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横林 愛貴 先生の独自取材記事

フクロ歯科医院

(前橋市/中央前橋駅)

最終更新日:2021/12/15

横林愛貴先生 フクロ歯科医院 main

開業から100年以上。「フクロ歯科医院」は歯科治療の発展とともに、明治から令和までの長い月日を歩んできた。「3世代にわたって来てくださっている患者さんもいらっしゃいます」と笑顔を見せる横林愛貴先生は、同院を支える歯科医師の1人。この数十年間でも歯科治療の在り方は大きく変わり、今は「予防の時代」を迎えていると語る。診療を通して思うこと、近年の患者の傾向、そして「予防の時代」ならではの歯科医院の在り方とは。横林先生の目線を通した、「フクロ歯科医院」の今を聞いた。

(取材日2021年7月20日)

「予防の時代」だからこそ、定期的な歯のチェックを

まず、こちらはどんな歯科医院なのでしょうか。

横林愛貴先生 フクロ歯科医院1

当院がめざすのは患者さんが「あそこに行けば大丈夫」と思える、かかりつけ医のような存在です。実際に何世代にもわたってご家族で来てくださっている患者さんもいらっしゃって、スタッフ一同たいへんうれしく思っています。歯科治療というものは、ここ数十年で随分変わってきました。以前は入れ歯を入れる方が多かったですが、今は自分の歯を残すことが重視されていますし、予防の時代でもあります。患者さんのほうにも変化があり、最近では歯周病を治療したい、虫歯を予防したい、矯正をしたいなど、的を絞って受診される方が増えてきている印象です。そういった幅広いニーズに応えられるよう、院長が新しい機材を積極的に取り入れてくれています。

歯科医院には症状がなくても行ったほうがいいというのは、最近よく聞きますよね。

そうですね。歯科治療では、なくなってしまった歯を完全に戻すことはまずできません。マイナスになってしまったものを治療によって何とかゼロに近いところまで戻すことをめざすのが精いっぱいです。昔は歯科医院といえば痛くなったら行く所で、全体の状態はどんどんマイナスになってしまっていました。それを途中で少しずつゼロ寄りに戻していくのが、予防の時代の歯科治療です。特に歯周病などは、体調の悪化など何かのきっかけで一気に進行してしまうことがあります。ですので定期的に受診し、少しずつ治していくことが大事なんです。定期的に受診していただくことでご自身では気づかないような変化を僕たちが発見する機会も増えますし、信頼関係も深まります。結果的にはその積み重ねが、いわゆるインフォームドコンセントにもつながっていくのではないかと思います。

どれくらいの間隔で通えばいいのでしょうか。

横林愛貴先生 フクロ歯科医院2

患者さんには、できれば半年に一度はチェックさせてくださいとお願いしています。お子さんでしたら春休み、夏休み、冬休みと、長期の休みごとに来ていただけるといいですね。特に小学生のお子さんは歯が抜け替わってお口の中の状態がダイナミックに変わっていきますから、虫歯も含めて注意深くチェックさせてほしいです。お口の中の環境が悪いと、ちょっとした虫歯からどんどん悪くなってしまいます。その環境を整えてあげるのがとても大切なことなんです。結局僕たちがお口の中をチェックできるのは、数ヵ月に一度のわずかの時間しかありません。やはり日頃のケアが重要になってくるので、そこに対する手助けは惜しみなくさせていただきたいです。

日々の習慣の積み重ねで、本来の歯を健やかに

歯の健康を保つ上で、気をつけてほしい生活習慣はありますか?

横林愛貴先生 フクロ歯科医院3

虫歯の原因は砂糖だけだと思っていらっしゃる方が多いですが、実はそうではありません。ごはんも歯と歯の間に残っていれば、そこから虫歯になってしまいます。だから虫歯予防のためには砂糖に気をつけるだけではなく、食生活そのものや歯磨きも重要になってくるんです。あとはやはりタバコですね。タバコ自体が原因で歯周病になることはないと思いますが、血流が悪くなったり、免疫力や抵抗力が下がったりといったことに影響します。歯の汚れもつきやすくなるので、タバコを吸っている方にはそういうデメリットがあることはお伝えするようにしています。

歯科の観点から見て、近年増えている問題はありますか?

現代病のようなものだと思うんですが、食いしばりをされる方がものすごく多いです。特にデスクワークをされる方、運転をされる方、スポーツをされる方、あとは料理人の方ですね。刃物を使うときなどに、緊張して奥歯を食いしばってしまう方が多いんです。食いしばりが激しいと、歯に過度な力がかかってしまいます。歯というのは消耗品で、使えば使うほどすり減っていきますし、一度すり減ったら戻りません。歯がすり減って本来の形ではなくなっている方もたくさんいらっしゃいます。そうなるとしみたり、欠けたり、痛くなったりしてしまうので、なるべく優しく使ってあげてほしいなと思います。

そういった問題を解決するには時間がかかりそうですね。

横林愛貴先生 フクロ歯科医院4

厳しい言い方をしてしまうと、日本人は歯のケアにはまだ疎いところがあると思うんです。フィンランドのような虫歯がすごく少ない国では歯磨きをしっかりして、歯間ブラシやフロスを使う人も多いのです。日本ではデンタルケア用品の広告をよく目にする割にはあまり浸透しているように思えませんが、できればそういうものも使っていただきたいですね。ただ、今は虫歯が多いお子さんが昔より少なくなってきています。大人になってから「歯磨きをすればよかった」「歯医者さんに行けばよかった」と後悔されている方はすごく多くて、ご自分が大変な思いをされたからこそお子さんの歯に気を使われる方が増えてきているのではないかと思います。

患者の気持ちに寄り添った、心ある診療を

先生はこちらにお勤めになって長いんでしょうか。

横林愛貴先生 フクロ歯科医院5

僕は東京から千葉の大学、茨城の歯科医院を経て、群馬に引っ越すにあたり17年前にこちらに来ました。もともとアウトドアが好きで、それも群馬に来た理由の一つなんです。今も日焼けしてしまっていますが(笑)、休みの日はそうやって娘と外で遊べますし、水も野菜もおいしくて、僕にとっては天国のような場所です。それがあるから頑張れるというのもありますけど、どんな仕事も好きじゃないと長く続けられないと思うんです。僕はもともと歯科医師か獣医師になろうと考えていて、悩みましたがこの道を選びました。動物も好きですが、やはり人と接するほうが好きなんです。僕たち歯科医師は偉いわけでも何でもなくて、ただ歯の治療をする資格を持っているに過ぎません。それなのに感謝していただいたり、お子さんが成長していく姿を見られたり、歯がきれいになって喜んでいらっしゃる方の笑顔を見たりすると、歯科医師になって本当に良かったなと思います。

歯科医師としてうれしい瞬間がたくさんあるんですね。

特に、小さいお子さんが頑張ってくれたときはうれしいです。やはり大人以上にお子さんは歯科医院が苦手であることが多いのですが、泣きながらでも頑張って口を開けてくれたりするとかわいいですね(笑)。僕は患者さんに対しても「自分の家族を治療するような誠意」を心がけているので、お子さんを治療するときには小学生の娘のことを思い出してしまいます。あとは、遠方からわざわざ来てくださる患者さんがいらっしゃるんです。長野からという方もいらっしゃいますし、東京に引っ越してもこちらに戻ったときに定期検診に来てくださる方もいらっしゃいます。藤岡、本庄、熊谷辺りから来てくださる方もいるので感謝の気持ちでいっぱいですし、「期待にお応えしなくては」という思いにもなります。

歯科医師にとって大切なこととは何だと思いますか?

横林愛貴先生 フクロ歯科医院6

技術的なことに関しては、本来誰もが平均点以上に達していなくてはいけないと思うんです。歯科医師は一度なると基本的には更新がないので、勉強し続ける姿勢はなくしてはいけないと考えています。ただ、それ以上に心も大事だと思うんです。もともと僕も歯科治療を受けるのは得意ではありませんでしたし、きっと誰でも怖いですよね。だから治療から足が遠のかないために「寄り添う歯科医院」であることは大切だと思うのです。また、患者さんが求めることにきちんと気づいてあげられるようにしたいなと思っています。例えば、患者さんの中には、麻酔が作用していないのに痛みを我慢して治療を受けている方もいると思うんです。そういうときには気づいてあげたいですし、自分が患者さん側だったらどうしてほしいかというのは常に考えています。まだまだ至らないところは多いですが、患者さんに選んでいただける歯科医師、歯科医院をめざして努力し続けたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/72万円~、インプラント治療/1本 40万円~、ホワイトニング/1万9800円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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