親知らずの抜歯
口腔外科専門の歯科医師が行うメリットとは
大宮いいだデンタルクリニック
(さいたま市大宮区/大宮駅)
最終更新日:2024/09/27
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親知らずが気になりながらも、抜歯をためらう人は多い。「大宮いいだデンタルクリニック」は、2023年6月に口腔外科を専門とする飯田昌志副院長が診療に加わり、診療内容もリニューアル。大学病院で数多くの口腔外科手術に携わってきた経験を生かし、安全性に配慮した親知らずの抜歯を提供している。院内には、歯科用CTや滅菌システムなど新鋭の設備を整え、適切な診断と高いレベルの治療をめざす。「リスクの高い治療は、専門外の歯科医師が行うと危険な場合もあるため、経験豊富な専門家による施術を受けてほしい」と飯田先生。親知らずを治療する際に知っておいてほしいことや抜歯のメリット、治療の流れ、術後のケアについて詳しく聞いた。
(取材日2023年9月25日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q親知らずを抜かないことで生じるリスクについて教えてください。
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A
親知らずには抜歯が必要なものとそうでないものがあると思います。基本的には噛み合わせに組み込まれていて正しく生えており、きちんと清掃ができていて維持が可能なものに関しては、抜く必要がないと思っています。ただし、それ以外の親知らずのほうが割合的には多くて、半分しか見えていない、埋まっている、横を向いている、虫歯や歯茎が腫れている場合は、抜歯が必要でしょう。生え方が悪い親知らずは、周りの歯茎が腫れて膿み、痛みを伴う歯周炎になってしまいます。また、清掃不良になる生え方に関しては、手前から7番目の歯が虫歯になりがちで、治療が必要になってしまうとかなり悪影響です。
- Q手術の時間や、術後の痛みや腫れが気になります。
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A
手術の時間は、歯科医師の経験が反映するかもしれませんね。ただ、比較的真っすぐ生えている親知らずの抜歯であれば、所要時間は10〜15分ほどです。歯茎や骨に埋まっている場合は、麻酔を含め30分ほどかかります。口の端を引っ張って手術をしますので、長い時間をかけると口の端が荒れることもありますし、痛みや腫れ、出血に関しても、長時間負担を強いられていると、術後の痛みや腫れにも大きく影響するでしょう。横に生えたり埋まったりしている親知らずの場合、術後2〜3日が痛みのピークだといわれていますので、この間は処方した鎮痛剤を飲んでいただきます。
- Q親知らずの抜歯を行う場合、クリニック選びで大事なことは?
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A
まず、診断の際に神経の位置を確認できる歯科用CTが整えられているかどうか。下の親知らずでは神経や血管との関係性、上の親知らずでは副鼻腔との関係性を把握するのが重要なポイントなのですが、これを精査するのが歯科用CTです。そして、こうした画像の読影に慣れているのが、口腔外科の歯科医師です。また、口腔外科の歯科医師は手術の手際も良いです。術後の痛みや腫れは、手術の時間がかかればかかるほどリスクが上がりますし、丁寧な処置が行えなかった場合もやはり痛みや腫れが大きく出てしまいます。親知らずの抜歯やインプラント治療のような外科処置を伴う治療は適切な診断と経験豊富な専門家による施術をお勧めします。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1検査の実施と抜歯についての判断
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親知らずの形や位置、親知らずが周りの歯に与えている影響を調べるため、エックス線や歯科用CTによる検査を実施。神経や副鼻腔に親知らずの根っこが近い、根っこの形が大きく曲がっている、数が多いなど、困難な抜歯が想定される場合は、CT撮影を追加で行ってより詳しく調べ、適切な処置へとつなげていくそう。ただ、必ず抜かなければいけないものではなく、抜かなくてもいい場合もあるので、相談の上残す場合もあるという。
- 2カウンセリングで抜歯当日までの流れを説明
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カウンセリングでは、なぜ抜くのか、残すことで起こり得るリスクを説明。骨を削る場合は出血や痛みを伴うことや、神経と近い場合はしびれが生じることもあるため、インフォームドコンセントを徹底しているという。このほか、手術に備え睡眠をしっかり取り体調を整えること、空腹での処置を避けること、歯を抜いたら食べづらいので食事は事前にしっかりと取ることが伝えられる。飲んでいる薬があれば服用について指示があることも。
- 3手術当日。まずは麻酔を受ける
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下の親知らずを抜く場合は、伝達麻酔という神経に届く麻酔を使用。プラスして局所の浸潤麻酔の2段構えで、処置に臨む。もしも恐怖心が強い場合は、静脈内鎮静法、もしくは静脈麻酔を準備し、麻酔科の医師を招請して措置をすることも可能だそう。上の親知らずは局所の湿潤麻酔のみでほとんどのケースが対応可能だ。
- 4抜歯を実施する
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真っすぐ生えている場合、麻酔後は歯と歯茎との境目をピンセットで触り、痛覚の有無を確認。その後、ヘーベルという専用の器具を歯と歯槽骨の間に挿入して歯を動かし、鉗子で抜く。所要時間は10〜15分ほど。親知らずが深く埋まっている場合は歯茎を切ったり、周囲の骨を削ったりと手順が複雑なため、所要時間がやや変わる。現在は治療器具や材料も進化。そこに術者の技術を加え、より安全性を重視した処置を心がけているそう。
- 5術後の注意点を説明
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手術の翌日は、傷口の消毒や、傷口や出血の状態、しびれの有無を確認するため、来院して歯科医師に診てもらうことが望ましい。単純な抜歯でも困難な抜歯でも、傷口を縫うことが多いため、1週間をめどに抜糸を行う。ただ、小児や体の不自由な患者は、吸収性の糸を使用し、来院の回数を減らす場合も。抜糸後、痛みがなく経過良好であれば完了となる。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/39万8000円~