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渡部 和巨 院長の独自取材記事

世田谷深沢ファミリークリニック

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2026/06/26

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック main

「世田谷深沢ファミリークリニック」は、1997年開業の「永井小児科内科医院」を前身とするクリニックだ。開業以来、地域の健康を支えてきたクリニックが、2026年4月に事業承継により運営者を交代。渡部和巨(かずなお)先生を院長に迎え、その際に心機一転、外観・内装をリニューアルした。渡部院長は、大規模病院で長きにわたってキャリアを積み、離島・へき地医療などにも携わってきた。新たに院長に就いた同院で「長年のキャリアを生かしながら、先代の意志や医院の役割も引き継いでいきたい」と話す渡部院長。事業承継による変化や、診療で大切にしていることなどについて話を聞いた。

(取材日2026年5月12日)

大規模病院でキャリアを築き、離島・へき地医療も経験

渡部院長の経歴を教えてください。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック1

私は北海道の室蘭市の出身で、道内の旭川市にある旭川医科大学の医学部に進学しました。この時「医学部で学ぶからには、将来はエキスパートにならないといけない」と、心に決めました。大学ではさまざまな診療科について学ぶことができ、勉強になったと思います。私は北海道出身ですが寒いのが嫌いだったので、卒業後は道外に出たいと考えていました。学生の頃から実習に行っていた 神奈川県の茅ヶ崎徳洲会病院(現・湘南藤沢徳洲会病院)で臨床研修をすることになったのです。その後、湘南鎌倉総合病院に移りました。

その後も、同じグループの傘下の病院に勤務したのですか。

はい、ずっと徳洲会の病院で経験を積みました。湘南鎌倉総合病院は約23年勤めています。他に、湘南藤沢徳洲会病院にも最初の6年と鎌倉との兼務約5年、通算で11年勤務しました。また、東京西徳洲会病院では約9年、院長として勤務しました。途中、徳洲会の常務理事も経験させてもらいました。その後、2023年から約2年半、徳洲会の藤沢スマートタウンクリニックの院長を務めています。

ご専門の診療科について教えてください。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック2

私はずっと外科一筋です。自分では手先が器用だと思っていて、外科は向いていると考えています。また、患者さんの不調箇所を、自らの手で治療してあげたいなという思いがあることも、大きな理由です。ただ外科一筋だといっても、外科のことだけすればいいわけではありません。勤務時代は、私もさまざまな離島・へき地を訪れました。離島やへき地は医療施設が少ないので、さまざまな症状に対し臨機応変に対応しなければなりません。ある時には内科の役割をしたり、またある時は小児科の役割をしたりする必要があるのです。外科を中心にしながら、さまざまな診療経験ができたのは、大きな経験だったと思います。

友人が地域の医院を事業承継し、院長として声がかかる

医院を事業承継した経緯を教えてください。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック3

世田谷深沢ファミリークリニックの前身である永井小児科内科医院を事業承継したのは、私の友人の医師です。永井小児科内科医院は諸事情により2025年9月から休院していたこともあり、友人が医院を事業承継することになったのです。そこで、友人が私に声をかけ、新たに院長として勤めることになりました。承継して診療を開始したのは、2026年4月からです。永井小児科内科医院は、先代の永井先生が1997年に開院。以来、約28年にわたり深沢という地域に根づいた診療をしてきました。患者さんも地元周辺の方が多く、かかりつけ医として長年にわたり通院されている方もおられます。まだ私が院長になって1ヵ月くらいしかたっていないので、事業承継したことを知らない患者さんも多いです。診療の際に一人ひとりお声がけして、お伝えしていきたいと思います。

事業承継後、先代の時から変わったことはありますか。

まず、私は外科が専門ですので、診療科目に外科が加わりました。暮らしの中で意外と外科が必要になることは多いです。包丁で指を切ったり、火傷したり、転んでケガをしたり、鶏眼(うおのめ)ができたり……。そういった日常でのちょっとしたケガにも対応できますので、気軽にご相談いただけます。これは新たな強みですね。外科系の鼠径ヘルニアとか、甲状腺腫瘍とか、血管の病気など、さまざまな経験があります。そのため、どのように心構えをしたらいいか、どういう病院が適切かといったように、ある程度のことはアドバイスできるのも強みです。

逆に、先代の頃と変わらないことは何ですか。

先代の頃と同じく、内科・小児科の診療科目があります。先代の頃から通院されている方も多いので、同じように通院を継続できることが大切だと考えています。先ほどお伝えしたとおり、私は外科医ですが、離島・へき地医療に携わったことで、非常に幅広い経験をさせていただきました。だから、内科・小児科にも対応しています。本当にこれまでの経験が役に立っていると感じています。最後に勤務した、藤沢スマートタウンクリニックでの経験は特に大きいです。

事業承継を機に医院をリニューアルしていますね。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック4

はい。外観や院内をリニューアルしました。明るく落ち着く雰囲気になるようにこだわり、待合室などに大きな窓を多めに設置し、日光が院内に広がるようにしています。先代の永井先生も来院され、「明るく開放的な雰囲気で、見違えたようだ」と驚いていらっしゃいました。

患者に寄り添う診療を大切にし、先代の思いを受け継ぐ

診療について心がけていることを教えてください。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック5

患者さんに寄り添うこと。それに尽きますね。患者さんの話をしっかりと聞いて、わからないことは時間をいただいて調べて、患者さんと一緒に解決に向かいます。悩みに寄り添い、必要に応じて適切な専門医療を紹介します。患者さんに少しでも不安があれば、それを受け止めることが、身近で頼れる地元の医院のあるべき姿。先代の永井先生もそれを実践してきたのだと感じています。最近はAIの普及で、事前に下調べして来院するケースも増えており、詳しい知識を持っていたりして私も驚くことがあります。

ITを活用したスムーズな受診体制を備えていますね。

はい。これは事業承継した友人が導入を考えました。彼もさまざまな経験を積んできた医師です。その経験が生きているのだと思います。医療機関は待ち時間が長いという課題があります。課題点を解消して、少しでもスムーズに診察ができるようにし、患者さんの負担を減らしたいという彼の思いがあるのではないでしょうか。当院ではメッセージアプリや、専用ウェブページから予約ができます。受付もスマートフォンでQRコードを読み込むだけでできますし、問診票もウェブ上でご入力いただけます。スマート会計システムも導入しているので、支払いもスムーズです。患者さんからも好評ですね。正直、私はIT関係は疎いので、私だけだったらここまでのシステム導入は難しかったでしょう。友人と一緒にこの医院をやっていて、本当に良かったです。

今後の展望を教えてください。

渡部和巨院長 世田谷深沢ファミリークリニック6

事業承継し経営をしている友人は、将来的な展望として、救急医によるルーティン体制を整えたいと考えています。私と友人、その他の協力してもらえる医師たちで救急体制を整備し、時間や休日を問わずに対応できるようにしたいと話していました。そのためにも、まずは永井先生がこれまで築いてきたこの医院を、これからも守り続けることが大切。こちらで診療を始めて、永井先生がこれまで果たしてきた役割は、本当に大きかったのだなと感じています。永井先生が大切にしてきた「世代を問わずに気軽に相談できる地域の医院」であり続けていくことが、私の目標ですね。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

病気になったら、まず、クリニックにいらしてください。そして、気軽に相談してください。「あそこなら何でも相談に乗ってくれる」というクリニックでありたいです。ぜひお待ちしています。