環境を整えました。矯正は時間がかかるので、横のユニットから見られないようにパーティションを設置し、プライバシーにも十分配慮しました。また、矯正はお口の中が清潔であることが前提です。患者さんが来院されたら、まずご自身で歯磨きをしていただけるよう、専用の歯磨きコーナーを設けています。歯科衛生士によるブラッシング指導も、予定を立てて行っています。
院長のこれまでのご経歴を教えてください。

私は広島修道高等学校を卒業後、日本大学歯学部に進学し、卒業後は広島大学病院にて臨床研修医として研鑽を積みました。その後、同院矯正歯科に入局し、大学院では歯学博士を取得し、医局員として従事した後、助教として診療・教育・研究に従事してまいりました。広島大学には14年間勤務し、矯正歯科医療の専門性を深めるとともに、後進の育成や研究活動にも携わってまいりました。2023年より父の歯科医院に勤務し、これまで培った知識と経験を地域の皆さまへ還元できるよう努めております。
その人に合った、納得できる矯正の方法を見極める
御院の矯正の特徴を教えてください。

歯科矯正治療で一番重要なのは診断だと考えています。抜歯は必要か、どの歯を抜くのか、何ミリ動かすのか、効率良く歯を動かすための付加装置が必要か。ここを見誤ると、治療が煩雑になってしまう可能性もあります。的確な診断のために、当院では検査の時間を長めに取らせていただき、患者さんの状態を詳細に把握するよう努めています。また、当院では従来のワイヤー矯正に加えて、マウスピース型装置を用いた矯正を行っています。最近ではマウスピース型装置を用いた矯正を希望して来院される患者さんも増えてきました。両者では、それぞれ歯の動き方に特性があり、得意とする症例が異なります。当院ではしっかりと診断を行った上で、患者さんそれぞれの治療方針に合わせた装置をご提案いたします。治療段階によって、両者を組み合わせることもできます。選択肢を複数持つことで、さまざまな症例に対応することができます。
小児矯正についてはいかがですか。
小児矯正では、成長期の骨の成長を利用し、骨格の不正を標準に近づけるようアプローチします。出っ歯さんや受け口さんに対し、顎の骨に力をかけて骨の成長のコントロールを図ったり、歯のがたがたに対しては顎の骨を広げて歯を並べる余地をつくることをめざすなど、治療はさまざまです。大人になると矯正治療のみでは、骨格自体を変えることはできません。それが望めるのが、小児矯正を行う一番のメリットです。小児矯正のご相談の目安は、6歳臼歯が生えてくる小学1年生くらいです。緊急性が高い場合は5歳頃から装置を使うこともありますし、保護者の方に「まだ早いですよ」とお伝えし、治療開始を待つこともあります。早いほうがいいというわけではなく、噛み合わせと成長段階により、適した開始時期が異なります。無理に始めてお子さんの負担を増やさないよう、必要な時期を見極めて治療を開始するよう努めています。
大人の患者さんは、どのようなタイミングで矯正することが多いのでしょう?

ずっと矯正をしたいと思っていたけれど、ご家庭の都合や費用の面でできなかったという方が、社会人になってから矯正を、というケースも多いです。大人になってからでも、矯正治療により歯並びや口元の突出など長年のコンプレックスを解消することが期待できます。また、近年では目立ちにくい装置もございます。ご希望の方には審美性の高いブラケット、白いワイヤー、マウスピース型装置を用いて矯正するなど、症例に応じて日常生活に配慮した方法をご提案しています。透明の素材で目立ちにくいセルフライゲーションブラケットも取り扱っています。最初にしっかりとご説明し、納得をいただいた上で矯正を始めます。外科的処置が必要な場合は、基幹病院と連携しながら進めていきます。
複数の歯科医師が、強い絆で連携して行う診療が強み
複数の歯科医師で診るメリットについて、お聞かせください。

患者さんごとに、歯科医師同士でこまめにカンファレンスを行い、複数人の視点で最適な治療の選択をめざせることです。また、すべての患者さんにおいて、毎回の来院時に必ず歯科医師が直接お口の中を診察して治療を進められる体制があります。そのため、「歯科医師に直接診てもらえずに治療が進むのが心配……」とご不安のある患者さんにも安心して通っていただけます。もし患者さんが診察時にご質問やご不安点を伝えてくださった場合でも、歯科医師が直接患者さんとお話する時間をしっかりと取らせていただくことができます。これは、複数の歯科医師が在籍している歯科医院の強みだと思います。患者さんと向き合う上で大切にしたいのは、一人ひとりとよく対話し、同じ方向をみて治療を進めていくことです。気になることがありましたら、いつでも相談していただけたらと思います。
ご親族で診療することについてはいかがですか。
ホームページの歯科医師紹介のページに柄という名字の者がたくさん載っているので、不思議に思われる方も多いかもしれませんね。当院は、親族で診療をしており、父と私だけでなく、私の姉も母も、妻も一緒に働いています。お互いの関係性が近いからこそ、診療に関する情報共有をかなり密に行うことができるため、同じ患者さんを当院のどの歯科医師が診ても、同じように治療を進めていくことができることが大きなメリットだと思います。名誉院長である父が築いたコンセプト「患者さま一人ひとりに合わせた治療」を大切にしながら、それぞれが力を合わせ、より良い治療をめざしていきたいです。
今後の展望や目標を聞かせてください。

医療の世界は日々進化しており、矯正歯科の分野にも新しい方法がどんどん出てきます。われわれも、セミナーや学術大会に積極的に参加し、日々治療技術の向上をめざしています。新しいものと既存のものの違いをしっかりと理解し、本当に良いもの・必要なものを選択しながら、取り入れていきたいです。矯正治療は、しっかりとした検査と診断を軸に、患者さんが何を希望しているのかを共有した上でスタートします。知識と技術を日々アップデートしながら、今後も患者さんとの丁寧な対話と説明を心がけ、地域の方に信頼される歯科医院であり続けたいと思っています。歯並びや噛み合わせでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/38万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正(部分矯正・軽度の場合)/38万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正(全体矯正)/77万円~、ワイヤー矯正/71万5000円~
※検査と診断料は別

