山本 亮 院長の独自取材記事
山本歯科医院
(広島市中区/江波駅)
最終更新日:2025/10/31
江波駅から徒歩2分の場所にある「山本歯科医院」は、半世紀以上にわたって地域住民の歯の健康を支えるクリニック。初代院長である父親の後を継いだ山本亮先生は、奥羽大学歯学部を卒業後に複数の医療機関での勤務を経て、2004年に同院院長に就任した2代目だ。「さまざまな治療経験から痛感したのは、自身の歯に勝るものはないということ」という山本院長は、予防に診療の軸足を置く歯科医師。痛みに配慮した麻酔にもこだわりがあり、患者の痛みへの不安に寄り添っている。先進の治療方法を積極的に導入し、患者のためにと邁進する山本院長にインタビューした。
(取材日2025年10月27日)
予防を重視し、幅広い年齢層を診察
こちらは歴史の長いクリニックだそうですね。

50年ほど続いている歯科医院で、私の父がここで開業しました。私は父の後を継ぐべく、奥羽大学歯学部へ進学し、卒業後に中国労災病院の歯科・口腔外科での勤務や歯科クリニックでの勤務を経て、2004年に2代目の院長に就任しました。当院には20代の若い世代から80代の高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんが来院されます。広島南道路が近いため、最近では近隣の方だけでなく吉島・観音地区からも患者さんがいらっしゃいますね。診療は虫歯や入れ歯、歯周病治療などの要望が多く、メンテナンスや定期検診を希望される方も一定数いらっしゃいます。
診療で大切にされていることを教えてください。
私の代に替わってからは「予防こそが最も重要」をコンセプトに掲げています。歯科医師になって、これまで数多くの患者さんの治療を重ねてきた中で、高度な技術を学んで立派な義歯を入れても、患者さんご自身の天然歯に勝るものはないと痛感してきたんです。だからこそ、その歯をしっかり守りきっていくための予防歯科がより最も良い治療であるという考えに至りました。当院では、治療後の歯の美しさと健康を維持するために、メンテナンスの重要性をすべての患者さんにお伝えしています。3ヵ月から半年くらいを目安に定期検診がお勧めです。
予防歯科の診療で工夫されていることはありますか?

患者さんの経済的な負担への配慮に工夫しています。定期的なメンテナンスにかかる費用は、患者さんの歯の健康面から考えれば、いわば「固定費」のようなもの。そのため当院では、疑わしいケースや必要だと判断したケースである場合にのみ、最小限のエックス線撮影を行うなどして、できるだけ費用面でのご負担を抑えています。通院をためらってしまう患者さんも、そういった面で通いやすさを感じていただけたらと思います。また歯石を取る際には、診察台に備えつけのスケーラーではなく外国製の物をあえて使用しています。さらに歯に当てる先端のチップにもこだわっていて、振動がやわらかく、冷たい水がしみにくいものを採用しています。歯石取りの不快感が苦手な方にも、ぜひお越しいただきたいですね。
患者の痛みと恐怖を軽減するための麻酔への工夫
補綴治療にも注力されているそうですね。

保険適用の白いかぶせ物やチタン製のかぶせ物など、4種類の補綴材料を用意しています。どんなに良い材料でも、説明がないまま治療をされてしまっては、患者さんも不安だと思います。そのため当院では、患者さんの安心と納得のための説明に時間をかけています。歯の状態によっては治療法を選べないこともありますが、「お金をかけられない」「健康な歯を削りたくない」「治療を早く終わらせたい」「耐久性を重視したい」といった、患者さんの希望を伺った上で、より良い方法を探します。例えば、安価で歯の削りを最小限に、かつ治療を早く終わらせたいなら、保険適用で入れられる白いコンポジットレジンをお勧めしますが、強度はあまり望めません。歯の耐久性を重視したい場合は銀歯、さらに見た目も美しく仕上げたいならジルコニアを提案するといったように、患者さんに合わせた医療を重視しています。
山本歯科医院ならではの特徴はありますか?
高周波治療器を導入している点が特徴です。歯科医院での普及率がまだ高くない医療機器で、精密な根管治療に役立ちます。通常は神経を取り除くために極細針を使用するのですが、直線方向にしか動かないために取りにくい箇所も出てきてしまいます。しかし高周波治療器では、針が通りにくい部分も高周波でアプローチできるため、病原体ごとしっかりと治療することが見込めます。もう一つの特徴は、当院から半径16km圏内で、往診や訪問診療を実施していることです。多くは特別養護老人ホームなどの施設ですが、ご希望があれば個人宅にも訪問いたします。
先生は麻酔が得意と伺いました。

麻酔があまり効かないと、患者さんにとって治療が「痛い」「怖い」だけのものになり、歯科医院に行きたくなくなってしまいます。そのため当院では、針を刺す向きや神経の走行に気を配って、「痛みが少なく、よく効く麻酔」をめざしています。具体的な方法としては、粘膜に刺さる面を少なくする、奥歯に近い箇所から麻酔を打つ、麻酔の深度を深くするといった工夫を行っています。さらに麻酔薬を温めることで、注入の際の違和感の軽減も図ります。また補助的な麻酔として、奥歯の処置では下顎孔伝達麻酔を併用しています。これは喉の横側から麻酔を打ち、下顎の裏側から骨内に入る手前で神経の反応をブロックするための方法です。特殊な方法ではありませんが、日常的にこの麻酔法を取り入れる歯科医師は少ないと思います。
100年、200年続く歯科医院をめざして
患者さんとのエピソードで印象に残っていることはありますか?

勤務医時代に担当していた患者さんで、ある高齢の方のもとへ訪問診療に伺っていました。認知症の症状が見られた患者さんだったのですが、入れ歯を作り直したところ、会話が増えたと喜んでくださったんです。人とのおしゃべりは認知症の予防につながるといわれますので、その面でも私の仕事がその患者さんのお役に立てたかもしれません。ご本人だけでなく、ご家族からも感謝していただいて、うれしかったですね。噛み合わせと認知症には密接な関係があるのかもしれないと改めて思いました。
乳酸菌の作用にも注目されていると伺いました。
乳酸菌の力を歯科治療に生かせるのではないかという研究に期待しています。虫歯も歯周病も、細菌による感染症です。虫歯菌や歯周病菌と闘う乳酸菌の力が発揮されたら、治療に役立てられるのではないかと考えられているんです。ただ、乳酸菌も歯石の中まではしみ込んでいかないので、歯石を取るなどのメンテナンスが大切であることは大前提であるようです。
最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

知識をアップデートしていくために、オンラインで開催されるセミナーや勉強会には積極的に参加しています。それに加えて、最近はAIを使用した歯の設計や、カルテコンピューターを使った患者さんへのご連絡といった技術に着目しており、安全性が確認できたら将来的な導入も検討中です。実は、子どもが歯科医師をめざして勉強中なのですが、後を継いでくれるまでは私が現役で頑張って、100年、200年と続いていく歯科医院にしていきたいと思っています。当院は、24時間いつでもインターネット予約ができますので気軽にいらしてください。症状で悩んでいる方はもちろん、そうでない方も定期的なメンテナンスを心がけて、一緒に健康な歯で健康な時間を長く保っていきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはジルコニアを用いた補綴治療/4万~5万円

