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難波 龍人 院長の独自取材記事

駒沢なんば眼科

(世田谷区/駒沢大学駅)

最終更新日:2024/03/04

難波龍人院長 駒沢なんば眼科 main

駒沢大学駅から閑静な住宅街を4分ほど歩いた場所にある「駒沢なんば眼科」。明るい日差しが差し込む院内は清潔感があり、広々とした空間でゆったりと受診することができるクリニックだ。日本眼科学会眼科専門医でもある院長の難波龍人先生は、大学病院で緑内障の診療に携わり、神経眼科や小児の斜視・弱視の治療にも研鑽を積んだ経験豊富なドクター。増加傾向にある緑内障や加齢黄斑変性症の早期発見に取り組み、OCT(光干渉断層撮影)他各種検査機器も充実させている。「患者一人ひとりの悩みに丁寧に寄り添い、誰もが来院しやすいクリニックであり続けたい」と語る難波院長に、クリニックの特徴や力を入れている診療など詳しく話を聞いた。

(取材日2021年7月14日/再取材日2023年7月26日)

かかりつけ医として幅広い世代の目の健康を支える

先生のご経歴と開院の経緯を教えてください。

難波龍人院長 駒沢なんば眼科1

子どもの頃から物作りが好きで、工学部への進学を考えたこともありましたが、眼科医師である父の背中を見て育ったこともあり、自然と医学の道を志すようになりました。大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)を卒業後、同大学医学部眼科学教室に入局し、緑内障を専門とされる教授のもとで知識を深め、北里大学では神経眼科を学び、斜視や弱視についても学んできました。両大学医学部講師を経て1999年に有楽町駅前にて開業し、充実した診療を行っていましたが、場所柄ビジネスマンが中心となり、私の理想とする開業医はお子さんからお年寄りまで幅広く診療する地域に根づいたホームドクターとしての診療をめざしていたため、2006年に家族層の多い現在の場所に移転しました。

クリニックの診療方針はどのようなものでしょうか?

医療機関は病気を治療するための施設ですが、新たな出会いが生まれる場所でもあります。当院に初診で来られた方々と医師である私や受付、検査をするスタッフは初めて顔を合わせます。それは患者さんと医療スタッフの出会いというやや特別なものと思いがちですが、私は普通の「人と人の出会い」と考えたいと思います。はじめて出会い、話をしてお互い理解を深め、良い人間関係を築くことができたなら病気を治療する上でも大変プラスになると思います。病というあまりありがたくないものが取り持つ縁ですが、一人ひとりの人との出会いを大切にしていきたいと思っています。

特に力を入れている診療はありますか?

難波龍人院長 駒沢なんば眼科2

お子さんの近視の治療に力を注いでいます。近視の原因には遺伝的要因と環境要因がありますが、環境要因には外遊びが減り、勉強やテレビ、ゲームにスマートフォンなど近くを長時間見る機会が増えたことが挙げられます。また、10~20代の若い世代では「急性内斜視」が増えている印象があります。内斜視とは右左どちらかの目が内側に寄ってしまう状態で、生後6ヵ月以降に突然発症するものを急性内斜視と呼びます。人間は近くを見る時に眼球を内側に寄せてピントを合わせていますが、この状態が長く続くと眼球が元に戻りにくくなり、遠くを見た時に物が二重に見えるようになります。以前から小児の近視は増加傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症の流行以降さらにその傾向が増しているように思います。スマートフォンの過剰使用やコンタクトレンズ・メガネの過矯正もその要因として挙げられます。

近視や内斜視にはどのように対応されていますか?

急性内斜視は、日常をともにしている親御さんでも気づかないことが多い疾患です。タブレットやスマートフォンを見る時は適度に休憩を取り、正しい姿勢を心がけるなど、日頃から目に負担をかけないよう意識することが大切です。また、当院では乳幼児の屈折異常(近視、遠視、乱視)・斜視の早期発見を目的に、小さなお子さんにも恐怖心を与えることなく屈折検査・眼位チェックを瞬時に行えるレフラクトメータを導入し、スクリーニング検査を積極的に行っています。目の緊張を和らげるための点眼薬を処方することもありますが、まずは日常の生活習慣を見直しながら、少しずつ目を本来の状態に戻していきます。

近年、特に目立つ緑内障への対応

緑内障とはどのような病気でしょうか?

難波龍人院長 駒沢なんば眼科3

緑内障は加齢など、さまざまな原因から視神経が弱まり、初期の段階では自覚症状はありませんが、徐々に視野が欠けていき、異常を感じた時には既にかなり進行しているという、日本人の中途失明第1位とされる目の病気です。

緑内障の「治療法」と「予防策」を教えてください。

緑内障は一度発症すると完治は難しく、また、残念ながら欠けた視野を元へ戻すことはできません。しかし、早期発見し、治療によって進行を遅らせたり、視野を維持することはできます。点眼薬使用・レーザー治療・手術により眼圧をコントロールすることで進行の抑制が見込めます。また、予防は難しいですが、早く見つけて治療にかかることが必要ですので、定期的に眼科を受診し眼球の圧力を測定する眼圧検査、見える範囲や感度を測定する視野検査などを受け、目の状態に気を配っていることが最も重要です。家族に緑内障の人がいる、強度近視の方もリスクが高くなるのでさらに注意が必要です。

そのほか、診療を通して気になっていることはありますか。

難波龍人院長 駒沢なんば眼科4

適切な度数よりも強めの眼鏡やコンタクトレンズを使っているために、目の不調を感じている方が多いように思います。本来、眼鏡の度数は弱めに作っていくもので、基本的には最高でも1.0、パソコンの作業が多い方は0.7くらいが適切とされています。しかし、中には自己判断で度数を決めて、眼鏡やコンタクトレンズをインターネットで購入する方もおられます。必要以上に度数の強い眼鏡を使い続けると目の筋肉に負担がかかって疲れ目などの症状が出やすくなり、場合によっては自律神経に支障を来して全身に影響が出ることもあります。体がだるい、頭痛がする、食欲がないという症状で内科や脳神経外科にかかり、結局は眼鏡の度数が高すぎることが原因だったというケースも少なくありません。リモートワークなど、生活環境の変化から眼鏡やコンタクトレンズが合わなくなったと感じた場合にも、早めに眼科を受診することが大切です。

視力を良好に保つための日頃からの意識づけ

院内の感染症対策についても伺えますか?

難波龍人院長 駒沢なんば眼科5

新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行後もスタッフ全員の出勤前の体調確認、勤務中のマスク着用を義務づけ、患者さんごとに診察室・検査室・待合室の消毒を行っています。診療中は換気扇を常に稼働させ、各部屋に空気洗浄機を設置しています。さらに待合室では間隔を空けての着席をお願いしているほか、待ち時間が長くなりそうな時は一旦外出していただくことも可能です。事前にお電話いただければ混雑状況をご案内いたしますので、すいている時間を選んで来院することもできます。

ところで、中待合スペースに飾ってある水彩画は先生の作品なのですか?

はい。私は鉄道ファンで、箱根や京都・嵯峨野、熊本や江の島など全国の路線を訪れて絵に描いたり、写真を撮ったりしています。2020年の年賀状にはミラノの路地を走る路面電車を描いた水彩画を使いました。また旅行できるようになったら、景色の良いところに出かけたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

難波龍人院長 駒沢なんば眼科6

目を大切にするということは、違和感を無視しないということがとても大切です。多くの人は自分の目の健康は、赤くないから大丈夫!霞んで見えても疲れているから、年齢的なものだろう!と軽く考えてしまいがちです。自分の目を守れるのは自分だけです。自己判断せずに少しでも不安や異常を感じたら、お気軽にご相談ください。当院では患者さんのお話をしっかりお聞きしながら目の不調の原因を探り、適切な治療や生活面のアドバイスを行っています。

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